1999年8月


8月

白坂騎手、障害初騎乗は3着!

 今年デビューの白坂聡騎手が8月1日の小倉5R・障害未勝利戦にジュネスに騎乗、障害初騎乗を果たした。今年の新人では佐藤年騎手に次いで2人目の障害競走騎乗となった。 レースでは、序盤先行集団から進み、水濠障害でややトモを落として後退するも最後の直線で再び大外から追い込んできての3着に健闘した。これからもどんどん障害競走に騎乗していってほしい。


メジロブロス、無傷の障害3連勝!!
 (8/7、新潟・オープン)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手タイム着差人気
167メジロブロス760横山 義行3:02.11
266キングスロード656▲江田勇亮3:02.64
355ラビットコスモ557成田 均3:02.6 アタマ6
478グランドハヤブサ760出津 孝一3:02.7 クビ2
533メイトウロドリゴ659川合 達彦3:03.23
644カミノリファード859鈴木 寿3:03.79
722コンキスター659栗原 洋一3:03.91 .1/45
8810ウチュウノキセキ560嘉堂 信雄3:05.8大差7
911マイメモリー859浜野谷憲尚3:06.22 .1/28
10811タカノポラリス559宗像 徹3:10.0大差10
出走取消:フジミシドニー (臀部挫創)
単 (7) 200     複 (7) 120 (6) 180 (5) 410
枠 6−6  560     馬 6−7  580晴・良

 未勝利、オープンと2連勝してここに臨んだメジロブロス。今回も早々と先頭に立つと、最後まで後続の追撃を振り切った。しかも前2走とは違って最後突き離す強いレースを見せたのは収穫である。 これで無傷の障害3連勝。次のターゲットはおそらく新潟JSと思われる。一線級のメンバーと戦っていないので力関係は分からないので、次が試金石となりそうだ。 キングスロードは斤量差を生かして最後しぶとく2着を確保。東京のオープンでも2着に突っ込んでいるように、3kg減の恩恵があれば末脚が生きる。メンバー次第で今後もそれなりには戦えそうだ。 ラビットコスモはこれまでと違い、思い切って後方からのレースを試みた。前へ行って息切れしていたここ2走とは違い、直線は鋭く伸びて2着とアタマ差の3着に健闘。今回のように押さえが利けば、 未勝利を圧勝した実力からオープンでもやれそうだ。5歳という若さも魅力だ。グランドハヤブサは2月以来の競馬。京都で連勝した時の勢いが感じられず4着に敗れた。しかし、2着とは小差、 デキも完調とは見えなかった今回を使われ、次が非常に楽しみである。メイトウロドリゴは勝ちに行くレースをしたため、最後伸びなかったが積極さは買える。もう少し経験を積めばさらに良くなりそう。 カミノリファードは飛越に関してはオープンでも通用するが、平地力不足。しかし、状態は良くなってきておりメンバー次第では・・・。

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ヒサコーボンバー快勝! オープン2連勝!!
 (8/14、小倉・豊国ジャンプS)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ヒサコーボンバー61北沢 伸也牡・73:08.7 R
2着ポリッシュボーイ60牧田 和弥牡・53:09.4
3着ウチュウノキセキ60嘉堂 信雄牡・53:09.71. 3/4
4着ローズコンテッサ58合谷 喜壮牝・53:09.7 アタマ
5着シートラスト60川合 達彦牡・53:10.5
6着ナリタハヤテ59酒井 浩牡・53:10.5 クビ
7着マイネルパープル59出津 孝一牡・53:14.2大差
単 (4) 210     複 (4) 130 (3) 250
枠 3−4  660晴・良
(レース)
 ハナを奪って果敢に逃げたウチュウノキセキ、前走同様早目の積極策に出て2番手からのレースとなったシートラストを見ながらの絶好の3番手からレースを進めたヒサコーボンバーが持ったままの手応えで3角で先頭に立つと、 後は楽に突き離し、最後の直線で外から一気に伸びたポリッシュボーイを難なく抑えて快勝した。前走のオープンに次いで2連勝、このメンバーでは力が違うということを示したレースだった。

(結果分析)
 ヒサコーボンバーはここ3走、相手、頭数に恵まれているとは言え、オープンでは力が上位であることを示しているレースが続く。安定感があり、これぐらいのメンバーなら当然の結果だろう。唯一連対を外した中京のオープンぐらいメンバーが揃った時は不安があるが、 大崩れするタイプではないので、重賞でもソコソコは走ってきそうだ。ポリッシュボーイは最後の直線で見せた脚は鋭かった。前2頭を早目にヒサコーボンバーが交わして前崩れ展開が向いたと言えばそれまでだが、連闘、昇級戦と不安な要素がありながらの2着は実力のある証拠。 底を見せていない魅力は十分あり、5歳と言う若さからもまだまだ強くなりそうな馬で今後も期待して良さそうだ。ウチュウノキセキは積極的に前へ行って粘り込む作戦が功を奏し、久々に好走した。スタミナに関しては一級品の馬、強引にでも前へ行って上がりがかかるレースになればこれぐらいはやれる。 中山コースに変わればさらに力が発揮されるタイプ。次開催の中山戦ではさらに期待したい。ローズコンテッサは平地力のなさがネックになり伸び切れない。小倉コースは距離の割に障害の数が少ないので、この馬本来のレースができていない。距離が短くて障害の数が多いコースでいちばん力が発揮されそうだが・・・。 シートラストは早め早めのレースが裏目に出て、勝ち馬にあっさり交わされるとそれまでだった。この馬もローズコンテッサ同様、飛越の巧さで勝負する馬。平地勝負になると苦しい。ナリタハヤテは早い時計での決着では見劣る。極端な馬場悪化を問題にしないような道悪巧者。それは血統的にも窺える。 レコード決着ではここまでが精一杯か。マイネルパープルはオープンでは全く通用していない。相手に恵まれても同じ結果と言うことは・・・力不足と言うことだろう。

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エイシンワンサイドが叩き合いを制す!!
 (8/28、新潟10R・新潟ジャンプS)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着エイシンワンサイド58熊沢 重文牡・53:30.0
2着メジロブロス61横山 義行セ・73:30.1  クビ
3着グランドハヤブサ59出津 孝一牡・73:31.2
4着10ナリタハヤテ56酒井 浩牡・53:31.710
5着ジェイキング61植野 貴也セ・73:31.91. 1/2
6着トキオワイルド60.5林 満明牡・63:32.0  クビ
7着12ラグビーギャラント59三浦 堅治セ・73:32.31. 3/4
8着コンキスター55.5田口大二郎牡・63:32.3  ハナ13
9着リックザブーツ56栗原 洋一牡・63:32.4  1/2
10着リマインドシルク56古川 寛和牝・73:32.4  ハナ12
11着13シャンパンファイト59大江原 隆牡・93:32.5  1/211
12着14ゴーカイ60田中 剛牡・73:33.13. 1/2
13着11チアズケーティング56鈴木 寿牡・63:43.6大差
中止フジミシドニー55矢原 洋一牡・8落 馬14
単 (3) 440     複 (3) 150 (9) 170 (7) 210
枠 3−6  640     馬 3−9  950曇・稍重
(レース)
 後続を3〜5馬身ほど引き離しながら軽快に逃げたメジロブロスを、2番手以下が競りかけることもできずレースは流れた。3、4角でメジロブロスのスピードがやや落ちたかに思えたが、後続の追いかける脚もやや上がりぎみだった。 そんな中、差を詰めてきたのは向正面から一気に動いたグランドハヤブサと4、5番手でじっくり待機していたエイシンワンサイドだった。最終障害を飛んだところで3馬身ほどリードのあったメジロブロスの内からエイシンワンサイドが一完歩ずつ差を詰め、 最後は競り合う形となり、ゴール前できっちりとクビ差交わすレースでエイシンワンサイドが夏の障害王者に輝いた。最後は2頭が抜け出して、3着以降に7馬身の差を広げていた。それゆえにメジロブロスの強さも浮き彫りにされた。

(結果分析)
 勝ったエイシンワンサイドは4、5番手をじっくりと追走し、最終障害飛越後に内からメジロブロスを捕らえた。最後は3kg差のハンデを存分に生かした格好となった。舌を出しながらゴール前追ってきた姿から粗削りな印象を受けたが、 抜群の飛越センスを感じさせてくれるレースだった。また、鞍上の好リードも見逃せない。熊沢騎手がこの馬だけを乗りに新潟まで駆けつけた意気込みがこの勝利を生み出す要因であったのだろうか。距離が伸びても大丈夫そうなので、今後の更なる活躍が期待できそうだ。 メジロブロスはやや速い流れだったが、単騎で気分よく行けたのが好結果を生んだ。最後は競り負けたが3kg差のハンデを考えれば実力は互角以上とも思える。スピード感あふれる飛越だったが、最後はやや雑な飛越になっていたのはバテてきたためだろう。 今後の課題は揉まれた時にどうなるかということと、距離が伸びると不安があるということだろう。同型馬がいなかった今回は展開も向いたように思うが、競りかけられても堂々とねじ伏せることができた時、この馬の実力が証明されると思う。 グランドハヤブサは向正面から強引に動いた分、最後伸び切れなかった。まだ本来のできではないようだ。スタミナがあり、長く良い脚が使える馬でこの距離ではやや短い印象も受けた。デキが上向いていって、距離が長くなる秋には更なる活躍が見込めそうだ。 ナリタハヤテはハイペースで厳しいレースになって、スタミナ比べになった時こそ持ち味が生きそうだ。ハンデも良かったが、流れも向いたように思う。徐々に力をつけてきたのも感じた。1番人気に推されたジェイキングは中団からのレースで最後は伸びたものの5着にとどまった。 デキが万全ではなかったこととスタミナタイプでないこの馬の弱点が出てしまったようだ。本来はもっと楽に行ける馬で、この馬の実力はこんなものではない。巻き返しに期待したい。トキオワイルドは後方から直線だけで差を詰めてきた。 これほどまでに追走に苦しむとは思わなかった。最近ズブさが目立つようになってきた。これでは相当展開に味方がないと京都JSの再現は難しいだろう。7〜11着は差がないが、この中ではリックザブーツの積極的なレースが光った。ペースが落ち着けばもっとやれそうに思う。 昇級戦を考えればそんなに悲観する内容ではない。なお、最終障害で落馬したフジミシドニーは右大腿骨々折で予後不良となってしまった。ご冥福を祈ります。また、鞍上の矢原洋一騎手は左第4指骨折のため全治約1か月の負傷。

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