1998年4月


4月

ゴッドスピード、粘り切って3連勝!! (4/4・阪神5R)

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差
1着ゴッドスピード59西谷 誠牡・53:29.1
2着ニケスピリット55▲白浜雄造牡・53:29.1ハナ
3着11イブキサイレンス59石山 繁牡・73:30.4
4着10バンダムフェイマス60林 満明牡・73:30.7
5着シャンパンファイト59酒井 浩牡・83:31.0
単 (6) 170     複 (6) 110 (5) 130 (11) 180  
枠 5−6  370     馬 5−6  390
  競走中止 : (2) キンセンアラシ

 前を見ながら終始無難な飛越をしていたゴッドスピードは、最終障害過ぎで満を持して先頭に立ち、差を広げにかかった。ニケスピリットは中団にじっくりと待機してレースを進め、最後の末脚にかけていた。 直線を向くとゴッドスピードが完全に抜け出したかと思われたが、外からニケスピリットが急襲。最後は並んで入線した。結果は阪神障害S同様、ゴッドスピードがニケスピリットを抑え切っていた。 その後の3着には、これも阪神障害S同様、前に大きく差をつけられてイブキサイレンスが入線した。
 ゴッドスピードはこれで3連勝。飛越も安定してきて、これからも更なる活躍が期待できそうだ。ニケスピリットは前走同様の惜敗。新人の白浜騎手の初勝利もお預けとなったが、 飛越が不安定だった4歳時の面影が消え、その分追走が楽になったため、最後の強烈な末脚が生きるようになった。順調に行けば、この馬も重賞を取れる実力は十分兼ね備えている。 この5歳馬2頭が、今後の障害界をリードしていってくれることは間違いないと思うように感じたレースであった。

出馬表を見る


西で東で初障害馬快勝!!(4/4・中山5R、4/5・阪神5R)

関東ではオラクルハワイアン、関西ではイブキハイシーザーがそれぞれ初障害でともに快勝した。オラクルハワイアンは平地準オープン馬で、長距離を中心に使われてきたこともあり、スタミナは十分。 レースでは、ハイペースだったため上がりはかかったが、最後は持ち前のスタミナで差を広げて快勝した。今年一番のタイムで、今後が非常に楽しみだ。 たしかこの馬は、平地で田中剛騎手が跨っていたので、初障害でも鞍上との息もピッタリだったのではないか。
対して関西で初障害初勝利を挙げたイブキハイシーザーも平地準オープン馬。離れた2番手に待機し、向こう正面から進出して最後は押し切った。 こちらは勝ちっ振りに派手さはないが、着差以上に強い内容で、また今年一番のタイムであった。


キンセンアラシ、死亡

 平成6年の中京障害S(秋)の勝ち馬キンセンアラシ(牡・9)は、4/4の競走中の落馬の影響で死亡したとの情報が得られました。 昨夏の中京のオープンでポレールの2着に突っ込むなど、それなりに活躍しており、ようやく復活したと思った矢先の出来事で非常に残念です。


ノーザンレインボー、 5.9秒差の大楽勝!!
 (4/18・中山9R 中山大障害(春))


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差
1着ノーザンレインボー59田中 剛牡・94:46.2
2着ケイティタイガー61嘉堂 信雄牡・104:52.1大差
3着メジロシンドウ59鈴木 寿牡・64:52.33/4
4着チアズロッキー59三浦 堅治牡・74:52.3ハナ
5着チトセゼット59田口大二郎牡・84:56.1大差
6着シャンパンファイト59酒井 浩牡・85:01.3大差
7着ポートフリー59出津 孝一牡・65:06.8大差
中止アワパラゴン59林 満明牡・8落 馬
単 (1) 360     複 (1) 150 (3) 140 (8) 200  
枠 1−3  690

 ノーザンレインボーのあまりの強さに言葉も出なかった。5.9秒差。1頭だけ別の次元を走っていた。強すぎる!! 1つ目の障害飛越後にスピードの違いを見せて先頭に立ち、2つ目の水濠障害で物凄い飛越を見せる。 その後も危なげない飛越を連発した。大竹柵も無難に飛越した。そのとき、2番手にいたアワパラゴンが落馬した。 これで追ってくる馬はいなくなり、1頭だけの競馬となった。あとは楽。落ちなければ勝てるのだから。 最後はさすがにやや一杯だったが、それでも上がりタイムはケイティタイガーを上回っていた。全く隙がなかった。2着以下とは力が違っていた。
 今後だが、ノーザンレインボーは京都大障害では63kgになる。オープンなら62kg。どっちに出るのか分からない。このまま秋に備えるかもしれない。 ケイティタイガーは京都大障害では64kg、オープンなら63kg。出るレースがない。メジロシンドウはおそらく京都大障害であろう。チアズロッキーは東京のオープンが濃厚。 また、無敗記録がストップしたアワパラゴンは京都大障害、オープンともに62kg。となれば京都大障害で巻き返しに燃えるに違いない。 ゴッドスピード、ニケスピリットの若い2頭との戦いとなれば、レベルの高い好レースが期待できる。

出馬表を見る

投票結果を見る

レース予想を見る


障害競走の関係者、続々と海外研修へ

春後半のG l ウィークに障害競走の関係者が続々と海外へ研修に向かう。昨年の障害リーディングジョッキー、 林満明騎手が6月1日〜6月30日の間、障害騎手の騎乗技術研修等のためオーストラリアで腕を磨くこととなった。 また、同時期の5月29日〜6月30日の間、栗原洋一騎手、成田均騎手、嘉堂信雄騎手らがフランス、イギリス、アイルランドへ海外研修に向かうことが決まった。 こちらの研修には、ほかにも小島貞博騎手(障害68勝騎手)、中竹和也調教師、渡辺秀一調教助手という障害競走に関係の深い面々がそろっている。
この2つの研修は、誰がどう見ても今後の日本の障害競走のあり方を考えるという目的であろう。この4カ国すべての共通点は、障害競走が発展しているという点である。 派遣する関係者の面々も障害競走の関係者ばかりである。ちょうどこの期間ぐらいに発表される障害競走大改革に向けていよいよ本格的に動き出したのかという気がしてきた。


国際障害騎手招待競走の結果

国際障害騎手招待競走(1)

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手
1着10イブキドルフィン59ギャラウェイ
2着アドマイヤルビー57林 満明
3着ダンディウラノス59パウエル
4着タガノゲール59北村 卓士
5着エリモジュピター59コッター
6着アルファジョージ59嘉堂 信雄
7着ターフエクレール59西谷 誠
8着シルクウインザー59熊沢 重文
中止グランドハヤブサ59酒井 浩
中止ロングマルチ59マウンド


出馬表を見る


国際障害騎手招待競走(2)

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手
1着エアファントム59大江原 隆
2着エーピーブレーブ59マウンド
3着ロイヤルマッハ59田中 剛
4着カツショウグン59三浦 堅治
5着10ビクトリーアップ59栗原 洋一
6着パストラジェネシス59成田 均
7着モールドギンガ59ギャラウェイ
8着アマゾンサークル59鈴木 寿
9着メジロスパーク59コッター
除外ダイヤモンドリバー59パウエル


出馬表を見る
 今年も海外のトップジョッキーの腕の良さが目立ちました。ギャラウェイ騎手の勝利、マウンド騎手の2着が特に光っていました。 パウエル騎手は騎乗馬に恵まれなかったものの、ダンディウラノスの3着は立派でした。率直な意見としては、もっと障害競走でも国際交流を深めていってほしいと思っています。



5月へ



過去のニュースへもどる