1999年9月


9月

夏競馬の最後を飾ったのはローズコンテッサ!!
 (9/5、小倉5R・オープン)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ローズコンテッサ56△白浜雄造牝・53:09.7
2着キングスロード59西谷 誠牡・63:10.33. 1/2
3着シンメイライコウ57佐伯 清久牝・63:10.5
4着10ポリッシュボーイ60牧田 和弥牡・53:10.6  3/4
5着シートラスト60川合 達彦牡・53:11.1
6着タガノゲール60酒井 浩牡・73:13.4大差10
7着ウチュウノキセキ60嘉堂 信雄牡・53:14.1
8着ミスラズベリー58林 満明牝・53:14.4
9着メイショウシンゴ60出津 孝一牡・53:15.2
中止フミノレインボー60北沢 伸也牡・6落 馬
単 (4) 1670     複 (4) 300 (1) 210 (2) 220
枠 1−4  3730     馬 1−4  3090曇・良
(レース)
 休み明けだったが、スピードを利してシンメイライコウがハナを奪い、ウチュウノキセキがこれを追う展開。ローズコンテッサは前を見ながらの絶好の3番手につけていた。1番人気のフミノレインボーは行き脚がつかず後方からのレースとなった。 シンメイライコウは休み明けが影響してか飛越が雑、ウチュウノキセキは無理をしての先行のため、ともに3角では手応えがあまりなかった。ここでローズコンテッサが前2頭を交わしてあっさり先頭に立つと、直線でも後続を引き離し快勝した。 2着には中団から伸びたキングスロードが入った。

(結果分析)
 小倉のオープン競走皆勤賞のローズコンテッサはここまで差のない競馬はしているものの平地力の差で最後敗れていた。今回は他馬のミスもあり恵まれたとは言え強いレースで快勝した。飛越の安定性は抜群で、それを生かせるレースができれば今後も活躍はできそうだ。 キングスロードは先週の新潟JSで除外の憂き目に遭い、ここに回ってきた。安定した飛越と最後確実に伸びる末脚で2着に食い込んだ。これまで3kg減でしか走らなかった馬が、59kgでも問題なかったことは今後を考えると大きい。 シンメイライコウは休み明けのため飛越がやや雑だった。それでもスピードのあるところを見せて、最後もしぶとく食い下がって3着に踏ん張った。馬体も太かった。ここを叩いて阪神JSでの上積みが見込め楽しみだが、1勝馬ゆえの除外の可能性もある。 阪神JSに出走できれば、そこでも期待できる。ポリッシュボーイは水濠でのミスが響き最後伸び切れなかった。この馬は直線に置き障害がない方がもっと走るような気がするが・・・。シートラストは5着。上がりが速くて伸び切れなかった。 タガノゲールはじっくりの待機策。ここまでか。ウチュウノキセキは前半の無理がたたって息切れ。ミスラズベリーは飛越は抜群にうまいがスタミナに不安がある。もっとジックリと構えてレースをすれば結果は変わっていたかも。メイショウシンゴは追走手一杯。 オープンのペースについて行けなかった。フミノレインボーも追走に苦しんだ。最後の障害で勝負をかけたが裏目に出て落馬という最悪の結果となってしまった。

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ヒサコーボンバー大楽勝!! 阪神JS制覇へ王手!!
 (9/11、阪神5R・オープン)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着ヒサコーボンバー62牧田 和弥牡・73:28.0 R
2着シャンパンファイト60△白浜雄造牡・93:33.2大差
3着チアズサイレンス60金折 知則牡・73:33.3  3/4
4着デピュティスズカ60北沢 伸也牡・63:36.2大差
5着コミュニケーター59植野 貴也牡・63:38.7
6着メイトウロドリゴ60川合 達彦牡・63:39.7大差
7着マイネルパープル59岡富 俊一牡・53:41.4大差
中止ファンドリロバリー60出津 孝一牡・7落 馬
単 (2) 260     複 (2) 120 (7) 270 (1) 170
枠 2−7  1680晴・良
(レース)
 最初の障害でいきなりファンドリロバリーが落馬。そのため押し出されるように先頭に立ったヒサコーボンバーが安定した飛越で徐々に差を広げていく。2、3番手を追走していたチアズサイレンス、デピュティスズカは順まわりの7号障害でカラ馬のファンドリロバリーによって不利を受け、前との差はさらに広がっていった。 最後までヒサコーボンバーの飛越は衰えず、直線でもさらに突き離し70mほどの大きな差をつけての大圧勝劇を演じた。2着には不利を受けずソツなくレースを進められたシャンパンファイトが粘るチアズサイレンスを振り切った。

(結果分析)
 こんなに強かったのか? と目を疑うほどの強さを見せたヒサコーボンバー。別定で他馬より重い62kgを背負ってのものだけに文句のつけようがない。楽に逃げられたのも良かったが、最後さらに差を広げているように力の違いを見せ付けたレースとなった。今回はたまたま逃げただけで控えても競馬ができる器用な馬。 この競馬ならば重賞でも勝ち負けは必至である。小倉、新潟と重賞を自重したが、次の阪神には出てきそうで、重賞制覇の期待は十分できる。シャンパンファイトは2kg減の斤量、他馬の不利の影響もあり2着に頑張った。昨年の阪神障害S(秋)3着、今春のオープンの勝利など最近は阪神コースに良績が集中している。 9歳馬と言うことで更なる上積みはどうかだが、古豪健在は十分アピールしてくれた。チアズサイレンスは不利を受けたこともあるが、最後伸び切れなかった。昇級緒戦を考えればまずまずの内容で、今後もそれなりに走ってきそうだ。デピュティスズカは馬体減の影響と言うより、7号障害での不利が大きく響いた。 そのため体勢を立て直せず8号障害で大きく躓いて後退。結局4着に敗れた。レース後騎手が下馬したのが気がかりである。コミュニケーター、メイトウロドリゴ、マイネルパープルはついて行けず。相手が強すぎた。ファンドリロバリーは最初の障害で落馬。馬は元気なので次走での巻き返しを願う。

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休み明けのリンデンバウムが圧勝!!
 (9/19、中山8R・ナッキージャンプS)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着リンデンバウム59横山 義行牡・83:20.3
2着セントフォルス60田口大二郎牡・53:21.910
3着ゴーカイ61宗像 徹牡・73:22.0  3/4
4着シートラスト60川合 達彦牡・53:22.3
5着10コンキスター60山本 康志牡・63:22.4  クビ11
6着11ウチュウノキセキ60嘉堂 信雄牡・53:22.6  3/4
7着カミノリファード59成田 均牡・83:23.610
8着14アポンマイワード60浜野谷憲尚牡・53:24.3
9着13マイメモリー59瀬古 正明牡・83:24.3  クビ13
10着リックザブーツ60栗原 洋一牡・63:24.8
11着12タガノゲール60酒井 浩牡・73:25.912
12着シンメイライコウ57佐伯 清久牝・63:26.0  クビ
13着タカノポラリス60江田 勇亮牡・53:27.8大差14
中止ダンケクリスタル57大江原 隆牝・6落 馬
単 (2) 3750     複 (2) 760 (1) 290 (9) 260
枠 1−2  9480     馬 1−2  14630晴・良
(レース)
 シンメイライコウ、ウチュウノキセキの人気2頭がレースを引っ張ったが、2周目の3コーナーでシンメイライコウが息切れ。ウチュウノキセキも4角で力尽き、ここで先頭に立ったセントフォルスとリンデンバウムの2頭が抜け出し直線へ。最後の可動式障害飛越後にリンデンバウムが突き離し、 最後は10馬身差をつける圧勝劇を演じた。2着には何とか粘ったセントフォルスが入線した。

(結果分析)
 リンデンバウムは休み明けながら、2着馬に10馬身差をつける圧勝。展開が向いたのも好走の要因だが、強い内容だった。これだけのレースができれば今後も楽しみだが、オープンでは斤量面で、重賞では相手関係で苦戦を強いられることも予想され、次走が試金石となる。 まだ半信半疑の面が多く、次走もこれぐらい走れれば本物だろう。セントフォルスは昇級戦であったが、ソツなくレースを進めて2着に粘った。相手なりに走れるタイプみたいで、オープンでもそれなりには通用することが証明された。3着のゴーカイは最後際どく差を詰めたがわずかに届かなかった。 前2走が不甲斐ない惨敗だったが、これぐらいのメンバー構成になれば福島JSの勝ち馬として恥ずかしいレースはできないという責任は果たしている。控えるレースができたという収穫もあった。シートラストは実にレース振りが安定している。 平地力で見劣るが、飛越の巧さで相殺してオープンでも大崩れしていない。勝ち切るまでは疑問だが・・・。コンキスターも差のない競馬をしている。この馬も安定した成績は収められそうだが、勝ち切るまでは苦しいだろう。 ウチュウノキセキは前半で競り込み過ぎた。いくらスタミナに自信があるとはいえ、息の入らないレースとなり失速した。それでも6着に頑張っているのだから、このコースはやはり合っている。リックザブーツはほとんど見せ場なく惨敗。 オープンで楽な競馬ができず苦しんでいる。シンメイライコウは平地時代に短距離で活躍していたスピードタイプの馬。スタミナが要求される中山コースは向いていなかった。序盤から競り込まれて息の入らない流れとなり大敗したが、ほかのコースでの巻き返しに期待したい。

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4連勝で重賞制覇、ヒサコーボンバー快勝!
 (9/25、阪神ジャンプS)


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着10ヒサコーボンバー60牧田 和弥牡・73:30.7
2着マルブツジャンプ60常石 勝義牡・53:31.0
3着イチバンリュウ63金折 知則牡・63:31.3
4着ポリッシュボーイ60西谷 誠牡・53:31.3  クビ
5着エイシンワンサイド62熊沢 重文牡・53:31.61. 3/4
6着ウチュウノキセキ60嘉堂 信雄牡・53:32.02. 1/2
7着シャンパンファイト60大江原 隆牡・93:33.9大差
8着11グランドハヤブサ60出津 孝一牡・73:34.6
9着メイトウロドリゴ60川合 達彦牡・63:35.23. 1/2
10着タガノゲール60酒井 浩牡・73:35.41. 1/211
11着ミスラズベリー58石山 繁牝・53:35.5  クビ10
単 (10) 140     複 (10) 110 (2) 470 (9) 390
枠 2−8  1990     馬 2−10  2060晴・良
(レース)
 戦前から行く馬がいないことは予想がついていたが、マルブツジャンプが押し出されるように先頭に立ち、ゆったりとした流れになった。1番人気のヒサコーボンバーは無理をせず中団、2番人気のエイシンワンサイドは中団よりやや後ろという位置どり。 淡々と流れる中、先頭を行くマルブツジャンプが順まわりの向正面で引き離しにかかり後続を7、8馬身突き離す。2番手以降も追い出しにかかるがなかなか差を詰めれず、最後の可動式障害を飛越したときもマルブツジャンプがまだリードを保っていてそのまま押し切るかに思えたが、 最後外から伸びたヒサコーボンバーが一気に捕らえ差し切った。

(結果分析)
 ヒサコーボンバーは前走のような積極策を取らず中団からの競馬となった。2、3番手追走を予想していたが、中一週ということもあってじっくり行く競馬をしたのだろうか。道中の飛越は低くスピードが落ちずバランスも崩れないので最後まで十分スタミナを残しているため、確実に最後伸びる末脚が繰り出せる。 こういう競馬ができれば距離延長も問題なさそうだが、この一戦後に放牧に出される模様で今年の見納めとなった。じっくり充電して、来年の更なる躍進を期待したい。マルブツジャンプはマイペースで競りかけてくる馬がいなかった展開利での2着とフロック視されがちだが、飛越は巧くスタミナも十分ある。 やや平地力で見劣るが、まだ5歳という若さと血統的に成長がうかがえることを考えれば今後もチャンスは十分ある。展開にこだわる馬ではないので、大崩れも考え辛い。馬格もあり、このレースの出走馬中1番将来性を感じるのだが。イチバンリュウは休み明けだったが、終始3番手からの競馬で最後まで踏ん張った。 63kgという斤量を考えれば、前2頭と内容的には遜色ない。スタミナのある馬で、昨年制している京都大障害(秋)と同距離の京都HJで更に期待のかけられる内容であった。ポリッシュボーイは最後の伸びを欠いて4着どまりだったが、大崩れをしないタイプのようだ。ちょっと上がりが速い競馬になって苦しくなった。 エイシンワンサイドは62kgの斤量がこたえたのか、前走のような末脚が披露できず5着に終わった。終始ヒサコーボンバーマークの位置どりだったが、4角で突き離されてしまった。流れも決してこの馬向きではなかったので、次走での巻き返しに期待したい。 ウチュウノキセキは連闘だったが疲れも見せず6着に奮闘。しかしこのメンバーではやや見劣るか。シャンパンファイトは強行軍の疲れもあったが、これ以上を望むのは酷か。グランドハヤブサは序盤から飛越が一息。このゆったりとした流れの中、最後方追走ではレースにならなかった。 距離が伸びて実力を発揮するタイプなので、これからの秋のレースでの活躍は期待できそうだが。

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