【アルバム名】
CHAMBERS’ MUSIC (JAZZ WEST/TRANSITION)
【リーダー名】
PAUL CHAMBERS (1955/4/20,1956/3)
【パーソネル】
JOHN COLTRANE (ts) KENNY DREW (p) PAUL CHAMBERS (b)
PHILLY JOE JONES (ds) CURTIS FULLER (tb) PEPPER ADAMS (bs)
ROLAND ALEXANDER (p)
【収 録 曲】
DEXTERITY / STABLEMATES / EASY TO LOVE / VISITATION / JOHN PAUL JONES /
EASTBOUND / TRANE'S STRAIN / HIGH STEP / NIXON , DIXON AND YATESBLUES
【内   容】
『80にして立つ、人生を楽しく♪』
 
朝日新聞の「声」欄に、このようなタイトルの投書がございました。立派です。老 後を援助イイ♪ぢゃなくって、老後をエンジョイしてますねー。人生、こうありたいも のであるな。と、汚夢老師も深く頷いておりましたがそんなことはどうでもよくってぇ 、本日のテーマは「宮嶋歩を激しく糾弾する」。これでまいりたいと思います。誰なん や、宮嶋歩?という疑問はおいおい明らかになると思いますが、11月5日(金)午後 3時頃、私は白馬付近をドライブしておりました。当日は午前中まで軽井沢でシゴトを しておりまして、そのまま高速に乗って帰っちゃうと、もしかして会社の終業時間に間 に合っちゃうかも?といった感じがございました。その日の朝には“足出しエンジン” の書類関係で会社から携帯に電話がかかってきまして、「そっちは何時までかかるんや ?」という問い合わせがありました。ここで正直に「昼までに終わっちゃうのぉ♪」と 答えるものなら、「会社へ戻ってこーい!」と言われる気配が極めて濃厚だったので、 「昼過ぎまでかかるんじゃないかとぉ・・・」と言葉を濁しておきました。実際に仕事 が終わったのはちょうど正午だったんですが、飯を食って真っすぐ帰れば、午後5時半 には会社につけてしまいます。「寄り道をしよう!」私がそのように考えたとしても、 誰がこの私を責めることが出来ましょうか。寄り道にはひとつ有力なプランがございま して、それをバス会社のパック旅行風に記載してみると
 
「レマン湖散策と下仁田コンニャク街道の旅」
 
軽井沢駅から碓井軽井沢ICに向かう通称「プリンス通り」(県道下仁田軽井沢線 )を走り、途中「レイクニュータウン」に立ち寄り、レマン湖を散策します。レマン湖 では1人で「あひるボート」に乗ろうねっ♪碓井軽井沢ICで上信越自動車道に乗って 東京方面に走ります。途中、横川のサービスエリアにて昼食(「峠のカマ飯」購入)。 上信越道を下仁田ICで降り、上信電鉄の「南蛇井(なんじゃい)駅」と「下仁田駅」 で記念撮影。国道254号線を佐久方面に走ります。下仁田町を東西に走るこの国道2 54号線は、沿道にコンニャク畑が続き、また、作り立てのコンニャクが食べられる売 店が多いことから、通称「コンニャク街道」と呼ばれています。なかでも「茂木(もて ぎ)売店」では味見用にと大鍋で作られた醤油煮の「サービスこんにゃく」が食べ放題 っ♪また、秋〜冬の期間限定で下仁田ネギもあります。あ〜ん、太っと〜い下仁田ネギ を口いっぱいに頬張ると、舌の上でトロトロってなっちゃうのぉ♪というカキコを残し て消息不明となってしまった伝説の「鱸網ちゃん」は今どこに?
 
 という、たいへん魅力的なプランでございます。〇マン湖、カマ飯、下仁田、コ ンニャクと、いかにも昆布クンあたりが喜びそうなネタでいっぱいなんですが、名古屋 から見ると下仁田方面は反対方向になってしまうのがネックでありまして。そこまでし てコンニャクを食いたくねーな、というのが本音でございます。前に軽井沢に来たとき 、ヒマをみて横川のサービスエリアまで走って、昆布クン向けお土産としての「さしみ コンニャク」は既に確保してありますしー。ということで結局、長野・白馬経由で豊科 に至るというルートで帰ることにいたしました。僕ってば、北アルプスの山々が眼前に 広がる白馬の風景が大スキなのぉ♪コンニャクより白馬っすよね。白馬と普通の馬で、 マル秘白黒プレイだねっ♪というのがふと脳裏に浮かんだんですが、ということで国道 18号線と平行して走る浅間サンラインを走り、上田から国道18号を走って軽井沢か ら約1時間半で長野市に到着です。途中、篠ノ井駅の近くを通りました。2ヶ月程前、 乗り換えのためにこの駅に降り立ち、体操服を来た女子中学生の集団から「ばいばーい ♪」と激しく手を振られた(ような気がする)思い出の土地ですな。
あの純情女子中学生たちは今ごろ何をしているのでしょう?夏休みが終わったら突 然ケバくなっていた、ということも考えられますが、前に会った時はすでに夏休みが終 わった後だったしー。相変わらず清純であろうことを期待してやみません。で、長野市 内を過ぎて国道19号に入り、犀川の流れを左右に見ながら長野白馬道路へ。あとは白 馬を目指して快適なドライブです。トンネルを抜けた途端、目の前に北アルプスの山が 間近に見える風景はちょっと感動的ですらあります。やっぱり白馬だねっ♪ウキウキし ながら国道148号線に合流。あとは仁科三湖を眺めながら豊科まで一直線だねっ♪と 思った瞬間、目の前に警察官が現れました。「???」と思っていると、脇道に誘導さ れ、「スピード違反でーす♪」50キロ制限のところ、74キロ出ていたんだそうで。 74キロくらいで捕まっていたら、時速100キロで走っていてもビュンビュン抜かさ れる名四国道の立場はどうなるっ!と文句のひとつも言いたくなるトコロですが、そこ はとってもオトナの僕。こういう時はおとなしく「反省!」のそぶりを見せるに限りま す。
 
> 逆ギレする。これに限ります。一度「逆ギレ」した姿を見せておけば、もう安心 。
 
なんていうのはもってのほか。それはコドモのすることです。その場では恭順する フリをしておいて、あとでネットで悪口を書く。それが大人の態度だねっ!ということ で、大町警察署の宮嶋歩!(←交通反則告知書に名前が書いてあった。)名古屋じゃ7 4キロで走ってたら後ろからぶーぶー、クラクション鳴らされるんじゃい!いくらイナ カで娯楽がないからって、ネズミ捕りなんかやって喜んでるんじゃないっ!だいたい「 歩」という名前がシケてますな。そんな、1回で1コマしか動けない将棋の駒みたいな 名前をしてるから出世できないのであります。いっぺん裏向けて「と」にしたろかいっ !ということで、こんなことならおとなしく最初っから高速に乗るべきやったと反省し きりの金曜日でございました。反則金15000円。払わなかった場合は篠ノ井駅近く の「交通安全センター」に出頭だそうです。出頭場所のすぐ横を1時間半ほど前に走っ ていたわけでありまして、ちょっぴり篠ノ井と白馬がキライになったさばぴょん(31 歳)の秋でした。
 
 @ さ、ポール・チェンバースです。塩通読者の間では「棒陰具好きのポールく ん」として有名ですね。ベースの「ボーイング」と「ピチカート」については、いずれ 「気まスタ」のコーナーで志摩ぴょんたちに解説してもらおうと思っているんですが、 このところ「マイ・ピン子」も「好き素股」も更新をサボリがちであります。今週はこ のあと「俳句王」関連で「志摩子の秋」を集中連載予定。ジャズ関連はしばらくお休み となります。この原稿はオフ会の直前に書いているわけですが、どんな俳句が詠まれる のか、とっても楽しみでありますな。さて『チェンバース・ミュージック』。このCD はパーソネルの似通った2つの異なるセッションを寄せ集めたような編成となっており まして、前半の1〜6曲目は“アラジン/ジャズ・ウエスト”原盤となっております。 コルトレーン、チェンバース、フィリー・ジョーというマイルス・クインテットな面々 にピアノのドリューを加えた編成。2曲ではトリオ演奏となります。1曲目の「デクス タリティ」はパーカー作のバップ・ナンバー。タイトルはデクスター・ゴードンにちな んだもので、鮭師匠の『鮭らいぶ』でも演奏されておりました。演奏は、基本的にはプ レスティッジに腐るほどあるコルトレーンのワンホーン作に近いと思っていただければ イイんですが、ベースがそこかしこで「でしゃばって」いるのと、ガーランドと組むこ とが多いトレーンがドリューと組んだおかげで、全体のムードがよりシャープになって いる印象がありますね。そういえばトレーンがすべて人選を任されたBN盤の『ブルー トレイン』では本アルバムとまったく同じリズム・セクションが選ばれておりますよね 。2曲目の「ステイブルメイツ」は有名なゴルソン・ナンバー。2〜3管の「ゴルソン ・ハーモニー」で演奏されることの多い曲ですが、ここでのトレーンはワンホーンでス トレートに吹奏しております。3曲目の「イージー・トゥ・ラブ」はコール・ポーター の曲。
これぞチェンバースのリーダー作っ!というカンジで、ベースの弓弾きでテーマが 演奏されます。いかにもポーターという感じのメロディなんですが、“ぎーぎー”アル コは二日酔いのときにはちょっとつらいでしょうな。僕ってば酒を飲むとすぐに赤くな る純情たいぷなんだけど、アセトアルデヒドは極めて分解されやすい体質らしく、二日 酔いを経験したことがありませんので、あまりよくはわかりませんが。拷問のようなア ルコに続いて出てくるドリューのソロのなんと爽やかなこと!お酒を飲んだ翌日の「し じみの味噌汁」のような、実にしみじみとした気分が味わえます。ちなみにコルトレー ンの出番は最初と最後のところだけです。
 
 4曲目の「ヴィジテーション」は遅延バスのオリジナル。トレーン抜きのトリオ 演奏なんですが、ピアノの出番は少なく、ほとんどベースのピチカート・ソロがフィー チャーされます。もぉ、ポールったら前に出過ぎぃ。あんまりポールをモロに出されて も嬉しくないですよね。むしろコンプレックスを感じるだけなのでやめて欲しいところ なんですが、その合間に聴かれるドリューのソロが美しいっす。5曲目の「ジョン・ポ ール・ジョーンズ」はコルトレーンの曲。別名「トレーンズ・ブルース」として知られ るトレーンのブルースであります。ブルースといっても12小節のリフ物ではなく、「 ブルースっぽい曲」という程度のブルースなのは「別れのブルース」や「スニーカーぶ るーす」と同じですね。いかにもプレスティッジのコルトレーンらしいソロが聴けるわ けですが、時代と共にスタイルの変わっていくトレーンとマイルスの変遷はいずれ「好 き素股」でも取りあげたいトコロなのぉ♪と志摩ぴょんも言っておりましたが、ザウル スの辞書には「素股」という単語がなく、いちいち「素足」と変換して「足」を消し「 股」と書かなければならないのがちょっと面倒であります。そういえばビリー・ジョエ ルに「素股のままで」という曲がありましたな。ねえよ、そんなもの。6曲目はドリュ ーのオリジナルで「イースト・バウンド」という曲。このアルバムの聴きどころはトレ ーンではなくて、むしろドリューのほうだと個人的には思うんですが、チェンバースの ウォーキング・ベースをバックにしたピアノのイントロがよろしいです。ドリューのソ ロも本アルバムではこれがベストではないかと。アップテンポでハードに迫る姿は「な ーにが“パリ北駅着・印象”や!」と、近年の軟弱コンニャク路線に批判的な御仁でも 十分に満足できるのではなかろうかと。フィリーのドラムソロも迫力満点っす。
 
 7曲目以降はトランジション原盤によるジャム・セッション風の演奏となってお ります。前半のメンバーにペッパー・アダムスとカーティス・フラーを加えた3管編成 で、1曲だけピアノがローランド・アレキサンダーに変わります。「トレーンズ・スト レイン」は作曲のところに “improvisation”と書いてあるのでジャムっているうちに 勝手に出来ちゃった曲なんでしょう。ソロ・オーダーはフラー、トレーン、アダムス、 アレキサンダー、チェンバース(弓弾き→指弾き)、フィリーの順。いかにもジャム・ セッションらしいラフな演奏なんですが、裸婦はイイっすよね。いや、「服を着ていた ほうが燃える」という一面もあるんですが、8曲目は「ハイ・ステップ」。作曲者とし てバリー・ハリスの名前がクレジットされているんですが、ピアニストの前ばり貼りっ すなんっすかね?これまたラフな演奏であります。「ムー」を読みながらぼーっと聞き 流しているところなんですが、ピアノレスの伴奏によるソロ廻しが行われているようで す。で、結局は最後までピアノの音は聞こえませんでした。ラストの「ニクソン・ディ クソン・アンド・なんたらブルース」というのも、その場のなりゆきわかこ曲ですね。 ゆったりしたテンポのブルースで、これまたピアノレスで演奏されます。ということで 、前半はチェンバースが前に出過ぎ、後半はチェンバースがリーダーであるという必然 性が感じられないという、そんな2つのセッションをカップリングした1枚でありまし た。


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