【アルバム名】
PAL JOEY (RIVERSIDE)
【リーダー名】
KENNY DREW (1957/10/15)
【パーソネル】
KENNY DREW (p) WILBUR WARE (b) PHILLY JOE JONES (ds)
【収 録 曲】
BEWITCHED,BOTHERED AND BEWILDERED / DO IT THE HARD WAY / I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS / HAPPY HUNTING HORN / I COULD WRITE A BOOK / WHAT IS A MAN? / MY FUNNY VALENTINE / THE LADY IS A TRAMP
【内   容】
 ケニー・ドリューはわりと長生きしたので年齢ごとにスタイルがわりと変わって います。ブルーノートの『ケニー・ドリュー・トリオ』(なんて能のないタイトル)はモ ロにパウエルやし、リバーサイドの『ケニー・ドリュー・トリオ』(なんて能のないタ イトル)になると少しファンキーな味も加わってきます。
 70年代の渡欧後はすっかり洗練されて、白さの中に黒さが見え隠れするシマウ マのようなスタイルになりました。近年は日本製作のミーハー作品を乱発して、なーに が『パリ北駅発、印象』だ!と古くからのファンを嘆かせておりました。
 70年代の『ダーク・ビューティー』路線がいい、近鉄北勢線もたまらない、と いう鉄道マニアもいますが、個人的には50年代後半のバリバリ・ハードバップ路線で すねえ。ホーン入りの『アンダーカレント』や『ジス・イズ・ニュー』もいいが、基本 の卜リオ演奏で『パル・ジョーイ』なんかも悪くない。
 ロジャース=ハートの作品集ですね。『パル・ジョーイ』というミュージカルの 作品集だと思いますが、違っていると面倒なので深く考えないでいきましょう。
 1曲目のビウィッチがボーダーでビワイルダーだという曲は日本名を「魅せられ て」といいます。はンあああー、ンうううー、はンあああー、ンうううーというジュデ ィ・オングの歌とは違います。ファンキーな中にもどこかクラシカルな雰囲気がありま すね。なお、この曲名は正式には「魅せられて、悩まされて、そして当惑させられて、 後の2つを略して、魅せられて」となります。
 個人的にはドリューはミディアムテンポの演奏がいい。「アイ・クッド・ライト ・ア・ブック」がいいっすね。あなたの美しさを本に書きたい、という歌らしい。勝手 に書けばよかろう。


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