1998年2月


2月

バンダムフェイマス競り勝つ!(2/7・京都5R)

着順枠番馬番 馬 名騎 手性・歳タイム着差
1着バンダムフェイマス☆西谷 誠牡・73:32.5
2着オーシャンカレント中竹 和也牡・6クビ
3着フジヤマリジェント林 満明牡・62 1/2
4着ノーザンテリトリー岡富 俊一牡・8大差
5着サンエムオージャ牧田 和弥牡・62 1/2
単 (4) 950     複 (4) 200 (1) 120 (3) 170  
枠 1−4  710     馬 1−4  720
  競走中止 : (10) ローリンフラッシュ

 一応阪神障害Sのステップレースということになりそうだが、なぜか寂しいメンバーであった。前走のオープン圧勝のオーシャンカレント以外はちょっと将来性に欠ける馬ばかりのような気がした。 しかし、レースはなかなか見応えのあるもので、最後のバンダムフェイマスとオーシャンカレントの叩き合いは壮絶なものであった。結局バンダムフェイマスに軍配が上がり、ここに来てやっと復活したような感じがした。 おそらく、阪神障害Sはこの上位2頭と東京障害特別(春)の上位馬との争いになるだろう。でもポートフリーの敗因は何だったんだろうか・・・・・・。

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調教師試験合格者について

 2/12、平成10年度の調教師免許試験合格者が発表された。障害関係では、中竹 和也騎手(栗東・フリー)が合格し、平成10年3月1日付で調教師となる。 中竹騎手は重賞4勝(すべて障害)で、関西障害界でトップクラスであった。まだ33歳と年齢的には若く、現在もオーシャンカレントなど多くのお手馬があり、現役騎手としてまだこれからも飛躍が期待されていたが、 これからは調教師として障害競走に積極的に参加してもらいたい。


ケイティタイガー重賞連覇!
(2/14・東京9R 東京障害特別(春))


着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差
1着ケイティタイガー61.5嘉堂 信雄牡・103:39.7
2着メジロシンドウ55鈴木 寿牡・73:39.7ハナ
3着チアズロッキー58三浦 堅治牡・73:39.91 1/4
4着ニケスピリット56山本 康志牡・53:40.03/4
5着12フジヤマリジェント57林 満明牡・63:41.0
6着メジロバルカン56瀬古 正明牡・63:43.8大差
7着ホクトタイクーン57田中 剛牡・83:45.2
8着チトセゼット55田口大二郎セ・83:45.33/4
9着10ポートフリー56出津 孝一牡・63:46.1
10着シャンパンファイト58栗原 洋一牡・83:46.21/2
中止テンジンショウグン57浜野谷憲尚牡・9落 馬
中止11ノーザンレインボー60大江原 隆牡・9落 馬
単 (4) 450     複 (4) 210 (2) 540 (5) 210  
枠 2−4  5630     馬 2−4  6150

 このレースで廃止になる襷コース。その最後にふさわしいレースとなったように思う。 それとともに、最後にも襷コースにおいての障害の難しさをも感じさせてくれた。1番人気のノーザンレインボーと3番人気のテンジンショウグンが襷コース最後のレースで最後に待ち構えた11号障害(大竹柵)で落馬した。 ともに平地力で優る馬だけに、この障害さえ巧く飛越していれば当然勝ち負けになったと思われた。しかし、これが障害競走の怖さであると思う。これと対照的に、これまで2度の襷経験(2、3着)のあるケイティタイガーは無難な飛越を見せた。 展開的には、1周目に逃げていたポートフリーを襷で捕らえたホクトタイクーンが先頭に立っていたところを、ケイティタイガー、チアズロッキー、メジロシンドウ、フジヤマリジェントの4頭が3コーナーで前2頭を捕らえ、 直線ではケイティタイガーとチアズロッキーの一騎打ちのようになった。残り150mあたりでケイティタイガーが振り切ったが、内からメジロシンドウが襲いかかる。最後は壮絶な叩き合いとなったが、ハナ差でケイティタイガーが制した。 これで昨年末の中山大障害に続き重賞連覇を果たした。中山大障害は斤量の差で勝ったと言われたが、今回は逆にトップハンデでの勝ち星だけに、全く文句はないだろう。メジロシンドウとの6.5kg差の叩き合いを制しての勝利は、 中山大障害馬の意地を見せつけたようにも感じた。10歳馬ながら今後も目が離せない。メジロシンドウは55kgという軽ハンデもあるが、最後の脚は光った。1勝馬ながらこの2着は立派。今後が楽しみだ。3着のチアズロッキーはいつも堅実だがやや詰めが甘い。 今回もそれが現れたように思う。ニケスピリットは最後内から鋭く伸びてきて4着。いつもながらこの馬の決め脚は鋭い。飛越が安定してくればもっと上位に来れる馬だ。フジヤマリジェントは重賞では力不足だと思う。 ポートフリー、シャンパンファイトはともに全盛期のレース振りが出来ていない。あと、ノーザンレインボー、テンジンショウグンの2頭は高い障害に不安を抱えることとなったが、阪神なら大丈夫だと思う。

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またまた積雪で中止(2/15・東京5R)

 15日に行われる予定だった未勝利戦は積雪のため中止となった。今年2度目。1日前でなくてよかったと思う反面、レース数の減少は喜ばしくない。


ファイブハッピー2連勝!(2/21・京都5R)

 ただの400万以下のレースと誰もが思っているこのレースだったが、関西障害界に今年彗星のごとく現れた2頭の1戦1勝馬の対決とあって、一部の障害ファン(たぶん私を含めて5人前後)にとっては注目の一戦となった。 その2頭とは、ファイブハッピーとマキハタゴールドである。ファイブハッピーは、平地準オープン馬で、主にダート・1800mで活躍していた。 デビュー緒戦は、逃げるウエルビゼンを捕らえて完勝した。見た目以上の余裕を感じさせた。一方、マキハタゴールドの緒戦はすごかった。スタートから好位に付けると、飛越ごとに前との差が詰まっていくという完璧な飛越を見せ、 そのため、追走に無駄なスタミナを使わなかったため、直線ではニジノストーム以下を突き離し、9馬身差の快勝だった。とてもそれは平地未勝利馬とは思えなかった。 人気でもこの緒戦圧勝の2頭の一騎打ちムードだった。レースでは2周目の1コーナーで、逃げるサンエムオージャにマキハタゴールドが並びかける。ファイブハッピーは前2頭を見据えた3番手だった。 直線に入ると、サンエムオージャが一旦突き離し、押し切るかに思えたが、平地力で優るファイブハッピーがゴール直前差し切った。1番人気のマキハタゴールドは3着であったが、クビ、クビ差であり、ほぼ互角であった。 斤量差(ファイブは前走比−1kg、マキハタは前走比+1kg)も微妙に影響したかもしれない。この2頭については、これからも目が離せない存在であることは間違いない。また、サンエムオージャのしぶとさも光っていた。


押田年郎騎手引退

 押田年郎騎手(栗東・安田伊佐夫厩舎)は騎手免許の更新を行わず、2月28日付で現役から退くこととなった。押田(年)騎手は、昭和45年にデビューし、2138戦204勝(障害:985戦110勝)の成績を残した。 重賞は6勝(障害:5勝)で、昭和48年には平地と障害の重賞を勝つという離れ業もした。また障害では、4重賞をすべて制した騎手でもある。近年は障害専門となったが、昨年、今年と騎乗がなく、そのまま引退となってしまった。 結局、「押田親子同一レース騎乗(=JRA史上初の父娘障害競走騎乗)」は夢に終わった。


中竹和也騎手引退

 騎手を引退して調教師になる中竹和也騎手は、2月28日の騎手生活最終日に障害には乗らなかったが、 2Rで勝って有終の美を飾った。JRA通算176勝のうち、90勝が障害でのものだった。重賞は4勝で、 全てが障害でのものである。東京障害特別以外の3重賞を制している。今後は調教師として、障害界に貢献してほしい。


ゴッドスピード圧勝! (2/28・阪神5R)

 小倉3歳S、府中3歳S(現:東スポ杯3歳S)の重賞2勝馬ゴッドスピードが、3戦目にして勝ち上がった。 徐々に飛越が安定してきて迎えた3戦目。終始安定した飛越を見せ、直線で他馬を圧倒し、最後は2着馬に3.7秒差をつける圧勝だった。 完全に障害に慣れたことから、今後も活躍が期待できる。またまた関西から1頭の大物が現れたような気がする。



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