【アルバム名】
THE OCTOBER SUITE (IMPULSE)
【リーダー名】
STEVE KUHN (1966/10/14,11/1)
【パーソネル】
STEVE KUHN (p) RON CARTER (b) MARTY MORELL (ds)
GARY McFARLAND (cond) with Strings & Horns
【収 録 曲】
ONE I COULD HAVE LOVED / ST.TROPEZ SHUTTLE / REMEMBER WHEN /
TRAFFIC PATTERNS / CHILDHOOD DREAMS / OPEN HIGHWAY
【内   容】
 盆休みも終わりましたねぇ。海星高校も負けたし(8月17日執筆)。東日本在 住者が多い塩サバ読者には申しわけないんですが(西日本はごんあじさんだけ?)、私 はどっちかというと西日本の学校を応援しております。打倒ヨコハマに燃えてます。三 重県は高校野球では東日本に入ってるんですが、魂は関西やでぇ、です。あ、そうそう 。新宿オフ参加の皆様に送った「高校野球俳句」の課題、ひとつ校名の読み間違いがあ りました。「滑川(なめがわ)」を「なめりかわ」と書いちゃいました。いや、富山に 「滑川(なめりかわ)市」というのがあるので、そっちと勘違いしてまして。なんで埼 玉の代表に富山の高校が?と疑問には思ってたんですが。というわけで塩サバ9号@鰈 さんの「なめ猫の 後がま売れず なめリカは」の句はボツにしました。ゴメンね、カ レイ。その他の高校野球俳句とモンク俳句は俳句のコーナーにありますのでご一読を。 「俳句王決定戦」の優秀俳句投票を募集してるんですが、相変わらずさっぱりです。今 のところ鰈さんの1通だけです。俳句王決定企画、またもや失敗か?
 
 というわけで、今回は「なめ猫」の話。懐かしいなぁ、「なめんなよ猫」。鰈さ んと私と「○ま○えX号」さんはほぼ同年代なんですが(でも3人の中では「や○り○ X号」さんが再年少)、おそらく小学校高学年から中学1年くらいの頃のヒットではな いでしょうか。ほかにはえーと、インベーダ、ルービックキューブ、口さけ女など。ち なみに桑名はルービックキューブ日本発祥の地です。たぶんね、近所の噂ではね。なん でも桑名の「アテネ」という学習塾のセンセーが頭の体操にと日本に初めて輸入したん だとか。私の友達など、「アテネ」に対抗して「スパルタ」という学習塾を作るんや! と張り切っておりましたが。で、なめネコ。ツッパリ不良学生のカッコをした猫の下に 「なめんなよ!」と書いてある下敷きのようなものだったと思われます。今から思えば 、なんであんなものがはやったんだか。ツッパリ全盛時代だったからなぁ。ガクランの 裏に龍の刺繍入れたり。スケバンはスカートひきずっていたし。
 
今週の思い出話:あの頃の女子学生はパンツが見えなかった。
 
パンツは見えないより見えたほうがいいと思います。
 
 @ さて本日はスティーブ・キューン。略して「ステ・キュン」。君にステキュ ンキュン♪小学生の頃ビートルズ聴いて、中学でYMO聴いて、高校で高中正義とシャ カタク聴いて、専門学校時代にジャズ聴きはじめて、長島温泉のジャンボ海水プールで 加山雄三を聴いたからなぁ、ボクの音楽遍歴。ちなみに「鮭&鯖」テープに入っていた 「血液」という曲は高校時代の作品です。「追分しぐれ」という演歌もあります。さて ステ・キュン。黒っぽい系が好きな私としては極めて異質な存在ですね。唯一接点があ るとすればピート・ラ・ロカの『バスラ』くらい。キューン、スワローのスティーブ・ コンビでサイド参加してます。まるっきりファンキーでない「クール・バスクリン」ス タイルのピアノを弾いてます。バスクリンと言えば是非「血の池バスクリン」というの を出して欲しいと19歳くらいの頃からずっと切望してるんですが、なかなか出ません ね。で、この『10月組曲』というアルバムはゲイリー・マクファーランドという人が スコアを書いてバックのストリングスや木管楽器を指揮するという、「ぜんぜんヒップ ちゃうやん。」というスタイルの音楽です。たまには「ムツカシ系」でも聴いて、アタ マよさそうなふりしようよ!というシチュエーションには最適です。
 
 と、ここまで書いたところでまたカラーザウルスが壊れて、乾燥したら復活した んですが、おかげで1日パーになりました。「夏休み、いっぱいあるから余裕やん!」 と思っていた原稿、けっこう厳しいっす。ぎりぎりっす。夏の間、音楽とかして遊びほ うけていた?それはキリギリスっす。ということで『10月組曲』の1曲目、「ワンス ・アイ・クッド・ハブ・ラブド」。モーション・ピクチャー「13」のテーマだって。 レコードで言うA面、CDで言う「半分より前のほう」は2バイオリン、ヴィオラ、チ ェロのストリングス入り、通称「ヒモつき」のセッションです。もっとも普通の「ヒモ つき」のイメージとは全然違う、前衛風ワケわからんやん、という感じの演奏になって ますね。1曲目のイントロが始まった瞬間、とんでもねぇ失敗作つかまされた、金かえ せ!と思いましたが、ヒモが消えてピアノトリオの演奏になって、少しはマシになりま した。CDライナー書いてる高木宏真クンいわく、「キューンのピアノは無機質」。個 人的な思いつきの感想は「白人マル・ウォルドロン」(略して「白マル」)みたい。曲 はすべてゲイリー・マクファーランドという人の作品なんですが、これまたマルが書き そうな感じの曲が多いですね。「ラブ・スパン」とか、あのへんの系統です。
 
 2はベースに導かれる3拍子。そんだけかい、宏真!だいたい誰なんだよ、宏真 。で、聴いてみると確かにベースに導かれてるけど、それほど3拍子な感じはしません 。曲自体はマルっぽい感じの綺麗なメロディです。キューンのピアノもソロに入るとけ っこう「のめりこみ風」でジャズ的な味もあります。ヒモは基本的にテーマの部分だけ ですね。ハービーの「スピーク・ライク・ア・チャイルド」系と言えるでしょう。3曲 目の「リメンバー・ホエン」は、ちょっぴりエバンスみたいな感じもあります。テーマ 部分だけ。ソロに入ると、ものすごく短いぶつ切りフレーズを「ぱきこ、きこきこきこ きこ」という感じで弾いてます。「ジャズピアノはスイングが命」派には、なんじゃこ れは?ですね。ま、世の中にはこういう人もいるんだ。と、温かい目で見てやってくだ さい。
 
 ハープ&木管4人の入った「トラフィック・パターン」は変な曲。「都市交通の 絶え間なさを示唆している」だって。示唆せんでいいって、ンなもん。後半は急に綺麗 なメロディが登場しますね。「掃きだめの鶴」という感じです。5曲目の「チャイルド フット・ドリーム」は「哀しくも美しいバラード」。暗いけど好きですね、こういう暗 い曲。性格暗いもんね、ぼく。6曲目、「オープン・ハイウェイ」。変な曲です。以上 、総括すると「最初はとっつきにくいけど、じっくり聴くとやっぱりワケわからん。で も時たま、これは!と思える瞬間がある」と。塩サバに載っていたから買ってみたけど ヘンだった。そういう印象を持つ人が多いんでないかい、という気のする1枚でした。


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