【アルバム名】
CONSTELLATION (MUSE)
【リーダー名】
SONNY STITT (1972)
【パーソネル】
SONNY STITT (as,ts) BARRY HARRIS (p) SAM JONES (b) ROY BROOKS (ds)
【収 録 曲】
CONSTELLATION / A GHOST OF A CHANCE / WEBB CITY /
BY ACCIDENT / RAY'S IDEA / CASBHA / IT'S MAGIC / TOPSY
【内   容】
 今日、会社の帰りに「シェトワ白揚」でブルーノート4200番台を3枚ほど仕 入れてきました。BNも60年代後半になるとジャケットはセンスださださ、オリジナ ル・ライナーノートもえらくテキトーですね。ブラザー・ジャック・マクダフの『ムー ン・ラッピン』なんか、わけのわからん詩みたいなのが書いてあるだけやんか。なにが 「気取ることはないんだ、ムーン」だ。やる気あるのか、オッサン。(ジェフ・スマー リン執筆。こんなもん書いて金もらたんか。こっちは何の得にもならんHPを毎日苦労 して書いているというのに。)ついでに何故か『シャカタク・ベスト』というCDも買 ってきた。「ナイト・バーズ」とか「インビテーション」とか、昔よく聴きました。懐 かしいなあ。懐かしいけどすぐ飽きるなあ。やっぱりジャズは偉大ですね。何回聴いて も飽きません。ああ、そんなことしたらあきません。
 さて、今回からアルト編です。アルトと言ってもチャーリー・パーカーは登場し ません。普通のジャズファンで常日頃からパーカーを愛聴してるヤツっているんでしょ うか。パーカーはレロレロいってるばっかで、モンクは聴いてると腸捻転おこしそーに なるし、ギル・エバンスなんて骨と皮だけのタダのジジィだろっ。いや、私の意見では なくてラズウェル細木が漫画で。こう発言して狂信的なファンに殺されそうになるんで すが。私なんかバイト代が入った時、若気のいたりで買ってしまいました。『チャーリ ー・パーカー・オン・サボイ完全盤』。同じ曲を5回も6回も聴かされるし。「じゃん 。」といってそれで終わりというテイクもあるし。超スーパースペシャル・マニアーッ ク!限定盤やし、高く売れないかな、これ。初心者がパーカー聴くなら録音のいい『ナ ウズ・ザ・タイム』ですね。
 そういうわけでアルトの一人目はソニー・スティット。スティットと言えばパー カーにクリソツとか、パーカーのコピーとか言われて馬鹿にされた人です。本人いわく 、「パーカーを聴く前からこのスタイルで吹いていた」そうで、マイルスも「そうだっ た。」と証言しています。真相はさだかではないが、まあそんなことはどうでもよろし い。スティットはどのアルバムを聴いてもほとんど同じだが(生涯、ビバッパー)、7 0年代モノで『コンステレーション』なんかいかがでしょうか。有名な『チューンアッ プ』の続編的な1枚ですね。70年代モノちゅうとバッタもんちゃうか、と思う人もい るでしょうが大丈夫です。ケレン味なし、バッタなしの純正バップ作品で、しかも50 年代に比べてハードバップ的な味わいも付加されて、より聴きやすいスタイルとなって いる。ピアノにはこれまたビ・バップ一筋のバリー・ハリス。いいですねえ。便宜上ア ルトのところにいれておきましたが、テナーも吹いてます。スティットの場合、どっち がメインなのか、わからんようになってますね。基本的に脳天気な人ですが、バラード はなかなか味があります。「ゴースト・オブ・ア・チャンス」、いいですね。その昔、 「時々出る幽霊」という邦題があったらしいですが。「ラブ・ミー・トゥナイト」が「 今晩は愛してちょうだいナ」だもんな。まあ、間違ってはいないんだが。昔の人のセン スには恐れ入ります。パーカー・ナンバーよりも「カスバ」や「トプシー」といった演 奏がいいですね。あまり馬鹿にしないで、たまにはスティットも聴いてあげましょう。


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