【アルバム名】
BOPPIN’ AND BURNIN’ (PRESTIGE)
【リーダー名】
DON PATTERSON (1968/2/22)
【パーソネル】
HOWARD McGHEE (tp) CHARLES McPHERSON (as) DON PATTERSON (org)
PAT MARTINO (g) BILLY JAMES (ds)
【収 録 曲】
PISCES SOUL / DONNA LEE / ISLAND FANTASY / EPISTROPHY / NOW'S THE TIME
【内   容】
 ここに時刻表がございます。JTBの全国小型時刻表1997年7月号。困った ときに使えるカナ?と思って会社の机の引き出しに入れてあったんですが、「困ったと き」というのは具体的にいうと、ネタに困ったときのことです。ついに出番が来ちゃい ましたのぉ♪私は子供の頃から鉄道にはあまり興味がなくて、どちらかというとパンツ なんかに興味を持っていたわけなんですが、同じクラスに鉄道好きなヤツがおりまして 。で、そいつは勝手に「自分だけの時刻表」というのを作って一人でよろこんでおりま した。自分で勝手に路線を決めて駅を設置して、普通列車や特急列車などを想定して、 その時刻表を作って遊んでいるのであります。友達ながら、なんて暗いやつだ。。。と 思いました。そんなことしてないで、体育館の隅っこで卓球して遊ぼうよ!と思った私 は、さっそく真似をして自分でも時刻表を作ってみました。当時の私は「けった」で町 内を意味もなく徘徊するのが好きだったんですが、そのルートを鉄道に見立てるわけで すな。まず最初に自分のうちを「いなば駅」にしました。近所にある伝馬公園は「てん ま駅」、新屋敷公園は「しんやしき駅」、アマヤ内科の前は「あまや駅」とか、どうせ コドモが考えることだからそんな“ひねり”のない名前だったんでしょうな。で、「あ まや駅」は“どんこう”は停まるけど、“きゅうこう”は停まんないのぉ。「いなば駅 」から「てんま駅」までの“しょよう時間”は2分で、ここに1分間とまるんだぁ。と か想定して時刻表を作るわけですね。一番の“はながたれっしゃ”は揖斐長良川の堤防 のところにあった喫茶店「はまべ」の前の「はまべ駅」まで行く「特急はまべ」であり まして、これは終着駅が「がっくがい(学区外)」になってしまうという恐るべき長距 離列車でありました。いなば鉄道の“ぶるーとれいん”と言ったところですな。学区外 へは本来なら父兄同伴でなければ行ってはならず、どうしても一人で行かなければなら ないときは必ず名札を左胸に付けること。という校則があったんですが、それを無視し て“ノー名札”で突っ走っていた「特急はまべ」は、とんでもない不良列車でしたな。
 
 さて、ある日のこと。ぼくは「宝物」の自家製時刻表を手に“けった”で町を走 っておりました。すると、あまり好きじゃない“たいぷ”のクラスメイトとばったりと 出くわしてしまいました。そのとても嫌なオトコは、ここでは仮に「戸手毛嫌男 − と ても・いやお」(9歳)としておきますが、イヤ男くんにね、僕の持ってる「時刻表」 を見つかっちゃったのぉ。でね、「なにそれ?なに持っとるの?」って、しつこく聞か れちゃったのぉ。いや、ぼくはコドモ心にも「時刻表ごっこ」は人に言ってはいけない 禁断の趣味やな。。。ということに薄々と気がついていたもんだから、「なんでもない !」ってごまかそうとしたんですが、イヤ男くんったら「見せろ、見せろ!」ってしつ こいのぉ。で、とうとう時刻表を取られそうになっちゃったから、くちゃくちゃって丸 めて、ドブに捨てちゃったのぉ。。。家に帰って、すこし泣きました。
 
 とまあ、時刻表を眺めていて、ふとそんなことを思い出しました。
 
 @ はい、今日もちょっぴり短めでしたね。あ、長野で「プリッツ・信州そば味 」というのを買ってきたんですが、思ったよりもおいしかったです。そば味ぃ?んなも ん、味がないやん。と思っていたんですが、ちゃんと蕎麦の味がしました。っていうか 、蕎麦つゆの味がしました。粉末の蕎麦つゆをプリッツの表面にまぶした感じぃ?長野 へ行く機会がありましたら、是非お試しのほどを。ああん、プリッツは普通のバター味 のがおいしいのぉ♪と主張してやまない貴女もおられることでしょうが、今日はそんな あなたにぴったりなオルガニストを紹介しましょう。
 
  ・ああ、どんどん バターそんなに 嘗めちゃいや〜ん♪
 
  > 愛犬、調教ちゅう♪
 
ということで、今日はドン・パターソンなのぉ♪この人、名前はよく耳にするんで すが、素性のほうはよく存じあげてはおりません。
仕方がないから『コテコテ・デラックス』を見てみると、まず最初に「生涯一ハー ドバッパー」というコピーが目につきますね。ちなみに昨日紹介した童顔ウィレちゃん は「アーシー・オルガンの最高峰」となっております。なるほど。イイところをついて るのぉ。ああん、そこそこぉ♪って感じぃ?わたしって、ドン・パタのアルバムはこの 『バッピン・アンド・バーニン』しか持ってないんだけどぉ、これを聴く限りドン・パ タってオルガンにしてはソウル臭が希薄なのよねぇ。スタイルでいうと50年代の地味 酢味噌に近い?で、『コテ・デラ』の解説を見ると、「カーメン・キャバレロにあこが れてピアニストを始めたが、56年にジミー・スミスを聴いてオルガンに転向」とか書 いてあります。で、60年代のほぼ全般をソニー・スティットのバンドで過ごしたと。 で、この『バップして燃え燃え♪』というアルバムもハワード・マギーとチャールス・ マクファーソンという、オルガン・ジャズらしからぬフロントとなっております。ギタ ーはパット・マルティーノなんですな。ちょっと変わったオルガン・ハードバップが楽 しめるのではないかと期待されます。んじゃ、1曲目から聴いてみようね。
 
 「パイシーズ・ソウル」はハワード・マギーのオリジナル。バップ期に活躍した ハワード・マギー史郎の名前をこんなところで見かけるとは思いませんでした。ちなみ にハワード・マギーブイヨンとは従兄弟同士らしいですが、この「魚座の魂」はシンプ ルでジャム・セッション向きといった感じの曲でございます。トランペットとアルトの ユニゾンによるテーマ吹奏に続いてドン・パタのロング・ソロに突入するわけですが、 泥臭さよりもフレージングで勝負!といった感じですな。とはいえ、ソロ後半の超ロン グトーンを駆使した“ねっとり”と濃いプレイなど、オルガンならではの味わいがござ います。で、かなりの技巧派とお見受けしました。続く膜破損はパーカー直系と呼ぶに は、かなりソウルなプレイを展開しております。フレーズはパーカーでも、トーンがね っちょりとしちょります。ベテランのマギー史郎のプレイは余裕シャクシャクといった ところですね。続くパット・マルティーノのソロは出だしこそ“おとなしめ”ですが、 2コーラスに入ったあたりから次第にノッてきて、あ〜ん♪となったところで、シンプ ルなテーマに戻ります。14分近い長尺演奏ですが、決してダレることのないテンショ ンが持続します。この持続力は立派なのぉ♪
 
 はい、2曲目。パーカーの『ドナ・リー』。いかにもバップらしい跳びはねるよ うな曲なんですが、テーマを吹くマギーがちょっぴりたどたどしいのはご愛嬌か、それ とも“わざと”なのか。この不安定さ加減がビ・バップなんだよねっ♪と、わかったふ うを書いておいてと。パターソン、パルティーノ、マギーと続くソロはどれも良好です 。中でもマルティーノがノリノリだねっ♪ギター&オルガンの組み合わせというと“ア ーシー方面”に向かいがちでありますが、この2人にそんな心配はご無用だねっ♪ちな みにこの曲のみマクファーソンはお休みです。3曲目の「アイランド・ファンタジー」 はマギーのオリジナルですな。ちょっぴりラテンなムードのイントロに続いてテーマが 演奏されるんですが、哀感をたたえた歌モノっぽいメロディの曲でありますな。このア ルバムの中でいちばん日本人ウケしそうな感じ。原文ライナーによれば、サウス・パシ フィックをジャーニーしてインスパイアされたあげく作られた曲だそうで。で、ここで はマクファーソンのソロが出色のデキでございます。テーマのメロディをうまく取り入 れた作曲者自信のソロもよろしいですね。マルティーノのソロはエキゾチックなムード をうまく表出しております。全体的にファンキーなムードがあって、おぢさんとっても 気にいっちゃったぁ♪はい、4曲目。モンクの「恵比須トロフィ」。オルガンのペダル ワークによる(んだと思う)イントロに続いて、タイコがズジャカズジャカズジャカズ ジャカ♪と出てくるところがとってもスリリングなイカリングフライって感じ?マクフ ァーソンが上ずったようなトーンで頑張っております。マルティーノのソロは相変わら ず最初のほうはあんまりヤル気なさそう。で、本格的にヤル気が出てくる前にソロの割 り当てが終わっちゃいました。
で、短いオルガン・ソロを挟んで、ギターとドラムスとオルガンの4バースが聴か れます。で、テーマを演奏しておしまい。さ、いよいよ最終曲です。パーカーの「ナウ ズ・ザ・タイム」。バップして燃え燃え♪は、やっぱりバップ曲で締めなくっちゃ♪シ ンプルなリフ・ナンバーで、こういうのはハタで聴いてるより、自分で演奏しちゃった ほうが気持ちよさそうな感じですな。ああん、自由自在にオカリナ吹けるようになりた いのぉ。。。と思った人は通信講座ででも練習してくださいね。んなことで、全体的に ボケが少なかった今日の原稿は、これでおしまい。明日はブラを脱がせるのが好きなオ ルガニストを紹介するのぉ。お楽しみにねっ♪


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