- 【アルバム名】
- MAIDEN VOYAGE (BLUE NOTE)
- 【リーダー名】
- HERBIE HANCOCK (1965/5/17)
- 【パーソネル】
- FREDDIE HUBBARD (tp) GEORGE COLEMAN (ts) HERBIE HANCOCK (p)
- RON CARTER (b) TONY WILLIAMS (ds)
- 【収 録 曲】
- MAIDEN VOYAGE / THE EYE OF THE HURRICANE / LITTLE ONE /
- SURVIVAL OF THE FITTEST / DOLPHIN DANCE
- 【内 容】
- 「去年の夏、彼女は何をしたか。」それが本日のテーマです。最近、塩通が「い
けない」方向に走ってしまっているという昆布青年のヨロコビ、いや、危惧もございま
すので、本日はさわやかにまいりましょう。ジャズ界きってのさわやか歌謡曲、「去年
の夏」のお話でぇす。もう「ラブ・フォー・セール」なんかとはえらい違い。
-
- ちょっと前、掲示板でも少しだけ話題になった「去年の夏」。この前、あれほど
探しても見つからなかったピーターソンの『ロマンス』というアルバム、昨日ひょっこ
り出てまいりました。何故だかハービーのコーナーにまぎれこんでおりました。さがす
のをやめた時ぃ、見つかることはよくある話でぇ♪という「井上陽水・夢の中への法則
」の有用性が実証されたわけであります。陽水と言えば私はよくカラオケで「リバーサ
イド・ホテル」を歌ったりします。いや「リバーサイドいなば」の異名をとるほどでは
ないんですけどね。3年くらい前、会社関係の宴会で歌った時には酔っぱらったおじさ
んに「英語の発音も完璧やったな。」と褒められました。英語の発音って「ホっテルは
リバーサーイっ♪」ってところか?さて、この『ロマンス』には「去年の夏」が入って
いて英語の菓子カード、仮面ライダースナックのカード(英語版)とかぁ?英語の歌詞
カードもついておりましたので、その問題の歌詞について考察してみたいと思います。
ちなみに私はオーストラリアのホテルでカードキーの使い方がわからず、部屋に入れな
くて困っていた時、たまたまそこに居合わせたホテルの従業員(金髪のお姉さん)に
- 「でぃす、かーどきー、のっと部屋に入れん!」
- と言って開けかたを教えてもらったほど英語には堪能であります。
-
- > 月夜の湖でボートに乗ったねっ。大好きな歌を歌って踊ったねっ。
- > 冬の間、ずっと去年の夏のことを思いだしていたんだ。
- > 途中、ふざけて「Q.P.dolls」を欲しがったよねっ。
- > ベルが鳴って私が強力であることが明らかになったねっ。
- > 冬の間、ずっと去年の夏のことを思いだしていたんだ。
-
- うーん、「ベルが鳴って・・・」のところが今ひとつ意味不明だなぁ。「Q.P.doll
」というのはおそらく「キューピー人形」のことではないかと思われます。次の
-
- > The early morning hike
- > The rented tandem bike
-
- の部分(勝手に引用、ゴメンね。)はおそらく
- 「2人乗りの自転車を借りて、朝早くから俳句を詠んだねっ。」
- という意味ではないかと。
-
- > お弁当をパックするのが常だったねっ。
- > 言葉はいらないんだ。
- > 突然の夏の雨、we got backしたとき、we got が The look だった。
-
- このへんがなんか「あやしい」んだよなぁ。おじさんをして思わず「石ぶつけるぅ
」モードにしてしまう所以です。と思っていたら
-
- > 僕たちが交わした約束のように木の葉は散り始め
- > loveは so right go wrong だった。
-
- おっ、もしかして別れたのかこの2人?ははははは。ま、人生そういうこともある
さ。ま、頑張って生きていきなさいね、青年!ここまで書いて、ホンマにこの日本語訳
であっているのかちょっと不安になってきたので、「去年の夏」でサイト検索してみま
しょう。おっと、いきなり3件目にこんなのがあったぞ。
-
- > Minami Asakuraあさくら みなみ/S52.3.14生まれ/A型 T150・B80・W56・
H80/東京都出身
- > こんな可愛い顔して超○乱!というA○ギャルになるために生まれてきたような
コだぞ。(一部自主規正。)
-
- なんだ、この不健全なサイトは!あ、
-
- > 露○狂−愛子− 去年の夏のこと。あれは去年の夏の事でした。私が外回りの仕
事でS市の郊外のドライブインで
- > 一服している時、駐車場の私のワンボックスカーの後に、女の娘が立っていまし
た。
-
- なんてのも!なんなんだよ「女の娘」!ということで、私は急に用を思いだしたの
で今日はこのへんで。
-
- @ さてハービーです。思いっきりメジャーなところで『処女航海』いきましょ
う。ま、たまには超有名盤もいいですよねっ。
- ところで最近、コーヒーのコマーシャルにクリスタルキングのクリスタルさんの
ほう(←多分ね)が出ておりますが、「大都会」(あーあー♪の歌)に続いて「処女航
海」という曲だかアルバムを出しませんでしたっけ?確かめようと思って、いろいろな
サイトを検索したんですがそれらしい情報は得られませんでした。「塩通」、出ました
けどね。(昔、ハービーのところで同じネタを展開している。)「大都会」がヒットし
たのは中学1年生くらいだったと思うんですが、
- 「クリスタルキングの新曲(?)、“処女航海”っていうタイトルやて。」
- 「処女航海ってどういう意味や?」
- 「フネを作って、はじめて航海に出ることらしいでぇ。でもなんかスケベな意味も
あるらしいでぇ。」
- なんて会話をかわしたような記憶があります。そんなわけで、おそらくクリキン版
にインスパイアされて作られたのだと思われるハービー盤の『処女航海』、いってみま
しょう。
-
- 化粧品メーカーのイメージ曲かなんかで作ったらしいタイトル曲を始め、アルバ
ム全体が「海」をテーマに作られております。海と言えば「ウニを煮ていたジョニー」
、不評だったなぁ、あの企画。ところでこれ、テナーがジョージ・コールマンなんです
よね。ハービー、ロン・カーター、トニーのリズム隊にフレディ・ハバードときて、ジ
ョージ・コールマン。よかったじゃないかジョージ!と祝福してあげたい気持ちです。
では1曲目、タイトル曲の「処女航海」。いいなあこれ。「ハードバップ&ファンキー
路線」とは一線を画す、モーダルでクールなテーマが印象的。これぞ新主流派「アタマ
よさそう」ジャズの典型ですね。アフロキューバンをモードにしたような感じのリズム
も新鮮であります。ソロ1番手はジョージ。ちょっと起伏にとぼしいような気もします
が、ま、モードジャズだからしかたないですね。ということで、寛容の気持ちで幼稚園
の時になめた?それは肝油ドロップ。おいしかったなぁ、カンユ。続くフレディ・ハバ
ードのソロが素晴らしいっす。特に、それまでのゆったりしたテンポから突如ダブルテ
ンポで吹き始める3分22秒くらいから先のフレーズは圧巻でございます。続くハービ
ーのソロはトニーとのインタープレイと言ってもいいんじゃないでしょうか。誰もそん
なことは言わないですけどね。6分ちょうどのところから、お得意の「さざ波フレーズ
」も聴かれます。うん、やっぱり名演ぢゃ。
-
- 2曲目、「ハリケーンの目」。かなり複雑なテーマをもった曲ですが、ま、台風
の目だからしかたないですよねっ。しっかし発生当時は超大形で猛烈だった10号@ヴ
ァイブ昆布台風、期待はずれでしたなぁ。ごんあじさまも思わず「ばっきゃろー」など
と怒っておられました。もう今年の台風も終わりなんだよね。ということを感じさせる
、そんな演奏でございました。ハービーのソロがよかったです。次、「リトル・ワン」
。マイルスの『ESP』でも演奏されていた、クールで陰気で暗い新主流派風のバラー
ド。こういう「妖しい」ムードの曲はやっぱりマイルス&ショーターのほうがお似合い
ですかね。次、「サバイバル・オブ・ザ・フィッテスト」。せっかくタイトルに「サバ
」という文字を使ってくださったのにこういうことを言うのもナンですが、はっきり言
ってワケわかんねー演奏です。「海と人間の激しい闘いを描いた作品」だって。そんな
もん描かんでもええって!と思わず言いたくなってしまいます。かなりフリージャズを
意識した意味不明作品のため、シロートのよい子は無視しちゃってくださいね。
-
- さ、ラストは「ドルフィン・ダンス」。いいなあ、これは。ゆったりしたテンポ
の爽やかなメロディの名曲でございます。こういう曲だと、あまり自己主張が激しくな
いタイプのジョージくんのほうがお似合いなんですよねぇ、何故だか。ソロのオーダー
はハバード、ジョージ、ハービーです。各人のソロはちょっぴり間延びした印象もあり
ますけど、まあ気にするな。なかではハービーのソロが一番いいです。特にソロ後半の
盛り上がりがいいですねー。CDライナー執筆の悠雅彦センセーによれば、この曲はA
−B−A’形式の曲で、A’はテーマのモチーフなんだそうです。で、テーマの再現部
にはA’のモチーフを加えていないそうですが、「茶碗蒸し」にはぜひとも餅麸を加え
ていただきたいと思います。はい。
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