【アルバム名】
DETROIT−NEW YORK JUNCTION (BLUE NOTE)
【リーダー名】
THAD JONES (1956/3/13)
【パーソネル】
THAD JONES (tp) BILLY MITCHELL (ts) KENNY BURRELL (g)
TOMMY FLANAGAN (p) OSCAR PETTIFORD (b) SHADOW WILSON (ds)
【収 録 曲】
BLUE ROOM / TARRIFF / LITTLE GIRL BLUE / SCRATCH / ZEC
【内   容】
 御殿場。富士山観光の拠点となる街です。僕は好きですねぇ、御殿場って。これ は聞いた話なんですが、そばかすなんて気にしない、鼻ペチャだってお気に入りのキャ ンディキャンディも御殿場は大好きなんだそうでありまして。御殿場、いたずら、大好 き、かけっこ、スキップ、大好き、私は、私は、私はキャンディ〜♪僕が御殿場が好き な理由は、ただそれが言いたかっただけのことなんですが、今まで何度か東名で通過し たことはあっても、実際にインターから降りるのはこれが初めてでありました。で、実 際に降り立ってみたらこれと言った特徴もない街でありまして、キャンディキャンディ ともあろうものがどうしてこの街のことが好きなのか、今ひとつ理解に苦しむ感はあり ましたが、とりあえず車を山中湖方面へと進めてまいりました。
 
 で、とりあえず山中湖方面へと車を進めたのはいいんですが、リベロ・ビジネス ワゴンに自腹を切って装備した7世代くらい前のカーナビが、ここのところ調子が悪い んですよねー。今日もまた、某・東○のおっさんにグチグチと文句を言われたから書く わけなんですが、某・○芝のカーナビって、あまりよくありませんな。ま、機械が古す ぎるから調子が悪いんでしょうが、具体的にどのような不具合が生じているかというと 、感度が悪い。この一言に付きます。普通、電気仕掛けの器具のスイッチを入れて果敢 に責め立てたりすれば、ああん♪とか、うっふん♪とか反応があるもんですよね?とこ ろが東○ナビ子ちゃんの場合、電源を入れても、うんともすんとも言わないのでありま して。いや、正確に言うと電源を入れた瞬間、「ちゃららっちゃ、ちゃっちゃっちゃ〜 ん♪」という、妙に陽気な音楽が鳴るんですけどね。で、「あなたは運転手ですか?」 という質問が出てくるので、それに「はい」と答えると、今度は「運転手はこのモード を選択しないでください。」というメッセージが表示されるんですけどね。これは何か というと、要するに事故防止のために運転手だと使える機能が制限されるわけなんです が、それだと何かと不便なので「いいえ」と答えると、再び「あなたは運転手ですか? 」という問い掛けに戻されてしまいます。つまり「正直ではあるが、反抗的である。」 という性格の人はいつまでたっても先に進めないというシステムになっておりまして、 よって最初っから「運転手ではない。」とウソをついておくのが得策なわけであります な。僕みたいな根が正直な人にまで思わず嘘をつかせてしまうような装置を作ったりし て、それで満足なのか、某・○芝?
 
 で、とりあえず最初の難関「あなたの正直度チェック」をウソをついてクリアす ると、ようやくカーナビとしての正常な機能が発揮されることになるわけなんですが、 最近はここで駄目になっちゃうんですよね。ここで「ディスクが入っておりません。」 とか言われてしまうわけなんです。それでもし本当にディスク(地図データのCD−R OM)が入ってないのなら、「あ、そっかぁ。」と頭でも掻いて「てへっ♪」と照れ笑 いでも浮かべていればそれで済む話なんですが、実際にはちゃんとディスクは入ってる んですよね。必死で頑張って入れているのに、「あ〜ん、入ってないのぉ。。。」とか 言われた日にゃ、そしたらナニかい?僕のナニは物体として認識されない程度のシロモ ノだとでも言うのかい?なんて、ちょっぴりカチンときちゃいますよね。違うんだって !アンタが不感症なだけなんだって、○芝ナビ子!
 
 で、ずーっとこの調子だったら、マグロには用はねーよ!と捨て台詞を残してポ イっと捨てちゃえばいいんですが、なんかの拍子にふっと感じることもあるみたいなん ですよね。具体的に言うと、
 
  (1)スイッチオン
  (2)ちゃららっちゃ、ちゃっちゃっちゃ〜ん♪
  (3)あなたは運転手ですか?
  (4)いいえ。
  (5)運転手はこのモードを選択しないでください。
  (6)はい。
  (7)ディスクが入っていません。
  (8)スイッチオフ。
  (1)に戻る。
 
という一連の動作を延々30分ほど繰り返すと、ふとした拍子にディスクを認識し て正常に使えるようになるんですけどね。で、一度ディスクを認識してしまえば、次か らは電源を切ってもすぐに感じるようになるんですが、すなわち「初めてだから、感じ なくてもしょうがないよね。。。」という状態だったのが、慣れてくるにしたがって次 第に感じやすい体質へと変貌を遂げていくというのが例えとしては適切ではないかと思 われますが、それにしては一晩たったらまた元の「マグロ」に戻ってしまうのは、どう いうわけでありましょうか?
 
 で、その日の朝もそういう状態に陥ってしまい、ま、裾野インターから御殿場に 着くまでには“ひなの体質”に変貌しているだろう。とタカをくくって見切り発車した んですが、御殿場までは10分ぐらいで着いてしまい、その後も“ちゃららっちゃ、ち ゃっちゃっちゃ〜ん♪”を繰り返しながらとりあえず山中湖と書いてあるほうへと走っ ていったんですが、途中から山中湖が消えたような気がしたのでとりあえず「富士山」 と書いてあるほうへ走ってみると、車は瞬く間に数メートル先が見えないような濃霧に 包まれてしまいました。で、道路はぐんぐんと高度をあげて、これはもしかして、とん でもない道に迷い込んでしまったのではないか?と不安に思った瞬間、不意にナビ子が 復活!どうやら“富士あざみライン”とかいう登山路に迷い込んでいたようでありまし て。そのまま濃霧の中を走り続けていれば、恐らく富士山の塩サバ5合目(…って誰? )あたりを彷徨することになっていたでありましょう。
 
 ということで、このとっても役に立つナビ子ちゃんを売りに出そうかと思うんで すが、10万でどう?いや、こういうタマは磨けば光ると思うんですけどね。緊縛とか 三角木馬とか、そういう方面の調教を施しても面白いかも知れません。
 
 @ ということで今日はサド・ジョーンズなんですが、藤枝も5日目になると、 そろそろ飽きてきましたな。ここ藤枝シティホテルは朝食だけついているんですが、毎 日毎日、豆腐の味噌汁とイリノイ鮭だしぃ。たまにはサバとかアジとかにしてくれると 有り難いんですけどねぇ。ただここのイイところは部屋の冷蔵庫の飲み物が缶ジュース 130円、500ミリペットボトル入り150円、ビール250円と、ホテルにしては お値打ちな点でありまして、ホテイの焼き鳥缶詰と、カップヌードルと、ペヤング・ソ ース焼きそばまで常備されております。思えば数年前、同じ静岡県は島田のホテルでペ ヤング・ソース焼きそばを蛍光ペンで食べたものでございますが、すけべビデオが10 00円のテレビカード方式というのは、ちょっと問題ですな。いや、1000円から見 た分だけが目減りしていく方式なら何の問題もないんですが、ここのは“カード1枚で チェックアウトまで見たい放題システム”なんですよね。そんなの毎日見てたら1週間 で7000円ぢゃん?ということで、今のところ1回しか利用しておりませんが、断腸 の思いで買ったテレビ・カードを挿入した瞬間、やっているのが『飛天蝋燭舞曼陀羅』 だったりすると、心底がっかりしますよねー。僕ってそういうの、全然興味ないしー。 で、同様にサド・ジョーンズという人にも、それほどソソられるものを感じないんです よねー。で、サドくんと言えばとりあえず“ハトのサド・ジョーンズ”として有名な『 ザ・マグニフィセント・サド・ジョーンズ』が代表作なわけですが、基本的にはビッグ ・バンドの人ですからね。でも僕って基本的にはコンボしか聴かない人だし、サドくん って他に何か持ってたっけ?と調べてみたところ、『デトロイト・ニューヨーク・ジャ ンクション』というBN盤があったので、それをざっと紹介して終わりにしておきまし ょう。
 
 デトロイト。自動車産業がおさかんなため、別名“モーターシティ”と呼ばれて いるこの街は、シカゴ、フィラデルフィアと並んでジャズマンを多数輩出したところと して知られております。この『デトロイト・ニューヨーク接続点』に参加しているデト ロイターをピックアップすると、サド、ビリー・ミッチェル、ケニー・バレル、トミー ・フラナガンで正解ですかね?とすると、残るベースの“おすぺ”師匠とドラムスのシ ャドウ・ウィルソンの2人がニューヨーカーではないかと思われますが、とりあえず1 曲目からまいりましょう。
「青い部屋」はサドくんのオリジナルですが、今泊まっているホテルの近くには「 青い鳥」というお店があります。なんだか怪しいので入ったことはないんですけどね。 スナックの類いではないかと思われるんですが、昼の12時から開いているというのが どうにも怪しいんですよねー。恐らくは昼間派の面々が集う秘密クラブではないかと思 われますが、サド・ジョーンズのトランペットというのは中間派を思わせるスタイルで すよね?いわゆる“ブラウニー直系のハード・バッパー”とはかなり掛け離れた演奏が 、日本のコンボ好き青年には今ひとつ受け入れられない要因ではないかと思われますが 、『マグニフィセント』の「パリの4月」が好きな人なら、この「ブルー・ルーム」も 気に入ってもらえるんじゃないカナ?といった感じの、ゆったりしたテンポのブルージ ーな味わいは悪くありません。で、特筆すべきはソロ先発のビリー・ミッチェルのテナ ーですな。この人の演奏って、今までそれほど真剣に耳を傾けたことってなかったんで すが、ここではロリンズを思わせる豪快なプレイで楽しませてくれます。ちょっぴりチ ャーリー・ラウズのようなフレーズも出てきますけどね。で、レナード・フェザーの原 文ライナーによれば、「豊かなミッチェルのテナー、ルースなバレルのギター、ペティ フォードの素晴らしく敏活なベースが登場したあと、サドがゆっくりと、獲物を狙う豹 のように優雅に入ってくる」わけですが、なるほど、ひょー。という感じですな。レナ ちゃんには無視されておりますが、そのあとトミ・フラのいつものタッチのピアノも聴 けます。で、そのあとのアンサンブル・パートがいかにもサドっぽいですね。で、テー マの再現はなく、そのままエンディングを迎えます。
 
 エレガントな「タリフ」でも、テナーのラインの上に巧みなアンサンブルが乗る 。…って、レナちゃんの解説はこれだけ。軽んじられてますなぁ、2曲目。テーマ部の アンサンブルがいかにもサド的で、豊かなビリー・ミッチェルのテナー、ルースなバレ ルのギター、流麗なフラナガンのピアノ、松島トモ子が豹に襲われたかのようなサドの ペットとソロが続きます。…って、補足説明はこれだけ。3曲目の「リトル・ガール・ ブルー」はトンペットとギターとベースの3人だけで奏でられるバラードです。サドく んのウォームなバラードは悪くないですよね。あまり演奏されることのないヴァースの 部分をワルツで吹いたあと、テーマに入ります。オスカーはボウ弾き…って、中原尚哉 クンは面白い訳をしておりますな。ちなみに原文は“Oscar used his bow”となってお ります。4曲目の「スクラッチ」と5曲目の「ゼック」は共にサドくんオリジナルで、 共に印象の薄い演奏です。以上でサドくん、終わり。


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