【アルバム名】
ASIA MINOR (NEW JAZZ)
【リーダー名】
DIZZY REECE (1962/3/13)
【パーソネル】
DIZZY REECE (tp) JOE FARRELL (ts,fl) CECIL PAYNE (bs)
HANK JONES (p) RON CARTER (b) CHARLIE PERSIP (ds)
【収 録 曲】
THE SHADOW OF KHAN / THE STORY OF LOVE / YAMASK /
SPIRITUS PARKUS / SUMMERTIME / ACKMET
【内   容】
 さて、今回はディジー・リースです。久々にいきなり本題にはいりましたね。最 近、ずっと関係ないことを書いて行数を稼いでいたもんな。そんなことではいけない。 いきなりズバっと要点に入り、必要なことだけを書く。そういう姿勢が大切なのだ。い つまでもだらだらだらだらと関係ないことを書いていてはいけない。だらだらだらだら とした文章は厳に戒めなければならない。そう反省した私は、今までのだらだらだらだ らした書きかたを悔い改め、今回から要点だけを書くことにしたのです。さて、そこで ディジー・リース。彼はトランペッターである。トランペッターというのはどういう人 かと言うと、詳しく書けば長くなってしまうので要点だけをズバっと書いてしまうと、 トランペットを吹く人。まあ単刀直入に言ってしまえばそういうことになる。ここまで の文章の要点だけをまとめると、「今回はトランペッターのディジー・リースです。」 ということになる。トランペットという楽器は普通、派手で目立ちたがりの人が吹く楽 器だと思われている。リー・モーガンやフレディ・ハバードなんかその典型ですね。し かし、地味な性格にもかかわらず、トランペットを吹きたいという人もいるわけです。 おたく、トランペット吹くような人には見えないしぃ、そういうタイプじゃないしぃ、 似合わないしぃ。と言ってもダメである。性格暗いんだからベースでも弾いてればぁ。 と忠告してもムダである。こういう人は性格は暗いが意志は強い。性格の明るさと意志 の強さは反比例するものなのである。そこでディジー・リース。この人の性格が暗かっ たかどうかは定かではないが、地味なのは間違いない。しかしブルーノートに3枚もリ ーダー作を残している。よくやった、と褒めてあげたい。特に『スター・ブライト』は ハンク・モブレイやウイントン・ケリーの参加もあって、ちょっとした人気盤になって いるのだ。めでたいことではないか。で、人気盤を無視するわけではないが、こんなア ルバムも悪くないよー、ということで『エイジア・マイナー』というのを紹介してみま しょう。アジア。中国風や純インド風というのはともかく、中近東風の音楽というのは 日本人には親しみやすいですね。そして日本人はマイナー調が大好きです。根が暗い民 族なんでしょうな。そのエイジアとマイナーがくっついた本作が悪かろうはずがありま せん。フロントにはセシル・ペイン、ジョー・ファレルと、これまた地味な人を集めて ます。この2人、個人的には期待度ゼロやったんやけど、思わぬ儲けものでした。かな りイケてます。曲としては「ヤマスク」と「スピリタス・パークス」がいいです。特に 「スピリタス・パークス」(セシル・ペイン作)はファンキーで素晴らしい出来です。 ソロ1番手はペイン。やっぱりこういう場合、作曲者をソロの1番にもってくるのが礼 儀でしょう。バリトンという地味な楽器で頑張ってます。ディジー・リースのスタイル はビル・ハードマンっぽいですね。ジョー・ファレルのソロも短いながら気合で勝負し てます。ハンクのピアノも美しい。文句ないっす。「サマータイムは今ひとつっす。「 アクメット」は変っす。フルートがなんか安っぽいっす。やっぱり「スピリタス・パー クス」と「ヤマスク」っす。何だろう、ヤマスクって。山でスクスク育っているタケノ コのようなものだろうか。タケノコの生えているまわりの土を掘って、生きたまま火あ ぶりにして、ショーユかけて食べるとおいしいらしいです。


| Previous | Up | Next