2000年3月



1年10ヵ月ぶりも何のその、オラクルハワイアン3連勝!!
 (3/4・中山5R オープン)


3/4   中山5R・オープン   直線ダート 3200m
 馬 名斤量騎手タイム着差人気
177オラクルハワイアン 60田中 剛3:36.12
211イアラハリケーン 60大江原 隆3:36.2 1/23
366チアズニューパワー 61三浦 堅治3:36.41.1/41
433アイノブラザー 59浜野谷憲尚3:37.15
555メイショウデンセツ 60☆白浜雄造3:39.36
-22メジロスパーク 57▲高橋智大落 馬7
-44ダブルサンキュー 60横山 義行落 馬4
単 7 270円   複 7 230円  1 240円
枠 1−7 980円(4)曇・良

 オラクルハワイアンは1998年の4月25日以来約1年10ヵ月ぶりのレースとなったが、そんな不利をものともせず直線で抜け出して勝利を収めた。これで休養を挟んで無傷の3連勝。 春の重賞戦線を沸かせてくれる実力馬が復活したようだ。平地でも準オープンで頑張っていた馬で、長距離戦が得意となれば今後も非常に楽しみである。イアラハリケーンは昇級戦だったが、 2着に突っ込んできた。少頭数と相手関係にも恵まれたのは確かだが、大江原騎手が手綱を取った3走前から差す競馬に転じて安定した結果を残せるようになった。 この内容ならこれからも楽しみだ。チアズニューパワーは1kgの斤量を差し引けば内容的には互角の戦いをしたが、最後は決め手の差に屈した。スタートも今一つだった。 しかし、安定した先行力があり、オープンならば上位の力を持っていることは確か。アイノブラザーは最後まで頑張っていたが、相手が一枚上だった。 昇級初戦としてはまずまずの内容で、相手次第ではチャンスもありそうだ。メイショウデンセツはあの京都HJでの落馬で終わってしまったのか、あのレース以降さっぱり。 1から立て直すことを望みたい。

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マジョルクリック騎手、ラスト騎乗で初勝利!!

 3/5、中山・障害未勝利で、マジョルクリック騎手が日本での初勝利を挙げた。騎乗馬はナカハマスキー。直線で先頭に立つと、内から追ってきたランドコビーらを退けて押し切った。 今週を最後に帰国することが決まっていたため、最後の騎乗となったこのレースを見事に飾ったこととなった。ゴール瞬間の派手なガッツポーズと、2着のランドコビーに騎乗していた嘉堂騎手とのハイタッチも印象に残るシーンだった。 今年はこれで見納めとなりそうだが、機会があれば来年も来日して再び華麗な手綱さばきをお目にかけたいものである。


逃げに逃げたファンドリロバリー完勝!!
 (3/11、阪神10R・阪神SJ)


阪神競馬場  3/11 ・ 10R  第2回阪神スプリングジャンプ (J・G ll)  芝 3900m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ファンドリロバリー60出津 孝一牡・84:21.1
2着メイショウワカシオ60嘉堂 信雄牡・74:21.73. 1/2
3着10ヨイドレテンシ60酒井 浩牡・74:22.12. 1/2
4着レガシーロック62白浜 雄造牡・64:22.52. 1/2
5着13エイシンワンサイド60熊沢 重文牡・64:22.71. 1/4
6着ケイティタイガー63田中 剛牡・124:24.012
7着イブキハイシーザー60林 満明牡・94:24.7
8着11ブレーブテンダー60岡富 俊一牡・74:24.8  1/2
9着サンキングラッド59北沢 伸也牡・54:24.8  ハナ
10着ローズコンテッサ58常石 勝義牝・64:25.111
11着ナリタハヤテ60藤井 正輝牡・64:25.1  ハナ10
12着12シャンパンファイト60金折 知則牡・104:26.413
中止ランスルーザターフ60西谷 誠牡・6落 馬
単 (9) 460     複 (9) 200 (8) 260 (10) 380
枠 6−6  1450     馬 8−9  1420小雨・良
ワ 8−9  590    9−10  1820    8−10  1820
(レース)
 序盤から積極的にレースを進めたファンドリロバリーが終始先頭でややハイペースな流れ。レガシーロックが2番手に控え、その後にケイティタイガー、ブレーブテンダーが続いた。前4頭から少し離れた集団にメイショウワカシオ、エイシンワンサイドらが一団となる展開で淀みなく進んだ。 タスキに入るとメイショウワカシオが徐々に上昇。連れてエイシンワンサイドも上がって行こうとするが、追走に余裕がなく差が詰まらなかった。有力馬が徐々に先団に取り付いてきたが、順まわりの向正面でも全く衰えない飛越を見せていたファンドリロバリーとの差は縮まらなかった。 そのファンドリロバリーが4角でスパートすると2番手以下との差が広がり、最後の可動式障害を飛んでセーフティリードを保ちそのまま押し切った。メイショウワカシオは直線で2番手に上がったが、先頭まで差を詰めるには至らなかった。直線で内に切れ込んで一気に追い込んだヨイドレテンシが3着に突っ込んだ。

(結果分析)
 やや強引だったがハナを奪った時のファンドリロバリーは強い! 2番手に付けていたレガシーロックに先頭を譲ることなく最後まで堂々と逃げ切ったレースぶりは見事の一言。ハイペースを逃げ切っての勝利で、勝ちタイムも優秀、文句なしの勝利と言えよう。 この馬の武器であるスピードが生きる舞台ならば今後も期待が持てそうだ。ただ、中山に一抹の不安があるので中山GJは疑問だが。メイショウワカシオは中団から徐々に進出。きっちりと2着に食い込んだ。右回りで、しかも直線の芝&可動式障害を苦にしないことを証明した。 連勝は止まったが、このレースが今後に生かされれば更なる活躍は間違いないだろう。ヨイドレテンシは最後の脚が光っていた。距離延長が好走の要因であるのは間違いない。最後の可動式障害を踏み切らずに飛んでしまい危なかったが、それでも最後までしっかり伸びたところを評価したい。 このレースの中ではこの馬が中山GJでいちばん期待できそうな馬だが、賞金的に出走は難しい。レガシーロックは休み明けでも飛越の巧さと持ち味のスピードは健在で、最後は斤量と久々が応えたようだ。距離も何とか克服したと見ていいだろう。ここを使われて次に期待ができそうだ。 東京HJ連覇の可能性も見えてきた。エイシンワンサイドは勝負どころでの反応が悪く、差を詰められないまま5着に終わった。叩き2走目でもまだ本調子には一息だったか。飛越は良かっただけに、体調さえ戻ればもっとやれる馬、次走改めて期待したいところだ。 ケイティタイガーは飛越の安定感だけならば間違いなくメンバー1であろう。今回も無難な飛越で先行できていた。しかし、勝負どころからのレースぶりは往年の力が影を潜めている。年齢的にもやはりこれ以上を臨むのは酷だろう。イブキハイシーザーにとって、この距離は長すぎる。 飛越もイマイチだったが、最後は息が上がっていた。ブレーブテンダーは序盤やや掛かり気味で、勝負どころから失速した。この馬にとってもやや距離が長いようだ。スピード的にはオープンでも通用しそうだが、スタミナ強化が今後の課題と言えよう。 サンキングラッドは前走同様飛越が全体的に良くなかった。最後も伸びきれなかった。こんな事を言うのも何だが、1勝馬で前走の内容もあまり良くなかったこの馬が3番人気というのは、かなり過剰人気だったのではないだろうか? ローズコンテッサは距離が長すぎた。 そのせいで途中からは飛越がやや雑になっていた。ナリタハヤテは飛越が序盤から不安定。バランスを崩す場面も多く、レースにならなかった。シャンパンファイトも最後は息切れ。タスキあたりで苦しくなった。年齢的にピークは過ぎたようだが。
 このレースから春最大のレース・中山GJに向かう馬もいそうだが、上位馬のほとんどが中山GJより東京HJ向きの馬で、中山GJに直結するレースとは思えなかったというのが率直な感想である。 唯一中山の合いそうなヨイドレテンシも賞金的に除外の可能性が高そうで・・・。

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先週復帰の川合騎手、再度落馬負傷

 3/4・阪神の未勝利戦で5ヵ月ぶりに復帰を果たした川合騎手だったが、3/12の未勝利戦ででコールミースーンに騎乗し落馬。左鎖骨再々骨折で手術後入院加療(復帰まで約3ヵ月)を要することとなった。 ここ最近、負傷していた騎手が復帰してきて期待していただけに残念である。ジックリと直して早期の復帰を望みたい。


本番へ視界良好! ゴーカイ、順当勝ち!!
 (3/18・中山5R オープン)


中山競馬場  3/18 ・ 5R  オープン  直線ダート 3200m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ゴーカイ60横山 義行牡・83:37.9
2着スプリングマーチ60浜野谷憲尚牡・83:38.0  3/4
3着ノーザンレインボー63田中 剛牡・113:38.31. 3/4
4着スマイリングハント60栗原 洋一セ・63:38.72. 1/2
5着サンデーメイト60三浦 堅治牡・83:39.0
6着ベルウイナー60山本 康志牡・93:39.0  ハナ
7着ショウザンスカイ59嘉堂 信雄牡・53:39.1  クビ
8着メジロスパーク60大江原 隆牡・73:40.8大差
9着ナカハマスキー60古川 寛和牡・63:40.9  1/2
単 (2) 220     複 (2) 110 (8) 130 (3) 150
枠 2−8  310     馬 2−8  400晴・良
ワ 8−9  590    9−10  1820    8−10  1820

 ゴーカイは集団の後ろでじっくり待機。3角あたりから仕掛け、4角で前2頭を射程圏に入れて直線できっちり差し切った。着差はわずかだが、上がり勝負で後ろから余裕を持って差し切る強い競馬だった。 次走はいよいよ春の大目標の中山GJであろう。昨年の中山大障害2着後も順調なローテーションで安定したレースを続けており、この馬が日本馬のエースとしておそらく1番人気を背負いそうだ。 このレースぶりならば本番でも楽しみである。2着のスプリングマーチはノーザンレインボーを最終障害で交わし、そのまま押し切るかに見えたがゴーカイの末脚に屈した。しかし、安定したレースぶりをここでも見せてオープンで3連続2着。 勝ちきるまでの決め手はないが、今後も大崩れは考え辛い。ここ3戦は相手が悪かったのも事実で、メンバー次第ではあっさり勝てる力は持っている。ノーザンレインボーはマイペースの逃げが打てたようだが、早めにこられて苦しくなった。 一昨年のような一人旅の圧倒的な強さはもう望めないのだろうか? 次は間違いなく中山GJ。定量戦で実力を発揮してもらいたいところだ。気になったことは水濠障害を飛ぶフォームがダイナミックでなくなったところかな(笑)。 スマイリングハントは積極的に動いて行って4着。今後のきっかけがつかめたようだ。スローペースになった時に重要となるのは平地力。その差でサンデーメイトが5着。以下の馬もその差だと思う。

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やっぱり強い!! ランドパワー余裕の快勝!!
 (3/25・阪神5R オープン)


阪神競馬場  3/25 ・ 5R  オープン  直線ダート 3140m

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ランドパワー59金折 知則牡・63:29.5
2着ゼンノペッパー59林 満明牡・53:30.4
3着ナリタハヤテ59酒井 浩牡・63:30.61. 1/4
4着イアラハリケーン60大江原 隆牡・63:30.7  1/2
5着マキシマムプレイズ59▲高田 潤セ・63:31.7
6着サンダルウッド57△白坂 聡牝・63:31.91. 1/2
7着イブキハイシーザー57▲小林慎一郎牡・93:32.4
8着ブレーブテンダー60岡富 俊一牡・73:32.9
9着シャンパンファイト62出津 孝一牡・103:36.31. 3/4
単 (3) 940     複 (3) 380 (5) 380 (1) 700
枠 3−5  4730     馬 3−5  4840曇・良
ワ 3−5  1230    1−3  2540    1−5  2030
(レース)
 なかば強引に先手を奪ったシャンパンファイトがハナを奪う展開。1周目は何とか頑張っていたが、タスキを過ぎて手応えが怪しくなり2角からは徐々に後退。代わってランドパワーが先頭に立つと、その後も巧い飛越を続けて後続を寄せ付けずそのまま押し切る強い内容で久々を克服し、2連勝を飾った。 2番手には道中ランドパワーをマークする形で2、3番手を追走していたゼンノペッパーが後続を抑えて2着に粘り切った。

(結果分析)
 ランドパワーは10ヵ月ぶりの一戦となったが、仕上がりは上々だったようで道中の飛越は全体的に巧かった。タスキ過ぎで先頭に立つとその後も危なげない飛越を見せ、最終障害飛越後も持ち前のスタミナと平地力を駆使し難なく押し切った。直線では追うところのない楽勝だった。 軽快な飛越は障害初戦で見せたものと同様で安定していた。強い内容で2連勝、大器の復活で春の障害重賞戦線はさらに面白くなるであろう。ゼンノペッパーは相手なりにしぶといところを見せ2着に粘った。 ややパンチ力は欠くものの安定感は抜群で、これぐらいのレベルのオープンであれば好勝負に持ち込めそうだ。ナリタハヤテはここ最近結果が出ていなかったが、今回は直線で鋭い伸びを見せ3着まで押し上げた。 この馬はいつ何時に好走するか分からない気分屋タイプのようで、展開がはまれば侮れないが・・・。イアラハリケーンは直線で2番手に上がったが最後息切れ。心持ち仕掛けが早かったか。 マキシマムプレイズは終始流れに乗れずじまい。先行できず最後伸びてきたものの5着までが精一杯だった。ペースが速すぎてついていけなかったのが敗因か。スンナリ先行できれば巻き返しは十分。 サンダルウッドはやや掛かりぎみで、最後は息切れ。こちらもスンナリ先行できれば巻き返しが期待できるであろう。イブキハイシーザーは置かれ気味の後方から。最後は差を詰めているものの伸び切れず。 年齢的な衰えが見え隠れしてきた。ブレーブテンダーは勝負どころからずるずる後退。スタミナ不足を露呈した格好となった。ゆったりしたペースで折り合いがつけばもっと走れそうだが。 シャンパンファイトは積極策も最後は完全に息切れ。得意の阪神でこの成績では今後も苦戦は必至か?

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