【アルバム名】
IN NEW YORK (RIVERSIDE)
【リーダー名】
CHET BAKER (1958/9)
【パーソネル】
CHET BAKER (tp) JOHNNY GRIFFIN (ts) AL HAIG (p)
PAUL CHAMBERS (b) PHILLY JOE JONES (ds)
【収 録 曲】
FAIR WEATHER / POLKA DOTS AND MOONBEAMS /
HOTEL 49 / SOLAR / BLUE THOUGHTS / WHEN LIGHTS ARE LOW
【内   容】
 チェット・ベイカーの代表作と言えば、あなたは何が頭に浮かびますか。うん、 そうだな。まず最初に『チェット・ベイカー・シングス』、それから『チェット・ベイ カー・シングス・アンド・プレイズ』というのもあったな。という人が多いでしょう。 本職はトランペッターなのに、ほとんどボーカル作品と言っていいアルバムが代表作と なっている。それほどチェットの歌が素晴らしいとも言えますが、フランス料理のシェ フに対し、デザートについていたミカンの缶詰が一番うまかった、と褒めているような もんです。はたしてフランス料理のデザートにミカンの缶詰が出るのかという問題はさ ておいて、この前の高砂殿の結婚式ではこんにゃくゼリーが出ましたし。チェットのボ ーカルはよく「中性的」と言われるように、アンニュイで退廃のムードがあります。5 回コールド、27対0。それは大敗。中国の商業都市。それは上海。焼酎をジュースで 割ればチューハイ。そういうものか?チューハイって。「オカマの囁き」とか、「オカ マのつぶやき」とも言われていますね。そういう、チェット・ベイカー=囁いているオ カマというイメージを払拭するアルバムを紹介しましょうかい。(←シャレ。←つまら ん。←本当に。)そう言えば志摩商会という店があったような気がするな。なかったか も知れないけど。あったからと言って、どうなるもんでもないし。なかったからと言っ て悲観することもないし。ようするにどうでもいいし。そういうわけでボーカル抜き、 純トランペット作品、『イン・ニューヨーク』。風呂に入るのは入浴。なんのひねりも ないがな。ウエストコースト派のチェットがニューヨークに進出したということは、名 古屋のういろうを東京駅のキヨスクで売るようなもんです。で、東京駅のキヨスクでは 横浜のシューマイと草加せんべいが手ぐすねひいて待っているわけです。このアルバム でいうと、グリフィンあたりが草加せんべいですね。で、チェットは強引至極なせんべ いの毒気にあてられて、表面をすっかり醤油色に染められてしまうわけです。おかげで ぱっと聴いた時、誰だかわからんスタイルになってます。
 1曲目の「フェアー・ウエザー」。ゴルソン作の典型的なハードバップ曲です。 ブラインドフォールド・テストという、アルバムのソロの部分を聴いて誰の演奏かをあ てるのがありますが、このトランペットがチェットだとはわかるまい。正解者以外は全 員ハズレでしょう。〔←当たり前や。)アル・ヘイグもわからんな。普通、サイドマン でヘイグなんて思いつくか?グリフィンは即わかりやな。2曲目の「ポルカ・ドッツ〜 」ではチェットらしい演奏が聴けます。一言でいうと「脳天気なマイルス」ですね。「 ホテル49」はグリフィンのソロが凄い。はっきり言って、グリフィンを聴くアルバム だな、こりゃ。そういえばチェットってホテルの2階の窓から落ちて死んだんだよな。 カッコわるぅ。せめて49階の窓だったらよかったのに。まあ、つぶやいているオカマ らしい死にかただったかも知れん。いやん。やめてぇ。ああれぇ。とか言いながら死ん だんだろうな、たぶん。


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