【アルバム名】
SONNY’S DREAM (PRESTIGE)
【リーダー名】
SONNY CRISS (1968/5/8)
【パーソネル】
SONNY CRISS (as,ss) DAVID SHERR (as) TEDDY EDWARDS (ts)
PETE CHRISTLIEB (bs) CONTE CANDOLI (tp) DICK NASH (tb)
RAY DRAPER (tuba) TOMMY FLANAGAN (p) AL McKIBBON (b)
EVERETT BROWN JR. (ds) HORACE TAPSCOTT (arr,conduct)
【収 録 曲】
SONNY'S DREAM / BALLAD FOR SAMUEL / THE BLACK APOSTLES /
THE GOLDEN PEARL / DAUGHTER OF COCHISE / SANDY AND NILES
【内   容】
 やあ、みんな。恐怖の大王に対する備えは万全かな?あ、はじめました、カキフ ライ。いや、カキフライは関係なくって、はじめまして。ぼく、野州虎田夢簀、48歳 。野州虎田家の当主なんだ。夢簀の「簀」っていう漢字がちょっぴりディフィカルトな んだけど、「簀巻きの簀」って覚えてね。いや、気軽に「むすぴょん」って呼んでくれ れば、それで僕はハッピーなんだ。みんな、学研の「ムー」、読んでるかな?さばさん も愛読しているらしいね。いや、ウインドサーフィンの風待ちで、なーんにもすること がなくって、暇で暇でどうしようもない時にしかたなく読んでいるらしいんだけどね。 そんなわけで冬になってアッチのほうはとんとご無沙汰だったんだけど、今日、ふと思 いついて近くの新光堂で「ムー」を買ってきたんだ、いや、さばさんが。この本には「 総力特集」とか「2色刷りスペシャル」とか「特別企画」とか「緊急レポート」とか、 その他いろいろな企画があるんだけど、一番面白いのは読者投稿の「わたしのミステリ ー体験」と広告のページだね。つまり編集部のみんなが頑張って書いた記事は読むに値 しないという恐るべき情況に陥っているわけなんだけど、それもしかたないよね。4月 号の総力特集なんか「世紀末予言の成就を企む秘教結社“SIRIUS”の大陰謀」だ って。そんな聞いたこともない秘教結社を出すなんて卑怯だよね。そんなわけのわから ん秘教結社を出すくらいなら、腎臓結石でも出していたほうがよっぽど体のためだと思 うんだ。
 
 そんなわけでノストラダムスの大予言なんだけど、少し前に小学校の卒業論文「 思い出」というのを読んでいたら、かわむら君の書いた「今から20年さきのこと」と いう作文があったんだ。小学6年だった頃から見た20年後というと、ちょうど今のこ となんだよね。
 
> 今から20年先になると地球はどうなると思いますか。地球はすべてかわるので す。自動車は空にとんでみんなかわる。
 
いや、残念ながらかわむら君の予想は当たっているとはいえないな。だって、今で も自動車は空にとんでなくて地上をはしっているんだもん。ついでにノストラダムスの 大予言に関する、こんな記載もあるんだ。
 
> ぼくはそのとき32才です。まんだわかいので死にたくないと思った。
 
そうだね。32才はまんだまんだ若いよね。その時、君のお父さんとお母さんはど うしてるのかな?
 
> そのときおとうさんが58才で、おかあさんが62才です。
 
そうか。僕は思うんだけど、この作文を読んだおかあさんは「こんなこと書いたら トシがばれるぢゃないのっ!」って、かわかみ君のことを叱ったと思うんだ。ただでさ え4つ年上の女房だから、普段からトシに関してはナイーブになっていたということは 十分に考えられるよね。20年後の32歳の息子の母が62歳ということは、お母さん が29か30の時にえっちして出来た子なんだね。しかたないよね、オンナ盛りなんだ もん。なーんて、子供が卒業文集に不用意な一言を書いたがために、こうして20年後 にワケのわからぬホームページでネタにされちゃうことになってしまうんだよね。
 
> ぼくは、ノストラダムスを見たいなあと思いました。でもその人は、外国にいる のでみにいけません。
 
かわむら君、そういう問題ぢゃないと思うんだ。外国にいるとかそういうことでは なく、それ以前の問題としてノストラダムスはもう死んでいるんだ。オトナになってそ の衝撃の新事実を知ってしまった時、かわむら君がどんなに深く傷付いたか想像にあま りあるよね。ショックのあまりグレちゃったかも知れないね。今ごろ、グレてグレ釣り に行っちゃったかもしれないね。知らないまま恐怖の大王が降ってきてそのまま死んじ ゃたほうが、かわむら君にとっては幸せだったかも知れないね。
今こうしてかわむら君の半生に思いを馳せているわけなんだけど、馳浩は国会議員 になっちゃったね。とまあ、こんだけ書いてしまったら、ほとんど残りのスペースがな くなってしまいました。ということで「ムー」の中身に関しては、またいずれ。んぢゃ 。
 
 @ さ、ソニー・クリスだね。略してソニ・クリ。おー、ソニっクリっ、ソニっ クラっ♪「フニクリ・フニクラ」の節で歌ってね。ソニ・クラのほうのソニー・クラー クと並んで、日本ではとても人気の高いミュージシャンだよね。あ、人格がまだ野州虎 田夢簀のままですね。最近、他人の人格にならないと原稿が書けなくなっちゃったんだ けど、これはやっぱり「ムー」4月号の「2色刷り特集」にあった「意外に多い!?驚 異の“人格交換”現象」っていうやつでしょうか?ここ、まだ読んでないんだけど、ち ょっと面白そうですね。後でじっくり読んで次回のネタにしましょうね。驚異の「人格 交換」って、やっぱり「1人スワッピング」みたいなものなんでしょうか?んもー、す わっぴんぐマチコ先生っ!はい『ソニーズ・ドリーム』。プレスティッジ時代のクリス には、人気盤『アップ・アップ・アンド・アウェイ』をはじめとして、全部で7枚だっ たかのリーダー作があるんですが、中でももっとも買う気をソソられないのがこの『ソ ニーズ・ドリーム』ですね。オーケストラというのがどうも・・・といった感じ。クレ ジットされたサイドマンの名前をざっと眺めても、シロートの人に解るのはトミ・フラ くらい。ちょっとマニアな人ならテディ・エドワーズあたりがポイントか。あとはコン テのカンドリくんとレイ・ドレイパーね。しかし、真のクリス・マニアならホレス・タ プスコットの名前に着目しましょう。クリスのアルバムにいくつかの名曲を提供してい る人ですよね。『アップアップ〜』(←なんか溺れているみたい。救助しなくっていい のか?)と『クリスクラフト』に収録の「ジス・イズ・フォー・ベニー」、同じく『ク リスクラフト』に収録の「セリア島」とか。タプスコットの名前を知らずに無許可で営 業している白タクはモグリだ、と言わねばなりません。ま、タプスコットの名前を知っ ていたとしても白タクはモグリには違いないんですけどね。で、プレスティッジのクリ スは全部集めるぞぉ!という意志のもとに、あまり気がすすまないまま買った1枚なん ですが、聴いてみたらこれが意外とと悪くないんっすよね。むしろ「イイのぉ♪」って 言っていいくらい。では、1曲目から聴いてみよう!
 
 「ソニーズ・ドリーム」。このアルバムで演奏されているのはすべてタプスコッ トのペンによるものなんですが、いや、ペンじゃなくって筆で書いたのかも知れません けどね。でもまあ、どっちかわからないので、間をとって「筆ペン」ということにして おきましょう。で、この1曲で「オーケストラだから気ノリがしないのぉ!」という「 気ノリ薄感」が一気に払拭されました。いや、副題に「バース・オブ・ア・ニュー・ク ール」なんて書いてあるものだから、例のマイルスの“歴史的名盤”「クールの誕生」 みたいなのを想像し、こりゃパスやなと思っていたんですが。ところがどっこい、クリ スの「にゅークール」のほうは、どこがクールやねん!的、極めてホットな演奏となっ ているのでありました。オーケストラといってもテーマのパートでバックが賑やかにな っているくらいで、アドリブパートはほとんどワンホーン作だと思っていただいて結構 です。クリスの奔放な吹きっぷりがもぉ、たまらん!(ち会長とか言わない。)この1 曲が本作のハイライトなんですが、まだ少しスペースが残っているので残りの曲につい ても簡単に触れておきましょう。2曲目「バラード・フォー・サミュエル」はミディア ム・スローのワルツ。クリスがソプラノを吹いているのが珍しいですね。CDのライナ ーで岡崎正通センセーが触れているように、ちょっぴりコルトレーンの影響を感じさせ るところが面白いです。演奏全体、まあオーケストラといって間違いではないな、とい う感じにアレンジされています。
 
 3曲目の「ザ・ブラック・アポスルズ」は偉大な黒人指導者に捧げられた曲。こ れはソプラノかアルトか?クリスのアルトは高音部がかなりソプラノっぽいトーンなの で私にゃ、わからん。わかるのは、とにかくクリスが熱っぽいフレーズを連発してるな ということですね。
テディ・エドワーズのソロも聴けますが、これはまあまあ。4曲目の「ザ・ゴール デン・パールズ」はタプスコットが祖母の為に書いた曲。バラード調の幻想的なハーモ ニーが印象的なテーマ部から、一転してアップテンポのホットなソロが繰り広げられま す。「ドーター・オブ・コーチャイス」はタプスコットの友人であるアパッチの女性に 捧げられた曲。アパッチといっても「けん」ではないので念のため。(インディアンの 種族です。)んなわけでリズム・パターンがインディアン風なんですね。クリスはソプ ラノ吹いてます。あ、これ聴くと「ザ・ブラック・アポスルズ」はアルトだったんです ね。「バラード・フォー・サミュエル」に比べ、より一層トレーン入ってます。ラスト の「サンディ・アンド・ナイルス」はタプスコットが彼の娘のナイルスとその友達のサ ンディさん、安藤さんをイメージして書いた曲。いや、安藤さんは関係ないかも知れま せんが。ストレートなメロディの曲で、グレることなく、のびのびと健やかに育ってい るなぁ、安藤さん。といった感じ。いや、安藤さんは関係ないかも知れませんが。クリ スのソロは1曲目に次ぐホットでいい出来だと思います。カンドリくんのソロもあり。 これはまずまずです。
 
 以上。「オーケストラだからなぁ。」という理由でこのアルバムを買うのを躊躇 している人がいたとすれば、悪い事は言わん。気持ちよくなるから覚醒剤やってみなっ て!とおじさんは言いたい。って、悪い事いうとるやん!と「自分ツッコミ」して、本 日はこれで筆ペンを置こうと思います。んぢゃ。


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