【アルバム名】
WYNTON KELLY (枯葉) (VEE JAY)
【リーダー名】
WYNTON KELLY (1961/7/20,21)
【パーソネル】
WYNTON KELLY (p) PAUL CHAMBERS (b) SAM JONES (b) JIMMY COBB (ds)
【収 録 曲】
COME RAIN OR COME SHINE / MAKE THE MAN LOVE ME /
AUTUMN LEAVES / SURRY WITH THE FRINGE ON TOP /
JOE'S AVENUE / SASSY / LOVE I'VE FOUND YOU /
GONE WITH THE WIND / CHAR'S BLUES
【内   容】
 今回も特別編です。はあー、やめとこ。前回に引き続き、メールの質問にお答え しましょうコーナーです。今回の質問はコレです。
 「オススメあります?」
 ものすごく漠然とした質問ですね。頂戴したメールの内容を要約しますと、「サ ックス・モノがニガテで(中略)何言ってんの、チミは。」というわけなんです。ふー ん、なるほど。すいません、頂戴したメールを勝手に引用して。いえ、全然かまいませ んのよ。(←自分で返事するな。)そんなわけで原点に戻ります。このコーナーで紹介 するアルバムはちょっとマニアックなものが多いので、今回は定番アワーといきましょ う。ウイントン・ケリーの『枯葉』。原タイトルは『WYNTON KELLY』とい う、実にまあ、なんにも考えてないタイトルです。輸入盤を買うときは注意しましょう ね。背中のところに漢字で『枯葉』とは書いてありませんので。親切な店員さんのいる 店なら「ケリーの枯葉ちょーだい!」でOKです。「はあ?」という返事が帰ってくる でしょう。親切だけどジャズには詳しくない店員さんだったんですね。どうでもいいが 、名古屋の近鉄百貨店のタワーレコードのジャズ・コーナーの店員。いつも1人か2人 いるのに、レジは封鎖されていて、「他のレジをご利用下さい」という看板が立ってい る。レジせえよ!あのコーナーは独立しているので金を払わずに出ていくと、なんか万 引きしてる気分になって、ちょっぴりドキドキ。そんなわけで『枯葉』。サックスが苦 手でスタンダードが好きで、ちょっぴりオチャメな貴方に贈るオススメの1枚です。
 1曲目、「カム・レイン・オア・カム・シャイン」、日本名「降っても晴れても 」、略称「降り晴れ」。このアルバム、ベースをチェンバースとサム・ジョーンズで弾 きわけているんだけど、この曲のベースはどっち?なんて質問はしないように。世界は 広い。細かいことは気にするな。このコーナーで受けつけている質問は、「ベースとド ラムス、打楽器なのはどっち?」というようなわかりやすい問題に限らせていただきま す。「星は宇宙のゴミから生まれたと聞きましたが、宇宙のゴミとはどんなものですか あ?」という質問もダメ。そういうことはNHKの「夏休み子供科学電話相談」に聞き なさい。「バナナはおやつですか?おかずですか?」知らん!
 「降り晴れ」の話でしたね。イントロからいきなり「ケリーや!」って感じがし て、嬉しくなります。テーマの歌わせかたもいかにもケリー。アドリブがこれまたケリ ー。けりー、まいらぶ、そー、すいーと。チェンバースのベースもいいですね。サム・ ジョーンズかも知れないが、たぶんA面がチェンバース。責任もてない、自信もない。 2曲目の「メイク・ザ・マン・ラブ・ミー」が素晴らしい。ケリーのオリジナルらしい が、まるでスタンダードのような綺麗な曲です。一言で言えば昼下がりの団地妻。昼ド ラの「あ、いけないわ。私には夫が…。」という場面のバックに流すとちょうどいいよ うな演奏です。ビル・エバンスの「マイ・フーリッシュ・ハート」も可。で、3曲目が 『枯葉』。スインギーな中に、そこはかとない哀しみをたたえ、これぞジャズの真髄。 小説延髄のコーナー、読んでますか。人気ないんですよね、あれ。なんのかんの言って 、ジャズのコーナーが一番ですね。スキー場ガイド、最近やる気ないし。観光ガイドは 三重県内に範囲を広げましたので。4曲目以降はまあ普通のデキです。以上、次回から 通常テナー編に戻します。サックス苦手のアナタも読むようにね。


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