【アルバム名】
THINK! (BLUE NOTE)
【リーダー名】
LONNIE SMITH (1968/7/23)
【パーソネル】
LEE MORGAN (tp) DAVE NEWMAN (ts,fl) LONNIE SMITH (org)
MELVIN SPARKS (g) MARION BOOKER JR. (ds) HENRY BROWN (timbales)
WILLIE BIVINS (conga) NOBERTO APELLANIZ (conga)
【収 録 曲】
SON OF ICE BAG / THE CALL OF THE WILD / THINK /
THREE BLIND MICE / SLOUCHIN'
【内   容】
 前にもちらっと書いた「復刻版・スイングジャーナル」より。1951年のとこ ろにジャズ映画「ストーミー・ウェザー」(直訳:嵐の天気)の話が載っています。邦 題がなんと「ジャズ天国」。邦題って、つけたい放題かい。この映画、結局は封切り中 止になったらしいですが、配給会社のヒトの弁がとってもオチャメです。「黒人映画で 受けそうもないので、送り返したんです。ぼくは試写で見ちゃったからもういいんです 。」だって。そんな勝手な!
 「M.C.(歯科医者、いや司会者)トニー・谷」という記事もありますね。1 949年の人気投票ではバンド部門の1位が「ゲイ・スターズ」、コンボ部門の2位が 「ゲイ・セプテット」とゲイが大活躍。ちなみに「イチバン・オクテット」は3バン。 のぶ男のコンボか、一番オクテっというんでございましょーかねぇ、ほほほ。(←昔か ら読んでる人にしか解らず。)
 サザエさん一家初のジャズ評論家、いソノてルヲのデビューは1950年。本名 は磯野晃雄って言うんだ。ライブ評みたいなのもありますね。
 
> 今日の鈴木のピアノはてんで駄目。個人的な不幸があった由だが藝術家は不幸に よってその藝術をより深いものとすることが出来る。
 
だって。そんな無茶な!というわけでこの本、しばらくネタに使えそうです。
 
 @ さて本日はロニー・スミス。彼が不幸なのかどうかはわかりません。でもソ ウル系のミュージシャンって、概してシアワセそうですよね。悩み、ストレス、カンケ ーないね。ヘイべいべー!行くぜ、かもんレッツゴー三匹!みたいな。で、ロニー・ス ミス。後年は頭にターバン巻いたハイパー・インド人おじさんになったロニ・スミです が、BN時代はまだターバン巻いてませんね。この『シンク!』というアルバムのジャ ケットでは非常に趣味の悪い、どこで買ってきた?みたいな巨大数珠状のネックレスを しております。むっちゃお洒落やん。パーソネルを見るとリー・モーガンが参加してま すね。テナー&フルートのデイブ・ニューマンというのはデビッド“ファットヘッド” ニューマンのことでしょうか。ちなみに「fathead」の意味を調べてみたら、ズバリ「 ばか」だって。デビッド・馬鹿・ニューマン!でもジャズのスラングではわざと反対の 言葉を使うから「ばか」というのは最高のほめ言葉でしょう。本当にバカなだけかも知 れんけど。
 
 このアルバム、何も言わずに1曲目を聴け!ですね。それも出来るだけバカでか いボリュームで。ヒュー・マサケラ作、「サン・オブ・アイス・バッグ」。もう「クラ ブシーン御用達」みたいな。ちわー、三河屋でーす。それは御用聞き。とにかくノリが 勝負のイケイケ・ナンバー。楽しいです。11分8秒です。
 
 2曲目「ザ・コール・オブ・ザ・ワイルド」。イントロのところが電化マイルス みたいな不思議なサウンド。モーガンのミュートも妙にマイルスっぽい。馬鹿ニューマ ンのフルートもミステリアスな響き。それが一転して「大リズム合戦」になります。パ ーカッションをバックにしたロニー・スミスのプレイは「コイツ絶対、人生において悩 みはないな。」と思わせます。モーガンもイントロとは大違いの「スペシャル・ファン キー野郎」。ニューマンもテナーに持ち替えて本領発揮。12分22秒。なんでもいい がこの2曲、聴くだけでむっちゃ疲れます。
 
 3曲目のタイトル曲はアレサ・フランクリンのヒット曲。誰さ、フランクリン? 黒人の姉ちゃんのシンガーだったと思います。間違ってても責任はとりません。ヒット 曲だけあってポップな感じです。4曲目の「スリー・ブラインド・マイス」はJ.M. なんかも演ってるアメリカの童謡みたいな曲。なんかドキドキしちゃって気持ちが落ち 着かないんですぅ。それは動揺。ハイパー?それはヨーヨー。ようよう、姉ちゃんお茶 しない?それはガラの悪い兄ちゃん。関係ないですね。ラストの「スロウチン」はロニ ・スミのオリジナル。なんてことないブルースだけど、落ち着いて聴けます。以上です 。さよなら。


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