【アルバム名】
INTO SOMETHING (PRESTIGE)
【リーダー名】
YUSEF LATEEF (1961/12/29)
【パーソネル】
YUSEF LATEEF (ts,fl,oboe) BARRY HARRIS (p) HERMAN WRIGHT (b)
ELVIN JONES (ds)
【収 録 曲】
RASHEED / WHEN YOU'RE SMILING / WATER PISTOL / YOU'VE CHANGED /
I'LL REMEMBER APRIL / KOKO'S TUNE / P BOUK
【内   容】
 やぁ、みんなぁ。「2000年問題」への対応は万全かな?「2000年問題」 というのはアレだね。西暦2000年の1月1日になった瞬間、「21世紀の幕開けだ ねっ♪」と叫んで、「21世紀っていうんは、2001年からやん(指揮ベルリンフィ ルとか言わない。)」とツッコミ入れられて、イジケる。といった、基本的にどうでも いい問題のことではないね。ところで、どうして21世紀が2001年からということ になったかというと、鳥取の梨農家がヨハネ・パウロ2世に圧力をかけたから、という 説が有力なんだ。21世紀になったら20世紀梨が売れんようになるやん!と詰め寄ら れて、泣く泣く2000年から始まるハズだった21世紀を2001年からということ に1年間先送りしたんだそうです。ま、どっせ1999年には人類は滅亡するはずやし ぃ。とタカをくくってたらしいですが、ノストラダムスの大予言が大ハズレして、さぞ や慌てふためいていることでしょうね、五島勉。この「大ハズレ問題」に関して、五島 勉がどのようなご答弁をしてくれるのか非常に興味のもたれるところですが、さすがの ベンちゃんも弁明の余地はないでしょう。で「西暦2000年問題」なんですが、皆さ んすでにご承知のとおり、西暦2000年の1月1日になった瞬間にコンピュータが誤 作動して、なんだか知らんけど、どえりゃあことになるでかんわ〜。という問題のこと でございます。このように名古屋人にさえ認知されているということは、日本中の人が 事態を正しく認識していると判断して間違いないでしょう。で、この問題に関する取り 組みというのは各国さまざまで、一番対応が進んでいるのはおそらくアメリカでしょう 。中国あたりはわりとのんびり構えていて、「西暦2000年問題ぃ?中国は4000 年アル!」などと、わけのわからんことを言ってるようですな、毛沢東あたりが。で、 わが国ニッポンはどうかと言うと、先進国の中では対応が遅れているほうでありまして 、例えば役場のおっさんなどは「西暦2000年問題ぃ?ウチのコンピュータは平成で 動いているからダイジョーブ!」などと悠長なコトを言っているのが現状のようです。 こういうおっさんに「正しい2000年問題について」教えるのは至難のワザでして、 ほとんどネコに「背筋をぴんと伸ばした正しい姿勢」を教えるに等しいほどの困難がと もないますが、今回あえてその難問に挑戦してみましょう。2000年問題とは何か?
 
 問題の原点は「コンピュータが日付を読み間違える」ことにあります。昔のコン ピュータというのはアホなので4桁の数字が覚えられず、例えば1999年は下2桁の 「99」というふうに処理されているわけです。で、1999年まではこれでも特に問 題はなかったわけですが、西暦2000年になると下2桁の数字が「00」になっちゃ うわけですな。となるとコンピュータはそれを「1900年」と判断して、あ〜ん、1 00歳も若くなっちゃたのぉ♪ということになり、117歳のばあちゃんは一挙に17 歳の女子高生ということになってしまい、嬉しくって思わずセーラー服を着てルーズソ ックスなんかもはいてしまうわけです。家でセーラー服着てるだけなら家のものがウチ の婆ちゃんもついにボケたか・・・。と溜め息をついていればそれですむわけなんです が、中にはうかれ過ぎて「一度やってみたかったのぉ♪」とばかり、援助交際に走る1 17歳児なども出てくるわけです。世も末です。社会秩序は根本から覆されると言って もイイでしょう。と、これが西暦2000年問題。個人的な話をすると、今年の大晦日 から来年の正月にかけてよくないコトが起こるのはすでに確定的となっております。1 2月31日から1月の2日まで、シゴトが入っております。もぉ、シゴトどころじゃな いっ!というくらいに社会基盤がむちゃくちゃになることをひそかに希望しているので すが、果たしてどんなもんでしょうなしかし、西暦2000年を1900年と間違えて 誤作動するとは、コンピュータというのも「クラゲと間違えてビニール袋を食べて死ん じゃうカメ」と同程度の知能しかないんですねー。で、2000年問題の全焼、あ〜ん 、まる焼けなのぉ♪違います。2000年問題の前哨とも言える問題が起こるとキグさ れたのが、この原稿を書いている1999年9月9日でありまして。西暦を下2桁で処 理しているコンピュータの場合、「99年9月9日」と9が4つ並ぶ、いわゆる「フォ ーナインの日」ということになって、何かよからぬコトが起きるのではないか?とされ ていたわけです。実際のところ、これまでにたいした混乱はなかったようなんですが、 一部の若者の間には、たいへんけしからん動きもあったようです。朝の9時9分に「9 9年9月9日、9時9分、9が6つ並んでシックスナインだねっ♪」「あ〜ん、朝の9 時からそんなことぉ♪」ということで、 ひなの、ちょっぴり学校に遅刻しちゃったの ぉ♪
 
 @ さ、ユセフ・ラティーフですね。ここのところ「足出しエンジン」の事後処 理に追われ、勤務時間中に原稿が書けなかったのぉ♪ということで、ジャケ・イラスト は「手抜きばーじょん」にして、演奏解説のほうもさっさと終わらせてしまいましょう 。で、ユセフのラティちゃんなんですが、この人の場合、日本とアメリカではその人気 に大きな隔たりがあるようですな。日本での人気はさっぱりで、「名盤・名演ガイド」 の類いでもそのアルバムが取り上げられることはほとんどないんですが、輸入盤屋へ行 くとラティーフのアルバムがずらーっと並んでいて、本国アメリカではかなり評価され ていることを窺わせます。んなわけで、ふらっと入ったタワーレコードでこれといった 収穫がなかったとき、「しゃあないからユセフ・ラティーフでも買うかぁ・・・。」と いう気になって思わず買ってしまったのぉ♪というアルバムがうちには4枚ほどあるん ですが、その中でもかなり「聴ける」のがこの『イントゥ・サムシン』ですな。サイド マンがなかなかよくって、バリー・ハリス、ハーマン・ライト、エルヴィン・ジョーン ズがリズムを担っております。ただし前ばり貼りっすの参加は4曲だけで、残り3曲は ピアノレス・トリオになります。ラティーフはテナーのほかにフルートとオーボエを吹 いております。ということで、とにかくまあ聴いてみましょう。
 
 1曲目の「ラシード」はラティちゃんオリジナル。原文ライナーによれば“RA SHEED”というのはアラビックで“WISE”をミーンするんだそうで。と同時に 、彼の18歳になる息子の名前なのだそうで。「かしこい」君。これでもしアホだった らシャレにならんところですが、日本にも賢一クンとかいますもんね。賢一くんがいち ばん賢いかというと決してそうでもなくて、むしろアホっぽかったりすることはよくあ るので「親の願望・希望」として大目に見ることにしましょう。恵美ちゃんが必ずしも 美しさに恵まれているわけでもないしぃ。で、曲自体はアラビックのタイトルが付いて いることからも解るように、ちょっぴり中近東風のムードですね。ラティーフというの は「ヘンな東洋趣味に走るオッサン」として日本での評判が芳しくないわけなんですが 、これなんかはけっこう聴ける部類でございます。オーボエの音色がアラビックな雰囲 気にぴったりです。前ばり貼りっすの好サポート&ソロも光ります。2曲目は歌モノの 「君、微笑めば」。ラティーフはテナーで、ピアノレスとなります。やっぱり「前ばり 」がないと今ひとつですなぁ。テキトーに聴きとばして3曲目にまいりましょう。「水 鉄砲」。オモチャ好きのラティーフが子供時代を懐かしんで作った曲らしいですが、オ モチャを使うのはコドモだけではないことを肝に命じてもらいたいと思います。「水鉄 砲ぷれい」かぁ。けっこうイイかもしんないねっ♪かなり凝ったメロディの曲で、東洋 趣味に走ってるわけでもありませんが、ピアノレスなのがやっぱりこう・・・。4曲目 の「ユーヴ・チェンジド」へまいりましょう。おまたせ、前ばりハリス登場。ピアノの イントロが仲瀬マス(広島県出身73歳)って、誰なんだよ。ピアノのイントロが泣か せます、ですよね。マジでこんな変換をしてくれるザウルスって、とってもオチャメな のぉ♪で、テナーでストレートにメロディを吹くラティーフが絶品。
ユセ・ラティのバラードって、こんなによかったのか、と再認識した私大出ござい ます。国立は落ちちゃったのぉ♪ちょっぴりデクスター・ゴードンを思わせるレイジー な吹きっぷりがよろしいでげすな。バリー・ハリスのソロがこれまた泣かせます。あ、 今度はちゃんと学習したようですな。はい次。スタンダードが続いて「四月の思い出」 。この曲はラテンのリズムで演奏するのが定番になっているんですが、ここでもイント ロ部分はラテンで料理しておりますな。ラティーフはフルートを吹いております。かな り綺麗なトーンですね。テーマ部ではラテンと4ビートが交錯して、ソロは変則的な4 ビートをバックに栗広げられます。ピアノ入りだからけっこう聴けます。ハリスのオー ソドックスなバップ・ピアノに心が安らぎます。6曲目の「ココズ・チューン」は再び ピアノレス・トリオの演奏。その編成のせいか、かなりロリンズっぽい感じがあります な。ちなみに「ココ」というのはカレーならココ一番や!のことではなく、数年前に3 8歳で死んだデトロイト出身のテナー奏者ケニス・ウインフレッドのことらしいっす。 最後の「Pばっく」というのは新しいパンツの種類でしょうか?
 
 ということで、ラティーフにしては聴きやすい1枚ではないでしょうか。という 1枚でした。


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