【アルバム名】
PRESENTING RED MITCHELL (CONTEMPORARY)
【リーダー名】
RED MITCHELL (1957/3/26)
【パーソネル】
JAMES CLAY (ts,fl) LORRAINE GELLER (p) RED MITCHELL (b)
BILLY HIGGINS (ds)
【収 録 曲】
SCRAPPLE FROM THE APPLE / RAINY NIGHT / I THOUGHT OF YOU /
OUT OF THE BLUE / PAUL'S PAL / SANDU / CHEEK TO CHEEK
【内   容】
 ふと思い出したことを書きます。私は名古屋の専門学校に通っていたんですが、 卒業研究として「自動ホッチキス」というのを製作しました。いや、「奨学生」(成績 優秀だったのねん)という名の雑用係をやっていて、毎日プリントをホッチキスで綴じ ていて、ふと思いついたんですけど。
 
> この自動化が進んでいる世の中で、いまだに紙を綴じるという作業は人間の手に よって行われている。こんなことでいいのだろうか?
> 事務処理をもっと効率的に。東欧諸国に真の自由を!というのが、この「自動ホ ッチキス」を作ろうと思ったきっかけです。
 
 なんてことが当時のレポートを見ると書いてある。昔からワケわかんなかったの ね、ボクって。いや、今週から始まった新コーナー「レッツ・プレイステーション」の 前書きを書いていて、ふと思い出した。関係ないもんなー、コソボ自治区問題。
 
 いや、けっこう本格的なマシンだったんですよ。「Automatic Paper Bind Syste m」(略して「A.P.B.S.」)という大層な名前付けてね。Z−80のワンボード・マイ コン搭載なんですよ。ステッピング・モーターでホッチキスを左右に動かし(ラック・ ピニオン機構による)、カムを使ってガチャンと紙を綴じる。「真ん中1つ」「両端」 「3箇所どめ」の種別を選択すれば、台に埋め込まれたセンサーが紙のサイズを自動判 定して適切な位置を計算してくれるんですよ。あとは台の上に紙を置くだけでセンサー が感知してガチャン、うぃーん、ガチャン、うぃーん、ガチャンと。おまけに何部製本 できたかカウントしてくれるという親切さ!
 
> ところが実際にこの機械を試してみたところ、手で綴じるほうがよっぽど早い! という恐るべき結論が出た。
> ああ、我々の1年間の努力はいったい何だったのか?
ま、学生が作るモンなんて、所詮はそんなもんですね。
 
 @ さて、今回はレッド・ミッチェル。日本名「赤ミッチェル」。私はリロイ・ ビネガー、カーティス・カウンス、レッド・ミッチェルの3人を「西海岸ベース弾き・ 3人トリオ」と呼んでます。3人やからトリオに決まっとるやん!と思った人は「ちゃ んばらトリオ」の例を思いだし、ただちに反省するように。世の中、キミが思っている ほど単純じゃないのよ。
 
 この3人トリオの中でレッド・ミッチェルだけが白人ですね。白人だってベース を弾きます。なんせ、ニャンコだってベースを弾く世の中なんだもん。(ジャケット参 照のこと。)忙しかったのか?レッド・ミッチェル。きっと、猫の手も借りたかったん でしょうね。でも、やめといたほうがいいと思うぞ、ベースにネコ。まず確実に「爪と ぎ器」にされます。ベースに「マタタビ粉」でもオマケについてきた日にゃ、考えるだ にオソロシイ事態が引き起こされます。弦に爪がひっかかってニャーニャー騒ぐネコの 数は1匹や2匹ではすまされんでしょう。粗相をするネコなんてのも出てくるでしょう ね。気がついた時には愛しい「べす子」ちゃんはスクラップ状態。
 
 というわけで、1曲目「スクラップル・フロム・ジ・アップル」。テーマのあと 地味なベース・ソロが聴かれます。これだけ弾ければ立派ですよね、ネコで。2曲目の 「レイニー・ナイト」は何となく盛り上がらないです。3曲目の「アイ・ソート・オブ ・ユー」はベースをフィーチャーしたバラード。ベーシストのリーダー作って必ずと言 っていいほど、こういうの入ってるよな。ま、彼らなりの精一杯の自己主張なんでしょ う。温かい目で見守ってあげようじゃあーりませんか。ジェームス・クレイのフルート って(テナーもだけど)、どーにも根性が入ってないんですが、こういうバラードだと いい味出しますね。残りの曲も総じて「まあまあ」です。「チーク・トゥ・チーク」の クレイはかなり健闘してますね。宇宙人グレイの正体は河童らしいですけど。かなりロ リンズしてますね。どーにも根性が入ってないという前言撤回です。「どーにも根性が 入ってない時もあるさ、人間だもん。」と訂正しますね。
 
 総論:ま、こんなもんか。
 

| Previous | | Up | Next |