【アルバム名】
TRUE BLUE (BLUE NOTE)
【リーダー名】
TINA BROOKS (1960/6/25)
【パーソネル】
FREDDIE HUBBARD (tp) TINA BROOKS (ts) DUKE JORDAN (p)
SAM JONES (b) ART TAYLOR (ds)
【収 録 曲】
GOOD OLD SOUL / UP TIGHT'S CREEK / THEME FOR DORIS /
TRUE BLUE / MISS HAZEL / NOTHING EVER CHANGES MY LOVE FOR YOU
【内   容】
 ふと思ったんですが、塩サバっていつもつまらんこと書いてますね。前回の「ジ ミー・ヒース編」もそうだ。いや、書く前にはですね、いろいろと構想を練っているわ けなんです。ジミー・ヒースのテナー・スタイルは「粘りのないデクスター・ゴードン 、もしくは乾燥したデックスという感じ。」だとか、そういうことを書こうと考えてお くわけです。しかし、いざ書き始めるといかん。このネタでA4サイズ1ページ分もつ だろうか?という不安が頭をよぎり、必死になっていらんこと書いているうちにスペー スが少なくなり、書きたいこともほとんど書けないまま終わってしまうんですね。前回 なんか「たまご」と「カマボコ」の話で終わってしまったし。今回は過去の過ちを深く 反省し、ただちに本題に入りたいと思います。
 今回はティナ・ブルックスです。ティナあ?アイツ、最低やで。性格悪いし、根 性ゆがんでるし、気ぃ短いし、足臭いし。それはティナ・ぼろっかす。クソミソともい いますね。上品に言えば。ああ、蟹の甲羅に、それはカニミソ。うん、今日の塩サバは 新境地を切り開いているな。いや、ティナの足が臭いかどうかははよく知りません。嗅 いだことないし。ティナはですね、通に好まれるテナーマンだと言っていいでしょう。 僕も結構好きだし、あんたトリだし、わたしカツオだしぃ。まずですね、アルバムが極 めて少ないのがいい。通に好まれる重要な条件です。そして私生活はナゾにつつまれて いるほうがいい。ああアイツ、昨日吉野家で牛丼食っとったでえ、というような人はあ まり通に好かれるような気がしません。おいしいけどね、吉野家の牛丼。ティナの場合 、生前に正式なリーダー作として発表されたのは1枚だけです。多分そうだったような 気がします。今、仕事中の昼休みの車の中でこれを書いているので手元に資料がなく、 よくわかりませんが、この『トゥルー・ブルー』が唯一のリーダー作だったと思います 。ただ彼にとって幸いだったのは、そのリーダー作がブルーノート盤だったことでしょ う。これがもしクラウン・レコードだったら…。せいぜい「1万円クイズ」のネタにな るのが関の山でしょう。このたびアルバム『トゥルー・ブルー』を発表したのは次のう ちどれでしょう。1番、ティナ・ブルックス、2番、ティナ・ボロッカス、3番、ティ ナ・ミソカツ。皆さんもうおわかりですねえ、とか。すんげえつまんねえ問題。ティナ はフレディ・ハバードの初リーダー作『オープン・セサミ』に参加していたが、『トゥ ルー・ブルー』では反対にフレディがサイドマンとして参加している。BNによくある 「お互い様」の関係ですね。ピアノのデューク・ジョーダンの参加も嬉しいし、「ブル ー」にこだわったジャケットのデキもいい。アイ・ラブ・ブルーとか、たいしたこと書 いてないんですけどね。6曲のうち5曲がティナのオリジナルで、作曲家としてもなか なかの実力の持ち主ですね。個人的には「グッド・オールド・ソウル」、「テーマ・フ ォー・ドリス」あたりがいい。ちょっと変則的な感じのタイトル曲もいい。テナーのス タイルはですね、楽器は違うけどマクリーン的な味わいがあります。R&Bの出身らし いです。もみじまんじゅー!それはB&B。懐かしいなあマンザイ・ブーム。はやった よなあ、つぶあんの汁粉。それはゼンザイ・ブーム。はやってないし。ラストの小唄調 ナンバーもいいですね。僕の君への愛はずっと変わらないんだ。というようなタイトル の曲。それにしても「かわらないんだ」を「川原ナイン打」と変換するザウルスの辞書 って、はっきり言ってアホか。というわけで、「真実のブルー」を知りたい人に聴かせ たい1枚であります。


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