- 【アルバム名】
- HOW MY HEART SINGS! (RIVERSIDE)
- 【リーダー名】
- BILL EVANS (1962)
- 【パーソネル】
- BILL EVANS (p) CHUCK ISRAELS (b) PAUL MOTIAN (ds)
- 【収 録 曲】
- HOW MY HEART SINGS / I SHOULD CARE / IN YOUR OWN SWEET WAY /
- WALKING UP / SUMMERTIME / 34 SKIDOO / EV'RYTHING I LOVE /
- SHOW-TYPE TUNE
- 【内 容】
- 昨日、イトコの結婚式へいってきました。親戚のオジサンがスピーチの定番、「3
つの袋の話」をしてました。
- 「えー、結婚してから大切なのは3つの袋であると言われています。すなわち、紙
袋、布袋、ビニール袋です。って、いったい何の話やねん。」とボケてくれる人はいな
いもんでしょうか。
- さてビル・エバンス。世の中のモダン・ジャズ・ピアニストで、ナニナニ派と呼ば
れるようなスタイルを築き上げたのは基本的に2人しかいません。パウエルとエバンス
ですね。50年代後期に輩出した黒人ピアニストの多くはパウエル派、もしくはパウラ
ーと言われます。となるとエバンス派はエバラーか。なんか焼肉のタレみたいやな。6
0年代以降の白人ピアニストはエバンス派が多いですね。清王朝時代のエバンス派中国
人胡弓奏者なんてのは聞いたことないし。
- エバンスで最も有名なアルバムと言えば『ワルツ・フォー・デビー』でしょう。ラ
イブやけど客がほとんど演奏を聴いてねーの。おかげで話声や電話のベル、グラスのふ
れる音なんかで妙にジャズクラブの臨場感がある。スタジオ盤やと「枯葉」で名高い『
ポートレート・イン・ジャズ』。青白いインテリ銀行員風のジャケットのヤツ。個人的
に一番好きなのは『エクスプロレイションズ』。中でも「イスラエル」「エルザ」「ナ
ーディス」の3曲。これぞ耽美派エバンスの真骨頂である。
- しかし今回は『ハウ・マイ・ハート・シングス』。けだるいアンニュイな姉ちゃん
のジャケットで人気の『ムーン・ビームス』の姉妹盤。『ムーン・ビームス』がバラー
ド中心なのに対し、こっちはミディアム・テンポの演奏が中心。私は結構ミディアム・
テンポが好きなのだ。昔の中国の孟子も「何事も中庸アルよろし。」と言ってることだ
し。このアルバムの聴きものはズバリ、タイトル曲1曲のみ。「エルザ」を書いたアー
ル・ジンダードの曲。そういえば昔、弥富に動物レストラン「エルザ」ちゅうのがあっ
たな。動物見ながらメシ食うの。カレーを食ってるとゴリラがウ○コを投げてくる、と
いう噂が流れて潰れちまったけど。という話を思い起こさせるような奇麗な曲だよな、
「エルザ」って。「ハウ・マイ・ハート・シングス」も、さすがはエルザと同じ人とい
う感じの、いかにもエバンス好みの曲である。
- 2曲目以降は普通。悪くはないが普通。なにはともあれ、いかにも頭堅そうなエ
バンスの顔写真のジャケットでは『ムーン・ビームス』と比較して日本では人気がでな
いことうけあいである。
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