【アルバム名】
THE LITTLE GIANT (RIVERSIDE)
【リーダー名】
JOHNNY GRIFFIN (1959/8/4,5)
【パーソネル】
BLUE MITCHELL (tp) JULIAN PRIESTER (tb) JOHNNY GRIFFIN (ts)
WYNTON KELLY (b) ALBERT HEATH (ds)
【収 録 曲】
OLIVE REFRACTIONS / THE MESSAGE / LONELY ONE /
63RD STREET THEME / PLAYMATES / VENUS AND THE MOON
【内   容】
 先週、新聞にずいぶんとヒップな記事が載ってましたね。「京都の中学で食中毒 」って、同じネタを2回ひっぱるなよ。話題を変えましょう。そういえば「パラッパラ ッパー」の空手の先生って、変わってへんがな、話題。と、同じパターンは2回までは 使えます。もう1回やると場が引きますからね。それくらいの節度はわきまえておきま しょう。さて、ジョニー・グリフィン。今回は前置きが短かったので最後までネタがも つか心配ですが、グリフィンと言えばジャズ界のオロナミンCとして知られている男で す。小柄な体ながら豪快なテナーをカマしてくれる「小さな巨人」です。小さいと言っ ても吉本新喜劇の池乃めだかよりは大きいと思いますが。ちっちゃな頃からちっちゃく て、15で育ちが止まったよー。あなたくらいの体格ならアルトを選ぶのが普通なのに 、どうしてテナーを選んだんですか、という質問に対し、グリフィンは「アルトよりテ ナーを吹いているほうが女にモテたんだよ。」と答えてました。スイングジャーナルの インタビュー記事でしたが。こういう場合、当然「〜女にモテたんだよ(笑)。」とい うことになります。電子メールだと「〜女にモテたんですよ (^_^)。」となる。メール だと、どういうわけかいつもと違って丁寧な文体になるんですよね。で、女にモテたい がためにテナーを選んだグリフィン。テナーだとアルトを吹いてるよりも女にモテるの だろうか。そういうもんなのか。確かにテナーサックスって男らしい感じはするが。ハ ープ弾く男よりはマシかも知れん。ちなみにロックの世界では確実に一番人気のギター も、ジャズ界では今ひとつ地味です。赤字に仏像のジャケットだったりしますし。パッ ト・メセニーなんかは派手ですけど。そんなわけでグリフィン。ストライクゾーンど真 ん中で『ザ・リトル・ジャイアント』を選んでみました。口髭にサングラスでサックス をくわえ、どっからどう見ても典型的なジャズマンですね。音のほうも典型的なファン キー・ジャズです。サム・ジョーンズの骨太なベースのイントロに続いて3管によるフ ァンキーなテーマが演奏され、そこにケリーの小意気なピアノがからめば、ああ、もう たまらん。ブルー・ミッチェルの短いけど軽妙なソロ、独特のトーンで吹きまくるグリ フィン。トロンボーンがカーティス・フラーでなくてジュリアン・プーリスターという のがいい。これぞB級ハード・バップの味ですね。ケリーの素晴らしさは言うまでもな い。ケリー好きだもんな、俺。カレーも好きだけど。そういえばカレーのことをカレー というんだよな、名古屋人。「カ」にアクセント置いて。カレぃという感じで。カツカ レーという場合のカレーのアクセントを普通のカレーの場合にも使う。違和感あるぞ、 名古屋人。やっぱカレーはカレーだよな。「レー」にアクセント置いて。カレーライス という場合のカレーのアクセント。そういえばカレーにスイセンの球根入れたんだよな って、また話が戻っとるやんか。というわけで1曲目の「オリーブ・リフラクションズ 」。これくらい素晴らしい演奏というのは、そうはあるまい。と思っていたら、あった 。2曲目の「ザ・メッセージ」。1曲目よりもさらにいいです。この2曲とラストの「 ビーナスと月」はノーマン・シモンズという人の曲で、この人こそ本アルバムの影の功 労者でしょう。3曲目の「ロンリー・ワン」が変な演奏なので、よくある最初2曲だけ のアルバムかと思ったら、4曲目から再び持ち直しました。6曲中、5曲はいけます。 成功率83%は立派な数字です。個人的には最もリバーサイドらしい1枚だと思ってい るのですが、どんなもんでしょう。


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