【アルバム名】
GONE WITH GOLSON (PRESTIGE)
【リーダー名】
BENNY GOLSON (1959/6/20)
【パーソネル】
CURTIS FULLER (tb) BENNY GOLSON (ts) RAY BRYANT (p)
TOM BRYANT (b) AL HAREWOOD (ds)
【収 録 曲】
STACCATO SWING / AUTUMN LEAVES / SOUL ME /
BLUES AFTER DARK / JAM FOR BOBBIE
【内   容】
 さて、皆様はベニー・ゴルソンと言えば、どういうイメージがありますか。「ブ ルース・マーチ」「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」「クリフォードの思い出 」「越冬つばめ」などの作曲者である。と答えた人。だいたい正解ですが、一部に間違 いがあります。「越冬つばめ」は円広志(飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛ん で飛んで)の作曲です。あっ、そうか。ちょっと勘違いしてた。(←するなよ。)あと 、「ゴルソン・ハーモニー」の人である。と答えた人もいるでしょう。一聴してすぐに ゴルソンのアレンジだとわかる独特のハーモニーのことですね。一方、テナーを吹く人 。と答えた人は少数のはずです。このようにゴルソンはテナー奏者としてより、作曲家 やアレンジャーとして評価されている人です。青レンジャー、赤レンジャー、黄レンジ ャー、桃レンジャー、ミドレンジャー。それはゴレンジャー。(ミドレンジャーなんか いたっけ?)この財布、誰んじゃあ?俺んじゃあ。病人は患者、山伏は修験者、残った ご飯は電子ジャー。筆者もう、冴えまくり。(←どこがじゃー。)そんなゴルソンです が、自分のリーダー作もプレスティッジあたりから結構出してます。そんな中で私が今 回チョイスしたのは『ゴーン・ウィズ・ゴルソン』です。カーティス・フラーのトロン ボーン入り。ゴルソンとフラーのコンビは、フラーの人気盤『ブルース・エット』(「 ファイブ・スポット・アフター・ダーク」収録)でもわかるように、大変相性がよい。 もう占いなんかしたら、グッドなフィーリングがラブラブって感じィ。テナーとトロン ボーンという低音楽器同士の組み合わせがゴルソン・ハーモニーの真骨頂。ソプラノサ ックスとピッコロのハーモニーなんか、あまり聴きたくないもんな。逆にバリトンサッ クスとチューバの組み合わせも。鉄琴と木琴とか。たて笛とハーモニカとか。シンバル と木魚とか。ぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽく、じゃーん、とか。(←いいかも知れ ない。)
 さて、1曲目「スタッカート・スイング」はピアノのレイ・ブライアントの曲。 いい曲書くんだよな、ブライアントも。小学校の音楽の時間に習いましたよね、スタッ カート。「はずむように」とか、そういう感じで。スタッカートという言葉自体も何か はずんでるような感じで、とても納得がいきます。これがもし、「スタレカレピレホー 」というような言葉だったら生徒は誰も納得しなかったと思います。で、その「スタッ カート・スイング」。スタッカートにスイングまで付着して、楽しい気分るんるんです 。楽しい中にもそこはかとない哀感が見え隠れして、いかにもファンキー。作曲者ブラ イアントのピアノ・ソロがまた最高。ブライアントのピアノって、こんなによかったっ け?と再認識しました。ゴルソンのテナーは大変にくどいので評価が分かれるところで しょう。テナーさえ吹かなきゃ、いい人なんだけど。といったところか。2曲目の「枯 葉」もいいデキです。ゴルソンとフラーがゴルソン・ハーモニーで「枯葉」を演奏した ら、きっとこんな感じになるだろう、と想像したとおりの演奏です。と、適当な解説を 書いてから聴いてみたら、それほど典型的なゴルソン・ハーモニーというわけでもなか ったが、まあいいか。やっぱりブライアントのソロがいいし、ゴルソンのテナーはくど い。ではフラーはどうかと言うと、この人はいつも平均点以上です。この2曲に比べる と残りの3曲は普通ですが、「スタッカート・スイング」の出だしの部分を聴いただけ で「当たりや!」と思えるに違いない1枚です。


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