【アルバム名】
BASRA (BLUE NOTE)
【リーダー名】
PETE LA ROCA (1965/5/19)
【パーソネル】
JOE HENDERSON (ts) STEVE KUHN (p) STEVE SWALLOW (b) PETE LA ROCA (ds)
【収 録 曲】
MALAGUENA / CANDU / TEARS COME FROM HEAVEN / BASRA / LAZY AFTERNOON / EIDERDOWN
【内   容】
 それは1通のメールから始まりました。
 
> 北海道限定ビールとワインと「牛タンゲーム」で、何だかハイな夜でした。
 
あ、差出人は極めてシャイな性格で、別名「テレ屋のサミー」と呼ばれていますから、あえて名前は書 きません。で、これを見て私は思いました。
「牛タンゲームぅ?」
なんじゃそりゃ。自分の舌の上に牛タンをのせて、
「二枚舌ぁ!」
と言って楽しむゲームなのか。いや、もしかして「ぎゅうたん」ではなくて「うしたん」なのかも知れ ん。おじさんの心は乱れます。で、わからんことは本人に聞け。早速、本人に聞いてみました。
「そんなこと、ウシに聞かれてもなぁ。」
うーん、ウシ本人にもわからないか。これはもう差出人に聞くしかねーな。で、「牛タンゲームって何 ですかぁ?」と書いてメールを返送したわけです。すると、こんな屈辱的な返事が。
 
> 「牛タンゲーム」、他の人に聞いてみるべし。もう既に「流行り」じゃないので、知らないのはホン トの「おじさん」だけ。
 
がーん!私はですね、これを見てショックのあまり卒倒し、そのまま有給届け出して会社を休んでしま いました。欠席理由は「牛タン・ショックの為」。自分で調べたけどね。でも、悔しいから教えてあげない んだもんねーだ。知らないのはホントの「おじさん」だけなんだもんねーだ。
 
 @ さて、本日はピート・ラ・ロカ。略してピト・ラ・ロ。カキノモトの?それはヒトマロ。いや、 とりあえずボケてみないと気がすまないサガなんです。静子さん、メシはまだか。おじいちゃん、さっき食 べたばかりでしょ!それはボケの種類が違いますね。静子さんタイヘンだし。誰なんだよ、静子さん。好子 さんでは駄目なのか?という問題に深入りしすぎると先に進まないので、ピート・ラ・ロカ。60年代のジ ャズシーンに彗星のように現れ、引退して弁護士になったヒトですね。目の細かい網や布を張った調理用具 を使って食物をこすこと?それは裏漉し。
 
 この『バスラ』というアルバム、「完全ブルーノート・ブック」でベタ褒めされていますね。あの本 、ある意味「罪作り」な存在で、トシ不相応な派手なカッコしてるぅ?それは若作り。この本で投げやりな 解説されてる=たいしたアルバムじゃない。みたいなところがありますよね。ホレス・シルバーの「人心連 合3部作」なんか、まるっきり買う気しないもん。そんな中でこの『バスラ』なんか、ほっといても売れる だろうから今更「塩サバ」ごときで書く必要もないんですが、あえて書きます。だって、他にネタないもん。
 
 このアルバムの人気の秘密はやはりジョー・ヘンの参加でしょう。これがもし全曲ラ・ロカのボーカ ルをフィーチャーした演奏で、タイトルも『弁護士やんワルツ』とかだったら、いくら完全BNブックで褒 めてあっても買う気しないモン。
  ハァー 弁護士やん 弁護士やん 弁護士頑張りゃ 悪い人でも無罪やん ホイホイホイ♪
とか。「弁・護士・やん」で1小節ね。そのあとちゃんと3拍子にのるかどうか知りませんが。あと、 キューンとスワローの「W・スティーブ」の参加も大きい。この2人、とりあえず褒めておけば何となく通 に見える、という点が大きい。ラテンなタッチの「マラゲーニャ」がよろしい。これぞジョー・ヘン、これ ぞ60年代BNサウンドって感じ。あとはですね、よく覚えていません。だって会社で仕事中なんだもん。 2曲目がちょっとわかりにくい曲で、タイトル曲はラテンっぽかったような気が。最後から2曲目くらいが レイジーな「レイジー・アフタヌーン」で、最後がドライブ感の「アイダーダウン」なんすよね。で、ジョ ー・ヘンがうねうねとテナー吹いて、キューンがぴろぴろとピアノ弾いて、スワローがずんずんとベースか まして、ラ・ロカがずーじゃっかずーじゃっかとタイコたたくと。記憶だけでこれだけ書ければ上出来です よねぇ。
  上出来だ これだけ書ければ るんるるるん
思わず俳句も詠んじゃったりします。季語は「るんるるるん」、季節は春。というわけでこの『バスラ 』、後期BNを代表する1枚と言ってよいのではないでしょうか。


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