2000年8月



ビッグマキバオー、レコード勝ち!!
 (8/5・小倉5R オープン)


小倉競馬場  8/5 ・ 5R  オープン  芝 2900m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ビッグマキバオー60熊沢 重文牡・63:08.0 R
2着スリールション60北沢 伸也牡・73:08.63. 1/2
3着スマイリングハント59栗原 洋一セ・63:09.3
4着タヤスマグワイア60嘉堂 信雄牡・53:09.51. 1/4
5着マキシマムプレイズ61△白坂 聡セ・63:10.9
6着メイショウダリウス59金折 知則セ・63:11.6
7着ナリタハヤテ59藤井 正輝牡・63:12.8
中止ゼネラルパートナー60林 満明牡・6落 馬
単 (5) 1280     複 (5) 240 (6) 130 (1) 350
枠 5−6  1550晴・良
(レース)
 序盤からスリールションが単騎で引っ張る展開。タヤスマグワイアも先団に付け、人気2頭が前々でのレースとなった。ここ最近、逃げて成績が安定してきたマキシマムプレイズは中団の位置どりとなっていた。 順まわりの1コーナー過ぎでスリールションが引き離しにかかるところで追っ付けてビッグマキバオーが差を詰めにかかり、さらにタヤスマグワイアも一緒に動く展開となり3頭の競り合いとなった。早目先頭に立ったビッグマキバオーが4角でリードを広げ、 最後の直線で再度追ってきたスリールションを振り切って快勝、待望の障害2勝目を挙げた。

(短 評)
【1着】 ビッグマキバオー
 スリールションが息を入れようとした2周目の順まわり向正面で一気に動いたのが功を奏し、快勝した。やや強引なレースぶりだったが、自分から動いてのレコード勝ちは価値あるものである。 今回は熊沢騎手の好騎乗ぶりが目立ったレースで、この馬の平地力がうまく引き出されていたように思う。
【2着】 スリールション
 レコード決着となるペースでハナを奪っていたが、無理していた様子もなくスピードが目立ったレースぶりだった。順まわりの向正面で一気に来られて息が入らない苦しい展開となったが、 最後は再度伸びてきて難なく2着を確保。昇級戦でこの内容ならば今後もかなり期待できそうだ。
【3着】 スマイリングハント
 離れた4番手から最後の直線でタヤスマグワイアを交わし、3着に浮上した。最後の伸び脚はなかなかのもので、相手次第ではうまく立ち回れば好走はできそうだ。
【4着】 タヤスマグワイア
 ビッグマキバオーと一緒に動いて勝ちに行くレースを見せたが、最後の直線で力尽きた。昇級戦を考えれば上々の内容で、脚質的にも安定した成績を収めて行きそうだ。
【5着】 マキシマムプレイズ
 61kgの斤量、さらにプラス18kgの馬体増が影響し、行き脚が付かず中団からのレースとなった。こうなるとこの馬の持ち味が発揮できない。 結局離された5着に敗れた。阪神JSでの巻き返しに期待したい。
【中止】 ゼネラルパートナー
 2周目1号障害飛越を内側に斜飛し落馬。どちらにしても勝負どころではついていけなかった。

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チアズニューパワー、1番人気に応えて重賞初制覇!!

中山競馬場  8/20 ・ 10R  第2回新潟ジャンプステークス (J・G lll)  芝外 3350m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着チアズニューパワー60三浦 堅治牡・63:46.4
2着ホッカイマーカム57横山 義行牡・63:46.71. 1/211
3着スチュードベーカー60江田 勇亮牡・63:46.7  1/2
4着11トキオエクセレント58栗原 洋一セ・73:47.2
5着セリサイトダンディ58宗像 徹牡・83:47.2  ハナ
6着ミナミノゴージャス57田口大二郎牡・63:47.7
7着フミノレインボー59北沢 伸也牡・73:47.8  1/2
8着エアファントム58大江原 隆牡・83:48.1
9着フィフティンエース57北沢 伸也牡・53:49.0
10着ショウザンスカイ59嘉堂 信雄牡・53:52.3大差
11着10コンキスター57田中 剛牡・74:01.8大差10
単 (5) 290     複 (5) 140 (8) 2590 (1) 200
枠 5−7  3060     馬 5−8  23420晴・良
ワ 5−8  5150    1−5  370    1−8  9110
(レース)
 前走から一転、トキオエクセレントが積極的にハナに立つ展開でレースは進んだ。セリサイトダンディが2番手、エアファントム、ホッカイマーカムと続き、後方は一団となっていた。 2周目の向正面の外回りコースに入ると、トキオエクセレントを先頭に馬群が固まってきて、最終障害飛越後にトキオエクセレント、セリサイトダンディ、チアズニューパワー、ホッカイマーカムの4頭が横一線に並んでの叩き合いとなった。 外のホッカイマーカムが一瞬先頭に立ったが、内からチアズニューパワーが最後は混戦をさばいて抜け出した。大外から急襲したスチュードベーカーはわずかに届かずの3着に終わった。

(短 評)
【1着】 チアズニューパワー
 中団からソツのないレースができたのが勝因か。最後の直線では鮮やかに内から抜け出しての快勝、見事に重賞初制覇を飾った。トップハンデだったが、前走と同斤量の60kgだったので全く問題はなかった。 春に戦っていたメンバーを考えれば、今回は相手に恵まれていたのも事実ではあるが、実力上位であることは示してくれた。今後の重賞戦線でも期待できる馬である。
【2着】 ホッカイマーカム
 最低人気に反発する見事なレースぶりで、一瞬勝てるかもと思わせるほどであった。3、4番手からうまく流れに乗り、最終障害後に抜け出しを測ったが相手が一枚上だった。 ハンデも味方したが、今回のようにうまく流れに乗ればこれからもソコソコはチャンスがあるように思う。
【3着】 スチュードベーカー
 序盤は先団にいたが、徐々に控えて中団より後ろからのレースとなった。最後は一頭だけ別次元の素晴らしい伸び脚を見せてくれたが、ちょっと遅かった。 ここ3走ともそれなりに安定した成績を収めており、前走勝ちがフロックでないことを実証してくれたレースであった。
【4着】 トキオエクセレント
 序盤から終始単騎先頭で競りかけられることもなかったが、最後の叩き合いに敗れたのはちょっと不甲斐なかった。飛越は高く真っ直ぐ飛んでおり、 いかにも中山向きであるように思えたが・・・。
【5着】 セリサイトダンディ
 飛越がうまく2番手を追走していたが、最後の叩き合いでやや息切れして5着に敗れた。見せ場たっぷりの内容で、東京コースであればさらに前進が見込まれそうだ。
【7着】 フミノレインボー
 初コースと言うことで、最後は伸び切れなかった。決め手のある馬ではないが・・・。
【8着】 エアファントム
 2回目の水濠でトモを落としたのが最後に響いた。年齢的にもピークは過ぎてしまったか?
【10着】 ショウザンスカイ
 スタートから近走のような行き脚がつかず後方から。道中も追走に苦しんでおり、最後は一杯となり10着惨敗。 休まず使われていた疲れが出ていたのだろうか、全く見せ場はなかった。

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スリールション、レコードで快勝!! 北沢騎手は連覇!
 (8/26・小倉8R 豊国JS)


小倉競馬場  8/26 ・ 8R  豊国ジャンプステークス  芝 2900m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着スリールション60北沢 伸也牡・73:07.6 R
2着ビッグマキバオー61林 満明牡・63:08.5
3着タヤスマグワイア60嘉堂 信雄牡・53:08.6  3/4
4着スマイリングハント59栗原 洋一セ・63:09.6
5着ワンダーファング60熊沢 重文牡・53:12.2大差
6着メジロライデン59藤井 正輝セ・53:13.3
7着10トレンディーバトー58西谷 誠牝・73:13.4  3/4
8着コミュニケーター59植野 貴也牡・73:14.110
9着メイショウバビーン59佐伯 清久牡・73:16.0大差
10着ヒダカオーシャン60川合 達彦牡・53:18.2大差
単 (8) 340     複 (8) 120 (3) 180 (2) 160
枠 3−7  350     馬 3−8  620晴・良
ワ 3−8  270    2−8  330    2−3  460
(レース)
 ビッグマキバオーが先手を奪ったが、トレンディーバトーがやや掛かり気味に並走する形でレースが進んだ。スリールションは3番手、ワンダーファングはやや後方からのレースとなった。 正面の竹柵障害でトレンディーバトーが躓いて後退、ビッグマキバオーが単騎先頭、2番手にスリールションという隊列に変わった。その後、向正面でスリールションがビッグマキバオーを捕らえ、4角でセーフティーリードを保ち、 最後まで差が詰まることなく快勝した。2着争いはビッグマキバオーが徐々に差を詰めてきたタヤスマグワイアを振り切って何とか2着を死守した。結局、上位の馬は8/5・小倉オープンの1着←→2着、3着←→4着という結果であった。

(短 評)
【1着】 スリールション
 前を見ながらの3番手を追走。正面の連続障害で2番手に上がると、あとはビッグマキバオーをいつでも交わしに行けそうな絶好の手応えで、3角であっさりと捕らえ4角でセーフティーリードに。 最後まで脚色に乱れはなく、レコード勝ちで前走の借りを返した格好となった。前を見ながらじっくりと構えたレースぶり、まさに横綱相撲だった。 こういったレースができれば重賞でも差のない戦いはできるであろう。飛越、レースぶりともに安定しており、これからの活躍が期待できそうだ。
【2着】 ビッグマキバオー
 序盤はトレンディーバトーに絡まれ、単騎先頭に立った順まわりの1コーナー以降はスリールションにマークされる苦しい展開だった。勝ち馬には完敗の内容だったが、61kgを背負いながら最後までしぶとく2着を確保したレースぶりは光っていた。 先行できればこれぐらいは十分は知れる実力を持っており、さらに直線が芝ならばしぶとさを存分に発揮できるだろう。
【3着】 タヤスマグワイア
 中団から徐々に差を詰めて、4角でビッグマキバオーに並びかけたまでは良かったが、最終障害後に平地力の差が出て結局交わせず3着止まりに終わった。理想的なレース運びだっただけに最後の芝に泣いた模様。 直線ダートのオープンであればこの馬の持ち味がさらに生きそうだ。
【4着】 スマイリングハント
 前走より行き脚がついて3、4番手からのレース。道中は手応えも良さそうだったが、順まわり向正面の2号障害で躓いて落馬寸前までバランスを崩したのが最後突き離されてしまった要因であろう。 今日はあの飛越ミスに尽きる。
【5着】 ワンダーファング
 前走のように楽に前に行けず、中団よりやや後ろから。飛越も前走のようなスムーズさがなく、前との差が詰まらなかった。 入着は果たしたが、前4頭とは大きく水を開けられての5着完敗だった。1周目の3角でムチが入っていたように追走だけで手一杯の感もあった。 今日のところは完全に力負けだが、キャリアを積んでいって慣れてくれば、これで終わるような馬ではないはずだ。
【7着】 トレンディーバトー
 最初の飛越は悪かったものの、2つ目の飛越が巧く、ここで行き脚がついて先頭まで上がっていった。しかし、正面の竹柵障害で大きくトモを落とし後退。結局それが響いて7着大敗。 飛越にばらつきがあり、その点に大きな課題を残した。
【9着】 メイショウバビーン
 序盤の飛越は良かったが、掛かってしまい最後は息切れ。無理に押え込むよりも、思い切って行かせた方が良かったのかも。
【10着】 ヒダカオーシャン
 スタートから全く前に行けなかった。こうなると脆い。後方ままの惨敗。

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落馬事故から2年、北村卓騎手が引退へ

 2年前の1998年7月19日、新潟の障害未勝利でオーバーザガルチに騎乗して落馬した際に重傷を負い、そのまま療養していた北村卓騎手が8月31日付で騎手を引退することとなった。 一時は意識不明になったほどの大事故だったが、そこからの奇跡の復帰はついにかなわなかった。1992、94、96年の3度、障害リーディングジョッキーに輝くなど障害騎手としての騎乗技術は一流だった。 重賞は4勝、障害戦成績は705戦94勝(平地を含めた通算成績は1247戦114勝)。障害100勝を目前としての引退はやはり残念である。



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