1998年3月


3月

今井、成田両騎手が障害プロに!!

関東の今井規和騎手と成田均騎手がそろって2/28の騎手免許更新において、平地免許を返上し、障害専門騎手になっていたことが明らかになった。 ちなみにこの2人は昭和51年にデビューした同期である。

記事提供  Tony Tanio さん → 中央競馬障害競走情報本舗



ノーザンレインボー、オープン2勝目!

 前走の東京障害特別(春)で、1番人気になりながら落馬してしまったノーザンレインボーが、「確実な1勝」を見据えて、 翌週の阪神障害S(春)を見送って出走した。レースは、ノーザンレインボーが最終障害で後続馬に交わされて3番手まで後退したが、 最後は平地力の違いで差し返した。3馬身差の快勝だが、相手関係も楽だった分、これまでの強さに比べるとやや物足りなさも感じた。


ゴッドスピード、レコードタイムで障害の重賞も制覇!!
 (3/14・阪神9R 阪神障害S(春))


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差
1着ゴッドスピード56西谷 誠牡・53:25.5 R
2着11ニケスピリット57熊沢 重文牡・53:25.5クビ
3着イブキサイレンス58石山 繁牡・73:27.7大差
4着メジロシンドウ57鈴木 寿牡・73:28.0
5着ポートフリー55出津 孝一牡・63:28.7
6着シャンパンファイト57酒井 浩牡・83:30.1
7着バンダムフェイマス59北村 卓士牡・73:30.6
8着フジヤマリジェント57林 満明牡・63:30.81 1/2
9着テンジンショウグン57浜野谷憲尚牡・93:35.7大差
10着サロンミュージック56三浦 堅治牡・73:39.5大差
中止10ファイブハッピー57岡富 俊一牡・7落 馬
単 (7) 250     複 (7) 130 (11) 180 (1) 220  
枠 6−8  500     馬 7−11  1000

 このレースには、障害での実績馬が少なく、それなりに実力が拮抗しているだけに難解なレースであった。そんな中、唯一400万以下クラスからの格上挑戦だったゴッドスピードの存在は光った。 平地の重賞2勝、前走の3.7秒差の圧勝から、堂々の一番人気に支持された。スタートから先行馬を見ながらの絶好の3番手を追走していた。飛越も無難で、終始自分のペースを守ってレースをしていた。 3コーナーの障害から先行馬を捕らえにかかり、最終障害で先頭に立つ。直線でニケスピリットとの壮絶な叩き合いとなるが、平地重賞馬の意地を見せてこれを制した。タイムの3:25.5はレコードだった。 先行馬をいつでも交わせる手応えで進み、4角先頭から抜け出すという完璧なレース運びで、障害1勝馬とは思えないほどのレースだった。強かった。これからは、もう1ランク上のメンバーとの対決が注目されるが、 互角に戦える実力は十分あると思う。まだ5歳と若く、障害でならこれからも大活躍してくれるに違いない。西谷騎手も、デビュー当初から障害騎手の一員として頑張ってきたが、今回やっと重賞初制覇を達成した。 障害界の若手ナンバーワン騎手であることは誰もが認めていることだと思うので、この重賞制覇で更なる自信をつけて、今後も障害界のトップを目指して頑張ってほしい。 ちなみに、阪神障害Sは父子制覇ということになる。2着のニケスピリットも負けたとはいえ強かった。 これまで、飛越があまりうまくなかったため後方からのレースが続いていたが、このレースは違った。ピッタリとゴッドスピードをマークして、ゴッドスピードが動くとともに進出し、 自慢のスタミナと末脚を駆使し、最後はクビ差及ばなかったものの、この馬もレコードタイムの走りをしており、相手が悪かったとしか言えない。また、ゴッドスピードより1kg斤量が重かったことを考えると、 力差は全くないと言える。前半でうまくついて回ればこれぐらいは走れる。まだまだ5歳。 また、この馬は血統的にこれからの馬だと思われるので、さらに強くなる可能性も十分。期待していいだろう。 イブキサイレンスは休み明けも影響してか、最後伸び切れなかった。前とは差が開いたが、次に期待できる内容であった。 メジロシンドウは輸送が応えたか、10kgの馬体重。ペースについて行けず、最後伸びるも4着までだった。 関東のオープンでなら十分巻き返せるだろう。条件的には秋の東京障害特別に期待。ポートフリー、シャンパンファイトはともに逃げバテ。バンダムフェイマスはたすきコースで先頭集団に並ぶも、 3コーナーでバテた。フジヤマリジェントはこのペースでは追走手いっぱい。テンジンショウグン、サロンミュージックはともに後方ままの惨敗だった。 ファイブハッピーは最初の障害の着地で躓き落馬。原因はよく分からない。
 結論としては、今回の1、2着のフレッシュな5歳馬2頭が、実績上位馬(ポレール、ケイティタイガー、アワパラゴン、ネーハイジャパン)にどれだけ太刀打ちできるかが、 今後の障害界での注目すべき点だと思う。

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国際障害騎手招待競走の招待騎手が決定!

 4月25日(土)に京都、26日(日)に東京でそれぞれ行われる国際障害騎手招待競走(障害未勝利戦)の招待騎手4人が発表になった。招待騎手は次の通り。

名 前出 身出 場生年月日
オーストラリア代表リッキー・マウンドオーストラリア2度目1970. 5.30
オーストラリア代表エイドリアン・ギャラウェイオーストラリア3度目1969.12. 3
イギリス代表ブレンダン・パウエルアイルランド3度目1960.10.14
アイルランド代表ガレット・コッターアイルランド初出場1976.11.22



超良血馬、メジロディザイヤー快勝!(3/29・中山5R)

 父サンデーサイレンス、母メジロラモーヌ。父は言わずと知れたリーディングサイアー、母は史上初の牝馬三冠馬。血統は超一流だ。 でも障害を走っている。兄もそうだった。これは、母の父であるモガミの血のなせる業であることには違いない。 この馬はまだ5歳。勝ちっぷりも良かった。メジロラモーヌの子で初の活躍馬となる可能性は十分に秘めている。この馬からは今後も目が離せない存在だ。


老雄の奇跡!? テンジンショウグン、日経賞制覇!!
 (3/29・中山11R 日経賞・G ll)


着順枠番馬番 馬 名騎 手性・歳タイム着差
1着テンジンショウグン江田 照男牡・92:34.4
2着シグナスヒーロー加藤 和宏牡・72:34.61 1/4
3着ローゼンカバリー横山 典弘牡・62:34.7クビ
12着11アワパラゴン林 満明牡・82:37.0
単 (1) 35570     複 (1) 4700 (8) 650 (6) 130  
枠 1−6  59000     馬 1−8  213370

 前々走、東京の襷コースで落馬。前走、阪神で10秒以上の大差負け。その前走と同斤量で相手は著しく強化。そして9歳という年齢。勝つ要素が全くないといっても過言ではなかっただろう。 12番人気は当然である。しかし、勝った!上がり34.8の末脚で2着に1 1/4差をつける快勝だった。このレースの障害ファンの視線はアワパラゴンに集中していたが、 テンジンショウグンが自分の存在をアピールした格好となった。 次はおそらく天皇賞(春)であろう。相手は一段と強いが、頑張ってほしい。昨年のポレール同様、2年連続の障害オープン馬の天皇賞(春)参戦となり、また、菊花賞のニケスピリットも含めて、 淀の長丁場のG l は3レース続けて障害オープン馬が出走することになりそうだ。
 障害ファンの注目の的だったアワパラゴンは、テンジンショウグンに話題を独占されてしまったため影の薄い存在となってしまった。12着のシンガリ負けで見せ場は4コーナーまでだったが、 追い不足を考えれば仕方ないところだ。相変わらず行き脚は軽快なので、一叩きした効果は次に生きるだろう。

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