- 【アルバム名】
- WATCH WHAT HAPPENS! (MPS)
- 【リーダー名】
- STEVE KUHN (1968/7/4)
- 【パーソネル】
- STEVE KURN (p) PALLE DANIELSSON (b) JON CHRISTENSEN (ds)
- 【収 録 曲】
- WATCH WHAT HAPPENS / SILVER / LAMENT ~ ONCE WE LOVED / TOM JONES /
- WINDOWS OF THE WORLD ~ HERE I AM / I FALL IN LOVE TOO EASILY / AD INFINITUM
- 【内 容】
- 先日、家に帰ると海星高校の同窓会たらなんたらいうところから郵便が届いてま
した。郵便といえば「春風の郵便屋さん」という歌があったなぁ。長島温泉の室内プー
ルでよくかかっていました。この長島温泉(スパーランド)の室内プールというのは長
島温泉の設備の中でも極めて地味な存在で、「♪春風の郵便屋さん〜、伝えてよ〜」と
いう童謡風のメロディが流れるなか、50過ぎのおっさんが一人で黙々とビート板を使
って泳いだりしてました。私はそこで監視員のバイトをしていたのですが、「もしこの
おっさんが溺れても、助けるのだけはよそう。」なんて思ってました。だってほら、甘
やかすと上達しないって言うしぃ。そんなことはどうでもいいですね。海星高校から届
いた郵便物の話。一瞬、「甲子園出場の寄付を払わなかったもんだから、嫌がらせに“
不幸の封筒”でも送ってきたのか。」と思って、ちょっぴりあせりました。いや、50
00円くらいの寄付はなんてことないんですが、ほら、コドモを甘やかすとろくな大人
にならないっていうしぃ。で、開けてみると別にどおってことのない「同窓会通信」み
たいなものだったんですが、そこに衝撃的な記事が掲載されておりました。
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- 「ザビエル・イラオラ神父を偲んで」
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- 前にも書きましたがウチの高校ってカトリック系なんですよね。教室の黒板の上
の「音楽室でいうとバッハやベートーベンの絵がかけられているあたり」に「十字架は
りつけイエスさま」と「幼きイエスを抱いたマリア様」と「胸はずむ17歳、山田まり
や」が並べて飾ってあったり。休み時間になると、みんなでイエスめがけて紙くずをぶ
つけたりして、楽しいひとときを過ごしたり。「キリスト教倫理」なんていう授業もあ
って、視聴覚教室で「イエスの復活」と「未成年の性」という豪華2本立ての映画を鑑
賞したり。カトリック系の学校なのにプロテスタント派の教師がいて、勝手に「集会」
開いて生徒の奪い合いを繰りひろげたり。カトリック系の学校なのに神社の神主の教師
がいて、七五三の時は休んだり。ちなみにウチの学校の設立母体は「エスコラピオス会
」というところで、世界各地にいっぱい学校を作っているそうです。その卒業生の中に
はメンデル(遺伝のおっさん)もいるそうです。メンデルとグレーテル。関係ないです
ね。なんでもいいけど「グレーテル」って絶対ぐれてると思うな。で、前にも書いたこ
とがありますが、当時の校長がエウヘニオ・モンレアル。モンちゃんは数年前に交通事
故を起こして約1名を天国送りにしてしまい、今では懺悔に明け暮れているそうで・・
・。ちなみにモンちゃんの実兄は「バスク祖国と自由」とか言うテロ組織の指導者だそ
うです。
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- そんなわけでスペイン人。生徒の間では概ね「嫌われている」もしくは「馬鹿に
されている」という存在だったんですが、例外的に慕われていたのがザビエル・イラオ
ラ神父さま。人気の秘密は何と言っても、その「キュートなお名前」ですが、性格もと
ってもいい人でした。「・・・神父を偲んで」ということは、死んじゃったのかぁ・・
・。ただただ、イラオラ神父のご冥福をお祈りするばかりです。
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- @ ということで、本日はちょっぴり「おセンチ」になってしまいましたので、
ここらでぱあっと脳天気なジャズでも聴きましょう。スティーブ・キューン。いいなあ
、明るくご陽気で。昨日のファーマーでもサイドマンとして登場しましたが、まあええ
やん。ジャケット、むっちゃ簡単やし。MPS(あ、昨日の原稿、NPSになってませ
んでしたっけ?)らしくサイドをヨーロッパ系で固めております。 パレ・ダニエル
ソンにヨン・クリステンセンかあ。ヨン・クリステンセンはどっかで聴いたことあるよ
うな。鰈さんの俳句にありましたっけ?なんか、関西にもいてそうな名前ですよね。ア
ンタ・ナニシテンネンとか。ソウ・チャイマンネンとか。1曲目のタイトル曲「ウォッ
チ・ホワット・ハプンズ」はミシェル・ルグランの曲。「シェルブールの雨傘」に挿入
されて大ヒットしたらしいです。もっと陰々滅々とした演奏を期待していたのに、なん
かご陽気やん。エバンス、それも『エブリバディ・ディグズ』あたりの「男らしくって
素敵よっ。」なエバンスを思わせるような、全然ちゃうような。あまりテキトーなこと
を書くと昆布青年(むっちゃマニア)あたりからツッコミ入れられるしなぁ。あたりさ
わりのないことだけ書いておきましょうね。キューンはピアノ弾いてます。
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- 2曲目、キューンのオリジナルで「シルバー」。これです。私がキューンに求め
ていたのは。私はどっちかいうと「黒いのがお好き」派なんだけど、パンツは白が好き
だしぃ。自分で履いてるのは柄パンだけどね。オーストラリアで買ってきた黒のクイッ
クシルヴァーの短パンの下には真っ赤なトランクス。ほら、僕って見えないところでオ
シャレするタイプだしぃ。なんて言っているうちに2曲目終わってしまったな。1曲戻
してと。「シルバー」ですね。いかにもキューンらしい「胸キュン」のバラード。えー
と、胸キュンとは・・・と、なにか論理を展開しようとしたら、また演奏が終わってし
まった。何かネタを考えるにはあまりにも短い演奏でした。次いっちゃいましょう。3
曲目は「ラメント」と「ワンス・ウイ・ラブド」のメドレー。「ラメント」はJ・J・
ジョンソンの有名なバラード。キューンは無伴奏でこの美しい曲をしみじみと噛みしめ
るように演奏しております。そこにクリステンネンがじゃじゃじゃじゃじゃーんとシン
バルで参入して、そのまま坊さんの婆さんタッチの「ワンス・ウイ・ラブド」へと流れ
ていきます。これは下痢・マクファーランドの曲。タイトルからしてボサノバの「ワン
ス・アイ・ラブド」のもじり、もしくはパクリではないかと。パシリは鰈さんですが。
なんて書いているうちに演奏はえらく盛り上がってますな。いいなあ、この演奏。とっ
つきにくい印象のあるキューンのピアノは一度「はまる」となかなか抜け出せないです
ね。室内携帯用の便器は「おまる」ですが。でも「おまる」ってなんでアヒルの格好な
んでしょうか。いいトシこいたおじさんがアヒルの「おまる」にまたがっている姿は、
いちじるしくマニア心をくすぐります。
-
- 4曲目、「トム・ジョーンズ」。ワルツ・タイムのメロディは「ドン・フリード
マンのサークル・ワルツっぽい系」ですね。白人ピアニストにはワルツがよく似合いま
す。なんて思いながらしみじみしていると、いつのまにやらモード奏法的盛り上がりの
様相を呈してまいりました。そしてついには山下洋輔的「音楽的暴力」の域にまで到達
。おとなしい優等生タイプだと思っていたら、いきなりキレて懐から懐中時計を出すタ
イプだな、こりゃ。勝手に出せって、特に害はない。5曲目は「ウインド・オブ・ザ・
ワールド」と「ヒア・アイ・アム」のメドレー。いずれも馬鹿ラックの曲です。けった
いなイントロの曲やな、思っていたら、すぐに美しいメロディが出てきました。と思っ
ていたら、またしてもソロが白熱するにつれて「さっぱわや」状態に。「授業中、落ち
着きがない。」と通信簿に書かれやすいタイプだな、こりゃ。真面目な生徒だと思って
いたのに、夏休みが終わったら眉毛剃っていたとか、そういうタイプ。不良化したキュ
ーンは硬派に転じるかと思ったら、意外にも軟派だったりして、「惚れっぽい私」なん
か演奏しております。と思ったらもう最後の曲になってしまっていました。演奏に原稿
が追いつかないなあ。CDのライナーを書いた紙はすぐに扇風機で飛ばされるし。まだ
まだ暑い日が続きますねぇ。朝晩は冷えますが。なんて季節の挨拶してたら、またして
も紙が風で飛んでいった。もう、扇風機ったらぁ。(←切れよ。)「亜土・インフィニ
タム」は昨日紹介したファーマーのアルバムにも入っていたカーラ・ブレイの曲。やっ
ぱり暑いな。(←扇風機つけた。)いきなり唸り声、というか、「断末魔の呻き」みた
いな声で始まり、健全な社会生活を営んでいたまっとうな青年は思わずたじろぎました
。どっか悪いのか?キューン。テーマのメロディは昨日聴いたばっかりだからなんか嬉
しくなります。「知っとる、知っとる!」ってな感じ。演奏事態はいつものキューンで
、とりたてて不満もありません。以上、アルバム全体を通してのキューンの印象は「も
みあげがとってもキュートなおじさん。」笑顔がかわいい30歳の夏でありました。
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