【アルバム名】
NEW HORN IN TOWN (CANDID)
【リーダー名】
RICHARD WILLIAMS (1960/11/19)
【パーソネル】
RICHARD WILLIAMS (tp) LEO WRIGHT (as,fl) RICHARD WYANDS (p)
REGINALD WORKMAN (b) BOBBY THOMAS (ds)
【収 録 曲】
I CAN DREAM , CAN'T I ? / I REMEMBER CLIFFORD / FERRIS WHEEL /
RAUCOUS NOTES / BLUES IN A QUANDARY / OVER THE RAINBOW / RENITA'S BOUNCE
【内   容】
 頼みの「ネオ眞治S」もむなしく、本日も体調いまひとつの塩サバでございます 。ま、最初っからあまり期待してなかったんだけどね、眞治。「風邪にとっても好男く んスペシャル」とかいうネーミングならともかく、「眞治」だもんねぇ。おまけに「ネ オ」で「S」だしぃ。今日は鈴鹿のほうで、昼までで終わるであろう仕事が1つござい まして、それを片付けたらまた半休とって家で寝ちゃおうと。そんで、掲示板に
「さばさま、お風邪なんですね!原稿のことは忘れて、ゆっくり休んでくださいナ ♪ウフフ♪」
という書き込みがあるのを発見し、じゃ、お言葉に甘えて明日の原稿はおさぼりし ちゃおうナー♪なんて思っていたわけです。朝のうちから一日の計画をたてておき、会 社にも「昼から休みまぁす♪」という電話を入れて準備は万端だったわけです。ところ が、2時間くらいで終わるはずだった仕事がことのほか長引きまして、結局終わったの が4時半頃。こんなことなら早まって半休とるんじゃなかったなぁ。帰り際、お客さん とコーヒーを飲んでくつろいでいたら「顔はかわいいけど、性格むっちゃきついOLさ ん」から「書類、どぉなってるのぉ!」なんて電話がかかってくるし・・・。というわ けで、かなりブルー入ったモードで家に帰ってきた青サバくん(30歳)だったんです が、そんな私を1包の「ゆうパック」が温かく出迎えてくれました。こーよーいはサバ とラブラブナイト♪の漫画家・なりゆきわかこ先生@えび1号さまからの贈り物で、品 名のところには「原稿」なんて書いてあります。えーと、ちょっと前に「コルトレーン 研究家の藤岡という呉服屋のおっちゃんってヘンな人?」という書き込みをしたことが ありましたよね。それらしいレスは皆無だったんですが。そのカラミでなりゆき先生に プレスティッジのコルトレーンのコンピ盤、中古CD1枚を進呈したところ、
 
> おれいにわかことサバのラヴァースコンチェルトを書いて送ります。まっててね !
 
という返事をいただきました。引き続きいただいたメールによれば
 
> サバとワカコのラブストーリーはなかなかわははははものですよ。でも悲恋仕立 てなの。
 
だそうでして。どんなものがくるかと思って楽しみにしていたんですが、それが今 日届いたわけですぅ♪うふふ、むふふ〜♪いやいや、なんと6ページに渡る超大作でご ざいまして、ああ、わかこぉ!僕のために心を込めて書いてくれたんだねっ♪これはア レです。まさしくマニア垂涎寺清子!いやぁ、うれしいなったらうれしいなっ♪という ことで、ちょっとストーリーを紹介しておきましょうね。
 
『Loversこんちぇると VOL.583000 愛の小鳥』
 
わかこ「え?いいの?私で?だって私はあなたよりう〜んと年上・・・」
サバガン「きにしないさ、愛の前ではノープロブレムっ、ワカーコ!」
(ここでサバガン、「プポッポプペポヘ〜♪」とトランペットを吹く。)
かわこ「あァ、リー・サバガン!」
 
あ、こりゃアレですね。リー・モーガンと14歳年上のヘレン。あれがモデルにな っているんですね。わかこと塩サバ、だいたい同じような年齢関係だしぃ。と、こんな ふうにラブラブな2人だったんですが、実は浮気者のサバガン、「有名な男泣かせの・ ・・みりょく的な・・・」バー・ブラック・キャットのママと結ばれていたんですな。 それに気付いてしまったわかこの心の歌・・・
 
  愛は羽のはえた小鳥のよう 自由にどこへでもとんでいく
  ひきとめてカゴにいれてもするりとぬけていくわ
  だれにもとめられない小鳥・・・
 
わたくし、ここまで読んで思わず落涙してしまいました。ああ、なんて鼻毛、いや 胸毛、ちがいます。なんてケナゲなんだ、わかこぉ!
 
で、常日頃から
「ステージでみんなにかこまれているアナタ・・・ペットを吹くアナタ・・・まぶ しすぎて私には遠い存在に思えてさびしかったの。」
と言っていたわかこでしたが、ある日突然、
「ステージを見たいの。」
なんて言い出します。そして「ばーどらんど」のステージへと向かうサバガン。ち なみに「ばーどらんど」の今日のおススメは「塩サバ定」ですな。ノリにノッたプレイ を聴かせるサバガン、
ベーシスト「きょーのサバガンはのってるな」
ドラマー「ついていくのが大変だぜ・・・」
 
客席で「ぴすとるさん」を取り出すわかこ。そしてサバガンの独白。
 
  ワカーコ・・・わかってるよ 今夜キミはボクをころす
  いいんだその方が・・・ いつかボクは君に残酷な別れの言葉を言ってしまう
  そうなる前に・・・ ワカーコ、君の手で・・・
 
エンディングは「ナイショ」です。いつかテレビドラマになった時のお楽しみとい うことで。というわけで、この世界でたったひとつのオリジナル・ナマ原稿、塩サバ家 の家宝にいたしますぅ♪みんなもコンビニで4コマ誌(まんがタイム、まんがライフの シリーズ)を立ち読みして、なりゆき先生を応援しようね!
 
 @ ということで、前半の流れから言えば、当然リー・モーガンとなるところで すね。なんせ「ああ、リー・サバガン♪」「ワカーコ♪」なんだもん。それも『ラスト ・アルバム』か、もしくは「ヘレンズ・リチュアル」収録の『カランバ』あたり。サバ ガンが「ばーどらんど」のステージで吹いたのは「ワカコズ・リチュアル」だったので しょうか?なんていうふうに原稿を展開していくわけです。しかし今日はリチャード・ ウイリアムスです。だってもうジャケット・イラスト書いてあるんだもん!いやあ、日 曜日のうちに1週間分のイラスト書いておいてよかったぁ。おかげで病床にもメゲず、 こうして更新する気にもなれます。さてこのリチャード・ウィリアムスの『ニュー・ホ ーン・イン・タウン』というアルバムは泣く子もだまるキャンディド盤でございます。 ジャケットでスーツを来てペットを抱えてどっかの家の前に直立しているウィリアムス の顔も、一見「恐持て」風です。ところがこれ、キャンディドにしては「ほのぼの系」 のハードバップでありまして、お嬢ちゃん、そんなに怖がらなくってもいいからぁ、ほ らほら。レオ・ライトなんていうジェームス・スポルディングの弟分みたいなアルト& フルートも入ってますが、だいじょうぶですって、きっと。ピアノはリチャード・ワイ アンズ。名前がリチャード・ウイリアムスと似ているので、きっと相性もいいのではな かろうかと推察されます。ま、とにかく聴いてみましょう。
 
 1曲目の「アイ・キャン・ドリーム・キャント・アイ」は、ほのぼのとした歌物 ナンバー。ブルー・ミッチェルやアイドリュース・リュリーマンっぽい系のウイリアム スのスタイルにはこの手の演奏がお似合いですな。2曲目はおなじみ「クリフォードの 思い出」。なんと言ってもサバガン、じゃなくてモーガンの演奏が真っ先に思い浮かび ますが、レオ・ライトのフルートを従えたこのリチャ・ウイの歌心あふれた演奏もなか なかです。ワイアンズのピアノも泣けます、鮭鱒、鱒ヶ灘。3曲目の「フェリス・ホィ ール」は、そのワイアンズの曲。ハードバピッシュな佳曲ですな。ソロ先発のレオ・ラ イトがちょっぴりハズレ気味なのはご愛嬌。リチャ・ウィはオーソドックスなフレーズ で綺麗にまとめています。作曲者ワイアンズのソロはさすがです。
 
 4曲目、5曲目とリチャ・ウィのオリジナルが続きます。「ルーカス・ノーツ」 はビ・バップ風の急速調ナンバー。レオ・ライトのソロがちょっとだけパーカーしてま す。リチャ・ウィはブラウニーですね、こりゃ。地味なこの人には珍しく、かなり強い アタックで吹いて鱒。あ〜ん「ます」は漢字に変換しなくてもいいのぉ!「学習機能考 えすぎ」というやつですね。5曲目の「ブルース・イン・ア・クァンダリー」はブルー ジーなナンバー。ミュート・トランペットとフルートのハーモニーがなかなかいい味だ してます。ウィリアムスのミュート、レオ・ライトのフルート、ワイアンズのピアノと 続いて、オープン・トランペット、フルート、ドラムスによる8小節交換。なかなか考 えとるやん!といったところですね。で、6曲目の「虹の彼方に」が本アルバムのハイ ライト。ワンホーンで切々と歌い上げる「しみじみバラード」が貴女のハートを捕える ことでしょう。ハイライトのわりに解説は簡単でしたが7曲目は「レニータズ・バウン ス」。
ウィリアムスのオリジナルです。「ビリーズ・バウンス」みたいにバウンスする曲 かと思ったら、案の定バウンスする曲でした、はい。
 
 以上7曲、キャンディドらしからぬ素直さが素敵だよっ♪という感じの1枚であ りました。


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