COOL STRUTTIN’ (BLUE NOTE)

 SONNY CLARK (1957)

COOL STRUTTIN'

【解説】

 ビニベン?…あ、いや、事務所で電話中の課長代理の口からそのような単語が聞こえてきたので、思わず耳をそばだててしまいましたが、どうやら“合法ギリギリ路線のすけべ本”のことではなく、“ビニール製の弁”の略称みたいですね。“コンビニ弁当”を略して“ビニベン”と称する向きもあるようですが、“ほか弁”ほどにはポピュラリティを得られていないのが実情ではなかろうかと。名古屋・丸の内の路上で売られていた“ヤング弁当”は“ヤン弁”ですかね?で、健康志向の中年サラリーマンをターゲットにした“健康弁当”なんてのがあるとすれば、それは当然“ケンベン”と呼ばれる筈でありますが、そんなことはどうでもよくて、『クール・ストラッティン』ですね。今さら“jazz giant”で取り上げるには、あまりにもこっぱずかしいアルバム・ベスト10…といったアンケートを実施すれば、まず確実に3位以内に入賞すると思われる超有名版でありますが、僕の「僕と虫歯」というつまらない作文だって、桑員地区で3位でしたもんね。『ワルツ・フォー・デビー』『サキソフォン・コロッサス』といい勝負?ま、『ま、ま、ま、マンハッタン・ジャズ・クインテット』ほどには恥ずかしくないような気もするんですが、あまりにも恥ずかしすぎて、思わず、どもってしまいましたもんね。あ、「どもる」というのは差別用語なんですか?思わず吃音ってしまいましたもんね。…と訂正して、ワビを入れておきますが、そういった事情を差し引いても、やはりこのジャケットは魅力的でありますな。思わず「書いてみたい!」という気分をソソられてしまいますもんね。

 脚フェチをも唸らせる絶妙の脚の運び、ピンヒールフェチをして、思わず「踏まれたい!」という欲求に駆らしめる黒い靴、左側のコート姿のオッサンも名バイプレイヤー(←バイブの使い手にあらず)を発揮していて、実に絶妙な意匠であるな。…と感心せざるを得ません。このジャケットがどういう経緯で撮影されたのか寡聞にして知りませんが、普通ではちょっと考え難い構図ですもんね。 あらかじめ脚の綺麗なお姉さんとオッサンをモデルとして用意したというより、街で偶然に見かけたギャルを盗撮した。…といった気配が濃厚でありますが、あるいはパンチラ写真でも撮ろうとしてたんですかね?でなきゃ、こんなロー・アングルでカメラを構えたりしませんもんね。もっともこのスカートのタイト具合では、どうあがいたところでパンツが見えそうな気配すら感じられませんけどね。あるいは、“モデル・脚だけ美人説”というのも考えられます。元の写真はちゃんとした全身像だったんですが、その顔というのがあまりにもアンフォトグラフブルであったと。「使えねーって!」と誰しも思うところでありますが、そこはリード・マイルス。「脚だけ見れば美人なんだけどねぇ。。。」というので、脚の部分だけ大胆にトリミングしちゃったと。うん、充分にあり得る話でありますな。僕も街で女子高生を見かけるとぱんつのあたりに視線を一点集中しちゃう傾向にあるんですが、脚だけ見て「おっ!」と思って顔を見ると、思わず「けっ!」と言いたくなるようなのも中にはいますからね。不出来な部分は敢えて見なかったことにする。そのような勇気も世の中を楽しく生きていく上では大切なことだと思います。

 あ、ちなみにこのジャケ、顔がないぶんだけ、書くのもそう難しくはありません。寸法を測ってバランスにさえ気をつければ、絵心がなくても“そこそこ”の仕上がりになるのではと。みんなも一度、チャレンジしてみてくださいね。


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