【アルバム名】
OF HUMAN FEELINGS (ANTILLES)
【リーダー名】
ORNETTE COLEMAN (1982)
【パーソネル】
ORNETTE COLEMAN (as) CHARLIE ELLERBEE (g) BERN NIX (g)
JAMMALADEEN TACUMA (b) DENARDO COLEMAN (ds) CALVIN WESTON (ds)
【収 録 曲】
SLEEP TALK / JUMP STREET / HIM AND HER / AIR SHIP /
WHAT IS THE NAME OF THAT SONG? / JOB MOB / LOVE WORDS / TIMES SQUARE
【内   容】
 「雪は天から送られた手紙である。」と言ったのは中谷宇吉郎でしたか。
 
     ※
 
 おっはー。みんな元気かな?朝晩めっきり寒くなったね。でも僕は暖かい毛皮を 身につけているからだいじゃぶだよ。じゃ、またね♪
 
     ※
 
 …って、それはテン(イタチ科)から送られた手紙。流行の挨拶をさっそく取り 入れるなど、なかなかインテリジェンスを感じさせますが、いちいち手紙で書いてくる ような内容か?という気がしないでもありません。高いらしいですけどね、黒テンの毛 皮。で“雪”。あなたは“ゆき”という言葉から何を連想しますか?僕の場合は…、そ うですねぇ、小学生の頃、同じクラスにいた“遊亀ちゃん”とか。“ユキ”って読み方 は平凡だけど、字でちょっとひねりを加えてみました。ということなんでしょうが、み んなからは「カメ」って呼ばれておりました。彼女が遊び好きでカメ好きのオンナにな っていないことを祈らずにはいられません。
 
 雪と言えば白。けがれなき白。清純派の白。そして雪の結晶は美しい六角形をし ております。なぜ雪の結晶が六角形をしているのかと言うと、「鉛筆に学んだから。」 という説が有力であります。なるほど、確かに鉛筆も六角形をしてますよね。もっとも 鉛筆というのは生まれたときから六角形をしていたわけではなく、誕生当時は丸い形を しておりました。人はフランクフルトにブッ刺さっている木の丸棒を目の当たりにする と、思わず鉛筆削りで削らずにはいられないように遺伝子レベルでプログラムされてい る生き物なんですが、鉛筆もちょうどアレと同じような形状でこの世に生まれてきまし た。いつのことかと言うと1564年、場所は英国でのことらしいんですが、発想の原 点は焼きすぎて黒焦げになっちゃった海老のヒゲであると言われております。
 
 海老のヒゲって他の部分に比べて細いもんだから、どうしてもコゲちゃうんです よねー。で、コゲて脆くなっているもんだから箸でつまもうとするとポロっと折れて、 で、箸が炭でちょっぴり黒くなるんですよね。それを見たペンシルバニア州に住むエビ 好きの青年、ペンシルバニア・エビスキーくん(当時58歳)は「これや!」とひらめ いたわけですよね。ペンシルバニア州はアメリカじゃないのか?とか、名前があまりに もベタではないか?とか、青年なのに何故58歳なのか?とか、なんで大阪弁や?とか 、そういう細かいことを気にしてはいけません。とにかくまあ、こうして鉛筆は誕生し たのでありますが、黒鉛の芯を木の棒で挟むというのは海老をつついていた箸が割り箸 だったことからヒントを得たのでありましょう。
 
 英国人が割り箸で海老をつつくのか?と追及されるとさすがの僕も自信がないん ですが、「実は割り箸ではなかったんだ。」という、たいへん都合のいい説もありまし て。つまりペンシルバニア・エビスキーくんは甥っ子の結婚式に出席していたんですが 、その披露宴のメニューが
 
  ・フランクフルト(串付き)2本
  ・海老の塩焼き
 
だったと。イギリスでもやはり海老というのは縁起のいいものとされ、こういう祝 いの席ではよく出されるんですよねー。じゃ、フランクフルトは何なんだ?と言われる と、やはりこれは“子孫繁栄”の願いを込めたものでありましょう。で、恵比須キーく ん、あ、間違えて漢字変換しちゃいました。で、エビスキーくんは海老が好きで、しか もおいしいものは最後に食べるタイプだったので、とりあえずフランクフルト2本のほ うを片付けちゃったわけです。で、残されたフランクフルトの棒2本を箸の代わりにし て、いとしい海老ちゃんの摂取に取り掛かったわけですね。「おうおう、こんなにおヒ ゲが焦げちゃってぇ。」目を細めてエビスキーくんがフランクフルトの棒を延ばした瞬 間…以下同文。初期の鉛筆がフランクフルトの棒と同じ丸棒形状だったことからしても 、この説のほうが有力であると思われます。
 
 で、丸棒で生まれた鉛筆がなぜ六角形になったのかというと、「丸いと転がるか ら。」というのが主な原因であります。鉛筆がまだ丸かった頃、小学校の教室は机から 転がり落ちる鉛筆の音で、今よりも4倍はやかましかったと言われております。それに 業を煮やした豪州出身の教師、ゴー・ニヤシンスキーくん(58歳)が考え出したのが 「丸くない転がらない鉛筆」でありまして、ただ技術的な問題で当初は六角形ではなく て四角い鉛筆だったんですけどね。ただこの四角い鉛筆は「角が指にあたって痛いやん !」と生徒の評判は散々で、転がらない鉛筆の普及には六角形の棒の量産が可能になる 18世紀まで待たなければなりませんでした。
 
 ではなぜ色鉛筆は丸いのかというと、これは芯の強度の問題でありまして。例え ば人間でも“芯の強い人”というのは、ちょっと弱いところを突かれたぐらいでへこた れたりはしませんが、“芯の弱い人”というのは駄目です。ちょっと色っぽい流し目で 見られただけでフニャフニャになっちゃうんですが、実は色鉛筆もこのタイプなんです よね。色鉛筆だけに色仕掛けに弱いというか、普通の鉛筆に比べて弱いもんだからすぐ に芯が折れちゃうんですよね。六角形だとどうしても芯までの距離が厚い部分と薄い部 分が出来ちゃうから駄目なわけです。とまあ、これで鉛筆に関する疑問はすべて解決し たと思いますが…、あ、いや、まだ「Hの鉛筆はスケベか?」という問題が残っており ましたよね。この疑問をある女子高生にぶつけてみたところ、「かたいほうがより“は ーど”で、えっちなのぉ♪」ということでありましたので、やはりその通りなのだと思 います。で、話が“雪の結晶”からどんどん離れてしまったんですが、最初にテン(イ タチ科)が出て来たときからおかしくなっちゃったんですよね。「テンで話にならない 。」とはこのことかぁ。と思わずにはいられません。
 
 @ フリー・ジャズと呼ばれるスタイルがあります。フリー・ジャズというのは どういうものかと言うと、簡単に言えばフリーなジャズ。ま、そういうものです。かな りのジャズ・フリークでも「フリーとフリチンだけはちょっと。。。」というシャイな 人の数は少なくなく、一般的には「無茶苦茶」「支離滅裂」「意味不明」「ザ・忍耐」 といったイメージが強いのではなかろうかと思われます。で、オーネット・コールマン という人は“元祖フリー・ジャズ”とでも言うべき存在で、もうハナから聴く気をソソ られないのでありますが、いざ聴いてみると意外にも思ったほどは取っ付きにくくはあ りません。少なくとも後期・神懸かりコルトレーンなんかに比べれば3倍くらいは聴き やすいです。発表当時「問題作」とされた『ジャズきたるべきもの』なんか、今の耳で 聴けば“ちょっぴり意味不明なハード・バップ”だし、トリオによるライブ『ゴールデ ン・サークルのオーネット・コールマン』なんて、トランペットやバイオリンをやって る第2集はともかく、アルト1本に絞った第1集はシンプルな美学に満ち溢れた演奏と なっております。で、70年代の電化コールマンだって、意外と悪くないんですよねぇ 。個人的には『ダンシング・イン・ユア・ヘッド』はコールマンのアルバムでは1番の 愛聴盤だし、ハモロディック理論という名前を見るだけでもう心がウキウキしちゃいま す。ハーモロディックのどこが“心ウキウキ”や!?と思った人は、試しにハーモロデ ィックの前に“女子高生”という言葉を付けてみてください。女子高生ハーモロディッ ク。ほら、なんとなくウキウキしちゃいますよね。ということでオーネット・コールマ ンの“プライム・タイム”というバンドの『オブ・ヒューマン・フィーリングス』とい うアルバムを紹介してみましょう。
 
 プライム・タイムというのはオーネットがハーモロディック理論を実践するため に結成したバンドでありまして、彼は本当はオーケストラでハーモロディック、略して オケモロディックをやりたかったみたいなんですが予算の都合でそうもいかず、小人数 でもデカい音が出せる電化楽器に頼ったというのが事の真相みたいですけどね。2ギタ ー&2ドラムス&ベースという編成でありまして、タイコを叩いているデナード・コー ルマンはオーネットの息子ですな。
ちなみにデナードのレコード・デビューはBN盤の『ザ・エンプティ・フォックス ホール』でありまして、当時彼は何と8ちゃい♪とまあ、誰でも知ってることを書いて 行数を稼いでおいて、では1曲目から聴いてみましょう。
 
 「スリープ・トーク」。“寝言は寝て言え”ってやつですかね?あ、そうそう。 オーネットは最初『ブロークン・シャドウズ』というアルバムを紹介しようかと思って いたんですが、何故かというと
 
  ・「サバくん、どうぞ。」「いやぁボラくん、さぁどうぞ。」
 
  > 譲り合う、魚類。
 
という俳句を思い付き、これや!と思ったからなんですが、冷静になって考えてみ ると面白くもなんともない俳句なのでヤメにしました。演奏のほうもあまりピンと来ま せんでしたしね。で「スリープ・トーク」なんですが、『ダンシング・イン・ユア・ヘ ッド』を彷彿させるサウンドとなっております。ま、要は好き勝手にやってる電化楽器 をバックにコールマンがアルトを吹きまくるというパターンですな。曲自体はなかなか キャッチーな感じで、特にサビの部分がカッコイイです。“ファンキー”じゃなくて“ ファンク”という感じですね。はい2曲目。今日は一日“職長教育”というのを受講し てとっても疲れたので解説が簡潔なんですが、「ジャンプ・ストリート」はタイトル通 りジャンピーなナンバーです。はい3曲目。「ヒム・アンド・ハー」はちょっぴり退屈 なナンバーです。プライム・タイムって、はっきり言ってどれを聴いても同じようなも んですもんね。『ダンシング〜』は1曲がクソ長かったからいいようなものの、このア ルバムのように短めの同じような演奏が続くと、ちょっぴり飽きちゃいます。
 
 4曲目「エア・シップ」。単純な反復メロディが、かえって新鮮。5曲目「この 歌の名前は何て言うの?」って、そんなこと僕に聞かれてもぉ。。。6曲目「ジョブ・ モブ」。僕はジョブをモブよりも、乳を揉むほうが好きです。7曲目「ラブ・ワーズ」 は愛の言葉。8曲目の「タイムズ・スクエア」はタイムズのスクエアですなぁ。
 
 以上。いやぁ、1曲目と2曲目あたりまでは真面目に聴いてたんですが、3曲目 で完璧に面倒になっちゃいました。どうせ掲示板もカンコってることだしぃ。。。ジャ ケ・イラストを描くのが面倒そうだったのでやめたんですが、同じプライム・タイムだ ったら87年録音の『ヴァージン・ビューティ』のほうがよかったかも知れません。と いうのが結論です。


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