メルボルン特別合宿レポートその6
〜残心帰国篇〜


その5〜異国交流篇〜へ

Jan.25(sun)

4:00 ホテル出発

メルボルンの朝は早い、というよりも、まだ夜だ。ウェイクアップコールを頼んだのが3時半。日本時間で言えば午前1時半。まだ寝ていないことはあっても、こんな時間に起きるなんて非常識なことはあり得ない。しかし、さすがにこんな時間に起きられるか心配だったせいか、全員3時半よりも前に起きてしまったようだ。不眠症のリーダー・タカも、一応睡眠薬効果で3時間くらいは寝たらしい。

4時に頼んであったタクシーは、ちゃんと時間前にホテルに来ていた。エドちゃんが少し遅れたが、ほぼ定刻通り全員が揃う。ホテルの前で二人ずつ記念撮影。こんな時間に撮らずに、事前にちゃんと撮っておけば良かった。早速未明の街をメルボルン空港へと向かう。

 

6:00 メルボルン空港出発

4時半、メルボルン空港国際線出発カウンター着。あまり人の気配がしない空港で、オーストラリア航空のカウンターだけは人が待機している。彼らもご苦労様なことだ。まずは搭乗手続き。今回はまさちんがいないのでバカ四人衆だけでちゃんとやらねばならない。

一番肝心(?)なことはシドニーで荷物が出てくるのかどうかの確認だ。往路はそれで失敗した。この数日で成長した我々を見てくれ。「シドニー?」「ノー、ナゴヤ!」「OK!」どうやら名古屋までちゃんと荷物は運んでくれるらしい。安心した。ふ、旅慣れてきたものだぜ。

しかし、いま思い出すと本当にあの会話は成立していたのだろうか?単に我々が名古屋に行くという確認だけだったような気もしないではない。いや、「バッゲージ」という単語も使ったと思うから、きっとわかってくれていたに違いない。そう信じよう。

カウンターのオジサンに、これを書けと言ってオーストラリアの出国カードを手渡される。ありゃ。そんなものがあるとは知らなかった。エドちゃんと相談しながら項目を埋めていくが、何となく不安。とりあえず書いたものを見せて、これで合っているか聞いてみた。「ノーノー」と言われて、いくつかの項目を書き直されてしまった。良く読めよ。本当に最後までバカのままか。全然成長してないじゃん。

ともあれチェックインを済ませ、リーダーの手荷物チェックもさほどトラブることもなく(と言うよりは、野菜や果物を通している合間に適当に通されてしまった。我々は貨物と同じか?)、出国カウンターもスイスイ。やはり入る時は厳しいけれど、出る時は楽勝なようだ。こんなバカは早く追い出すに限るとオーストラリア政府にも思われたのかも知れない。

搭乗ゲート待合室に着いたが、まだ出発まで1時間以上ある。あまりに順調に来てしまったので時間が余る。とりあえず免税店で最後の買い物。残っている豪ドルを使い切ってしまおう。と言っても店員ものんびりとしてあまり売る気がない。そりゃそうだ。客は我々しかいないのだから。いかにもビンボーそうだしな。

夜が明けそうなメルボルン空港。のんびりと待っていると、少しずつ人が集まってきた。6時に飛行機はシドニーへ出発。さらばメルボルン、いつかまたこのバカたちが訪れたら、優しくして欲しい。

7:30 シドニー空港

機内食の朝食を食べている間にシドニー空港着。トランジットもすんなり。ここでうみりんともお別れだ。ようやく夜も明けてきた。うみりんも一人でこれから長いフライトはさぞかし退屈だろう。ケアンズ/名古屋の便の搭乗が遅れている。

待っている間に残っている小銭を数える。栗田は子どもたちへのお土産にオーストラリアのコインをコンプリートしようと思って確かめたが、10セントだけがない。そこで「小銭王」タカに「川上くん、10セントくれない?」と聞いたら、なんと「イヤです」と言われてしまった。うーん、ケチ。エドちゃんが「川上さん、僕の5セント2枚あげるから」とフォローしても、川上くんは頑として拒否。リーダーはあの10セントをどうしたかったんだろうか?謎だ。

我々の名古屋行きも遅れているが、うみりんの成田行きも遅れている。川上くんがトイレに立っている間にうみりんが呟く。「昔はあんなんじゃなかったですよね?もう少しカッコ良い系でしたよねぇ」。確かに。最近のボケっぷりは凄みすら感じる。「エドちゃんのせいじゃないの?エドちゃんが川上くんをいじり回すから、加速がついてしまったような気がする」ということになる。と言うことは、今後ますますひどくなるのだろうか?ちょっと怖い。

結局名古屋行きも成田行きもお互いに30分遅れくらいで飛び立ったが、どちらが早かったのかは定かではない。さらば、うみりん。キミと過ごしたこの数日を忘れない。

12:00 ケアンズ空港到着

で、ようやくケアンズ空港に到着。3時間のフライトの間にまた朝食を出されてしまった。太るって。この便は名古屋行きだから、このままここで客を乗せてすぐに飛び立つのかと思っていたら、なんと全員降ろされてしまう。あれあれ、この飛行機で行くんではないの?なんで降りるの?手荷物は持っていかなきゃならないの?不測の事態に慌てるバカ三人。とにかくケアンズ空港のトランジットへ。

空港で見れば周りは日本人ばかり。名古屋行きのみならず、大阪行き、福岡行き、成田行きなど、ケアンズから日本各地へ飛ぶ飛行機がずらりと並んでいる。どうやら日本へ飛ぶ客は一度オーストラリア各地からケアンズに集められて、またここから振り分けられるようだ。なんだ、結局行きと同じくシドニーとケアンズと二度も乗り降りするのか。

ん?と言うことは、先ほどシドニーで別れたうみりんもここにいるわけ?ボードを見れば、確かにうみりんの飛行機は3番ゲート、我々は5番ゲート。すぐ近くじゃん。1時間くらいの待ち時間も退屈だし、リーダーにうみりんを探してきてよと頼む。通路をフラフラと3番ゲート方面へ歩いていくリーダー。なんだか頼りないなぁ。彼は本当に旅行中に成長したのか?違う方向に成長してモンスターになってしまったのかも知れない。

リーダーが歩き去っていった1分後。向こうからうみりんがやって来る。あれ?川上くんには会ってない?「いや、僕はトイレに来ただけですよ。川上さんには会ってませんね」。うーん、通路は一本道。どこをどう歩けば、うみりんに逢わずに行けるのか。リーダーの謎はさらに深い。

とりあえず栗田・工藤・海野は今度こそ本当に別れの挨拶をする。リーダーは戻ってこないので仕方ない。まあうみりんが自分の搭乗ゲートに戻っていけばきっと会えるだろう。5分後。ようやくリーダーが戻ってきた。うみりんに会えた?「いや、海野さんはいませんでしたよ」。うーん、どうやってまたリーダーは戻ってきたんだろう?会えない訳がないのだが。リーダーの行動はもはや謎だらけだ。

13:20 ケアンズ空港出発

ケアンズからもまた出発が遅れる。搭乗しようと並んでいた時、目の前のカップルがいちゃつきまくり。頬をつねりあったり、腰を触ったり。周りなんかまったく見えていない。川上くん並みに見えていない。こいつら帰国の飛行機でこんなにいちゃいちゃするとは何者だ?栗田とエドちゃんの目が尖る。後ろから観察。まず指輪。ピカピカの新しい結婚指輪をしている。と言うことは、どうやら不倫ではなさそうだ。次に名前。チケットの名前が男は「ISHIGURO」、女が「SASAKI」。と言うことは新婚だな。新婚は籍が入っていない時点でチケットの予約をするから名前が違うのだ。それにしても新婚のくせに帰りの飛行機でまだいちゃつくか。普通新婚旅行の帰りは喧嘩しているものだろう?あれ、違うかな。

もっとも、このいちゃつきカップルのことを全く気づいていなかった男がいた。もちろん、言わずと知れた我らがリーダー、タカである。見えてない度ランキングでは新婚カップルを超えるスーパーマンだ。

ようやく搭乗。いちゃつくカップルは後ろの方の席なので離れたのは良いが、我々の周りは家族連れ。ガキんちょだらけだ。左も前も後ろもガキだ。これはとんでもない席になっちゃったなぁ。まだベタベタ新婚の方がマシだよ。こら、背中をけっ飛ばすんじゃないよ。

とは言っても、飛び立ってしまえば眠気が勝つ。なにせ昨晩の睡眠時間は2時間余り。いつまでも起きていられるわけもない。ケアンズを飛び立って機内食のランチを食べ終えたら寝る。とにかく朝から飛行機に乗るたびに機内食を食べさせられているので、お腹はもういっぱい。後は寝るだけだ。

で、目が覚めてもまだ日本までは3時間以上ある。ぐっすりと寝た栗田とエドちゃんはもう寝られない。真ん中に挟まれていた川上くんは、不眠症なので寝ていないようだ。うーん、退屈しのぎに川上くんと話をしよう。エドちゃんが口火を切る。「川上さん、結婚しないんですか?」

焦る川上くん。ここから両脇より怒濤のシュートラッシュ。キーパー川上防戦一方である。「りんちゃん」「小畑」「シェリー」の三択も飽きたので、じゃあATCの中から選んでしまいましょう、ということになる。川上ランキングの1位は誰?「いやぁ、別にいいじゃないですか」と口を閉ざす川上くんに、エドちゃんが「じゃあ僕も言いますから、川上さんも言ってください」と迫る。エドちゃんランキング?あんまり聞きたくもないような。

とりあえずエドちゃんランキングの1位と川上ランキングの1位は一緒の女性だった。偶然、でもないかな。だってあまりATCに来ていない人だから。正体がまだわからないので、それぞれが勝手に理想化している感じがする。でもエドちゃんランキングは意外だったな。日頃あんなに「○○ちゃんが良い」とか「やっぱり△△ちゃんはサイコー」だとか「もう本当に××ちゃんは可愛い」とか言っていたのに、それでそのランキングか?しかも2位グループまでに10人以上いるし。ほとんどみんなOKじゃん。

で、肝心の川上くんは相変わらずハッキリしない。もうこの際、誰でもいいじゃん、と言ってもダメだ。「工藤さんのところの夫婦の話を聞いていると結婚する気がなくなる」などとほざき、またエドちゃんに突っ込まれる。する気があったらできるんですか?うーん、それは厳しい突っ込みだ、エドちゃん。

でもまあ今回の旅行は楽しかった、最高だった、メンバーも良かった、また行きたいね、という話になる。お金を貯めないと、でも川上くんは貯金が2000万円もあるらしいから良いけどね、と言ったら「いや、僕も正月に高い買い物してお金ないし」だって。なに買ったの?「時計です」。どこの?「ブルガリ」。!!!なにぃ、ブルガリだぁ?なんでまたそんなものを!いくらしたの?「2本買ったんですよ」。!!!!!2本だぁ?ブルガリをペアで買ったわけ?誰と?「いや、自分用に2本」。???なんで2本もいるの?腕が2本あるからか?「そういうわけじゃなくて、前から欲しかった普通のと、スポーツタイプの」。ふーん、でいくらしたの?「13万円と10万円」。ビミョーな値段だなぁ。23万円出して1本買う方がいいんじゃないの?どこで買ったの?「扶桑のイオン」。・・・イオンかい。

なんでイオンでブルガリ買うかなぁ、それも2本も。本当にリーダーのやることは謎だらけだ。それにしても、こんな面白い話を、最後の最後まで隠してやがって、うみりんにも聞かせてやりたかったじゃないか、こら。「いや、テニスの時にもしてきてましたよ」。え、今回?「いや、前にATCで」。知らんよ、そんなこと。いちいち川上くんの時計なんか見てないもの。今度またしてきてよ。してきました。(→)

川上くんと話している間に、飛行機は名古屋空港に着いてしまった。暇つぶしには本当にもってこいの人材である。

18:30 名古屋空港着

ようやく名古屋空港に着いた。入国審査も税関もさすがにスイスイと通り抜ける。栗田は迎えに来ていた家族と一緒に帰る。エドちゃんと川上くんは一緒に夕食を食べるの?と聞くと、エドちゃんは「いやですよ、もう。僕も愛する妻が家で待っていますから、川上さんを送り届けたら家に帰って一緒に食事しますよ」だって。本当に待っていてくれるのかね?とにかくお疲れさまでした。楽しい旅でした。でも家に帰るまでが遠足ですから、気を抜かないでちゃんと家に無事帰ってください。解散!

家に帰ったエドちゃんの夕食はカップラーメンだったそうです。愛する妻はどうしていたんでしょう?お疲れさま。





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