- 【アルバム名】
- SHOWCASE (RIVERSIDE)
- 【リーダー名】
- PHILLY JOE JONES (1959/12)
- 【パーソネル】
- BLUE MITCHELL (tp) JULIAN PRIESTER (tb) BILL BARRON (ts)
- PEPPER ADAMS (bs) CHARLES COKER (p) SONNY CLARK (p)
- JIMMY GARRISON (b) PHILLY JOE JONES (ds)
- 【収 録 曲】
- BATTERY BLUES / MINOR MODE / GWEN / JOE'S DEBUT / GONE /
- JOE'S DELIGHT / JULIA / I'LL NEVER BE THE SAME / INTERPRETATION
- 【内 容】
- えーと、今日は泥棒とか強盗について考えてみたいと思います。ジャズのコーナーだからと言って、
そういった社会的な問題をないがしろにしてよいはずがありません。みんな、もっとグローバルな視点で生
きようよ!
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- さて、日本中でもっとも空き巣とか強盗が出没する地域と言えば、やっぱりサザエさんちの近所でし
ょう。もう、しょっちゅう出るモン。出るときは8分間に7〜8人は平気で出ます。「出る時」と言うのは
「空き巣に御用心!」とか、そういう巻の時ですね。このサザエさんに出てくる泥棒というのが、黒い口髭
に風呂敷の頬かむりで、一目見て「ドロボウやん!」ちゅうカッコして世間に登場します。一歩家から外に
出るだけで職務質問の雨アラレ。怪しすぎるちゅうの。
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- 続いて強盗。私の人生において最も印象深い強盗として、「りんご強盗」という事件がありました。
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- > 三重県河芸町の銀行(だか郵便局だか農協)にナイフを持った男が押し入りました。
- > 職員が「何をするんだ」と言ったところ、男は「りんごを剥くのだ!!」と言って、そのまま逃げた
ということです。
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- きゃははははは。りんごを剥くのだ、と言って逃げた!ちゃんと左手に持ってたらしいけどね、りん
ご。コドモの頃から一度やってみたかった「とっておき」のギャグだったのかも知れん。でも、思っていて
もなかなか実行できるもんじゃないよなあ。褒めよう、勇気と行動力。でも、これってやっぱり罪になるの
かなァ?りんご剥いただけなのにねぇ。このおじさんの将来がちょっとだけ心配です。
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- @ さて、今回はフィリー・ジョー・ジョーンズ。好きなんだよねー、フィリーって。スイングする
ことにかけてはジャズ界でも屈指でしょう。屈斜路湖にいる恐竜?それはクッシー。池田湖にいるのはイッ
シー。阿寒湖にいるのはアッシー。命賭けてるのはケッシー。窓ガラスはサッシー。一生懸命なのはヒッシ
ー。というわけで『ショウケース』。ブルー・ミッチェル、ジュリアン・プリースターといった、いかにも
リバーサイドらしいサイドが魅力的ですね。ビル・バロン、ソニー・クラーク、ジミー・ギャリソンといっ
た、いかにもリバーサイドらしくないメンバーの参加も面白い。
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- ドラマーのリーダー作というと、ドラムソロ1本勝負、おー、クロスタニン!なんてのを想像しがち
ですが、このアルバムは全体的にこじんまりまとまっている感じですね。1曲目の「バッテリー・ブルース
」はプリースターの曲。テーマのメロディーにぴたっと合うようなフィリーのバッキングが素晴らしい。や
っぱりこのヒトがタイコ叩くと演奏がキリっとするんだよな。2曲目の「マイナー・モード」はビル・バロ
ンの曲。どちらもファンキーな感じの名曲で、各人のソロは短め。フィリーのソロも十分に聴かれるが、嫌
みではない。
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- 3曲目の「ジーウィン」はホーン抜きのピアノトリオ演奏。ブルージーな感じのバラードで、クラー
クかなぁ?と思っていたら、何とこれフィリーがピアノ弾いてるんだと。ドラムスも入っているけど、これ
はオーバー・ダビング。原文ライナーの言葉を借りれば「テープ・マジック」。多分ドラムとベースが先で
、あとからピアノかぶせたんだと思うけど。曲自体もフィリーが作ったもので、顔に似合わず案外ロマンチ
ストなんだ、このオッサン。
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- 「ジョーンズ・デビュー」と「ジョーンズ・デライト」もフィリーの曲。「デライト」のほうは「の
んびりしたファンキー」みたいな感じで、ボントロとテナーの低音を活かしたハーモニーがとってもよろし
い。
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- 「ジュリア」はプリースターの曲。これまたファンキーでよろしい。ブルー・ミッチェルが吹くテー
マがいい味だしてる。でも4バースのペッパー・アダムスは明らかに4小節早すぎだろ。間違えちゃったの
ね。人間だもん、そういう事もあるよね。
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- というわけで、なかなかイイんだコレ。フィーリー、リーダーとしてもやっていける、ということを
認識させる1枚です。
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