1998年7月中旬のコーカイ日誌


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●アウェー戦が不利なのは当たり前だけど。(98/7/20)
 また交流試合をしました。今度は100名を超すメンバーを抱え名古屋最大と噂される巨大テニスサークル「リバティベル」さんとだったのですが、接戦を重ねた末、2勝3敗で負けてしまいました。過去ホームでは8勝1敗なのに、アウェーでは1勝2敗。うーん、内弁慶です。

 まあアウェーで弱いのは仕方ない面もありますけどね。まずテニスの場合はコートサーフェスが慣れないとかなり不利ですし、遠征するわけだから人数も押され気味になります。今回も滑るし球足も遅いオムニコートには随分と手こずりました。人数的にも数はいたのですが、なにせナンバー1のM宮さんを欠いたものですから、やはり互角の接戦となると微妙にそのあたりも影響が出たとは思います。

 それにしても、やはり一番の問題はメンタル面でしょう。一部の小心系メンバーに肝心なところでダブルフォルトを繰り返す悪癖が出るのは、アウェーの時が圧倒的に多いですから。こういうことは結局慣れるしかないわけで、どんどんプレッシャーのかかる試合を重ねるよりほかに道はないと思います。スポーツにおける内弁慶って、本当にカッコ悪いですからね。サッカー日本代表しかり、ゴルフのジャンボ尾崎しかり。内弁慶を可愛いがるのは、せいぜいダメトラファンくらいでしょう。今年も巡ってくるタイガースの「死のロード」を反面教師として、ATCも頑張らなければ。
レッツノートを箱から出しました。(98/7/19)
 風邪も少し良くなってきたので、ようやくレッツノート(CF-S21J5)を箱から出してセットアップしました。いやぁ、思っていた以上に良いですね。B5サイズでも十分にキーボードは打ちやすいし、画面も見やすい。なによりも現在使っているデスクトップ(PC-9821Xa10)よりはるかに基本性能が高いので、サクサクと動いて気持ち良いこと。CPUはXa10がペンティアム100Mhzなのに対しS21はMMXペンティアム200Mhz、メモリは48MBに対し倍の96MB。モデムも33.6kに対し56kだし、CD-ROMに至っては4倍速に対し20倍速です。Xa10はWINDOWS95が発売された直後に購入したマシンだし、S21はWINDOWS95末期のモデルですから、これくらいの差が出るのも当然なのかも知れませんが、このまま外部モニタとキーボードを接続してメインマシンとして使ってもいいと思っています。

 ただ肝心なことは古いデスクトップマシンとの性能比較ではなく、これが旅行などに持って行くのに相応しいかどうかなんですが、いくら軽いサブノートパソコンと言えどもザウルスのようなわけにはいきません。本体こそ1.45kgですが、周辺機器を合わせるとそれなりの重量になってしまいますし、ごちゃごちゃとかさばります。毎日持ち歩くにはクルマで移動する人じゃない限りちょっときついですね。

 で、レッツノートを買ったついでに、プロバイダを新たに2つも契約してしまいました。今契約しているミライネットは地元のプロバイダなので、東海地方以外にアクセスポイントがありません。そこで全国にアクセスポイントがある大手プロバイダから、完全従量制のBIGLOBEと、月500円で3時間までアクセスでき、しかも一応インターネット関係のメニューが充実しているHI-HOと契約しました。BIGLOBEは加入料も無料ですし、使わない時は全然お金がかからないので、いざという時のため。HI-HOはレッツノートを購入したユーザーにはかなりの特典がついてきたのと、メール転送サービスまであるということなので、メール用のプロバイダにしようかと考えています。

 さて、後は実際沖縄からちゃんとアクセスできるかどうかだな。2日後には結果が出ると思います。うまく行けば沖縄レポートを書きますので、お楽しみに。
●レッツノート買いました。(98/7/18)
 相変わらず夏風邪でヘロヘロにも関わらず、とうとうB5サイズのサブノートパソコンを購入しました。いろいろ迷ったのですが、やはりトラックボールが決め手となって松下のレッツノートにしました。本当はモバイルセットと言う、CD-ROMとモデムカードをセットにしたやつが欲しかったのですが、もういつものショップでは完売。すでにWIN98仕様にメーカーが生産を切り替えているために、在庫品限りだとか。で、今日すぐに持って帰るからなんとかしろ、とごねたら、結局それぞれを単体で売ってくれて、価格はセットと同じにしてくれました。ちょっとお得でした。

 で、家に持って帰ったのはいいのですが、まだ風邪でヘロヘロ今中状態は継続中なので、とても箱を開ける根性がありません。来週家族で沖縄に行くので、その時に持って行こうと思っているのですが、果たしてそれまでにちゃんとセットアップができるかどうか。うーん、我ながらちょっと不安です。
●夏風邪でヘロヘロ。(98/7/17)
 6月上旬からひいている風邪が今でも直っていません。ちょっと良くなって油断していると、気候の変化で急に涼しくなったり暑くなったりしてまた体調を壊すという繰り返し。特に今は仕事が忙しくて、ちょっとゆっくりできないものですから、どんどんヒットポイントが下がっている感じです。と、言うことでヘロヘロなので1回1/3で降板する今中並みの短さですが、今日のコーカイ日誌は終わりです。
●球史に残る打撃戦。(98/7/16)
 15日の横浜-巨人戦は、久々に野球はドラマだなぁ、と感じ入ってしまうような劇的な試合でした。序盤清原のホームランなどで7-0でリードした巨人。ピッチャーは桑田だし、もうこれで決まりかと思われたのに、ここから壮絶な打撃戦が始まります。横浜が7連打して一気に点差を詰めれば、巨人も松井の特大ホームランなどで突き放す。また横浜が追いつけばゴールデンルーキー高橋が打つ。それでも横浜は自慢の打線で追いかけて、ボーク打ち直しで槇原から佐伯が劇的なホームランを放ち同点。追いつ追われつの展開のはてに、最後は横浜が打ち勝って13-12でサヨナラ勝ちしました。両軍合わせて40安打、猛打賞8人という打撃戦は、素人にも面白いゲームだったと思います。

 得点を競うゲームと言うのは、やはりある程度点が入らないとどうしても面白味に欠けてしまいます。玄人受けする緊迫した投手戦も良いですが、ホームランの打ち合いの方がやはり盛り上がることは間違いありません。サッカーでも昔から人気があるのは守備を固めてカウンターを狙うイタリアよりも、華麗な個人技とパスワークで常に攻撃的な試合展開をするブラジルです。勝つために守りを固めると言うのもわかりますが、観客を楽しませるのが仕事のプロなら、やはり常に攻撃的な姿勢を崩して欲しくはないと思います。現在のプロ野球で最も攻撃的なチームである横浜と巨人、そしてパリーグでは日本ハムが、攻めながら上位にいることは、今後のプロ野球人気復活のためにも素晴らしいことだと思います。
●帯に短し、たすきにも短しの総裁選び。(98/7/15)
 参院選惨敗、橋本首相辞任という筋書き通りの展開で、いよいよ自民党の総裁選びが始まりました。ここで名前が挙がってきたのは小渕恵三、梶山静六、小泉純一郎、河野洋平、宮沢喜一。これもまた予想通り。一昨日の「コーカイ日誌」に書いたように、この総裁選びのポイントは市場がプラスに反応することと、自民党的には総選挙に勝てること、の2点です。

 難しいのは党内基盤がしっかりしている小渕では市場もダメだし総選挙にも勝てないだろうし、市場には好評に迎えられそうな宮沢や梶山では総選挙には勝てないし、党内の反発も強い。小泉なら総選挙は勝てるだろうけど、名うての政治改革論者だけに市場はマイナスにしか反応しないことでしょう。河野に至っては何も取り柄はありません。一昨日書いたように自民党には人材がいないのです。帯にもたすきにも短いのですから選びようがありません。

 多分自民党はいつものことながら選挙に負けるのを一番恐れる党ですから、こういう時にはきっと党内論理よりも選挙に勝てる体制を整えてくることでしょう。となると、小泉首相・梶山官房長官・小渕外相・宮沢蔵相なんてオールスターキャストだってやるかも。もっともこれでは首相と官房長官と蔵相とが全然意見が合わないので全く政策が前に進まないから、やっぱり無理かな。

 そこでウルトラC。ダメ元で民主党に政権を渡し菅首相を実現してしまうのです。とりあえず民意を尊重したカタチになりますし、今の経済状況で菅に政権を渡してしまえば、逆に苦しむのは民主党です。いわば徳川慶喜の大政奉還作戦ですが、後で自分のところに取り返そうともくろむあたりが違います。まあ、そんな思い切ったことができる人材も自民党にはいないだろうけどね。やってみたら面白いと思うんだけどなぁ。
●ジタンの輝きにかすんだロナウド。(98/7/14)
 せっかく朝4時に起きて見たというのに、決勝戦はなんともひどい凡戦でした。原因はブラジルの攻撃が散漫で、個人技に頼っていただけだったこと。そして何よりもロナウドの状態がひどかったことに尽きます。そもそもブラジルは前回のアメリカ大会よりもかなりチームとしての実力は劣っていると思われました。主将ドゥンガの衰え、ロマーリオの欠場、挙げ句にロナウドの怪我では、個人の能力にも限界がある上、優勝国特権で予選免除されたためにチームとして厳しいゲームをせずにチームとしてのまとまりを欠いたまま大会に突入しました。結局そのツケが最後の最後で足を引っ張る結果になったのです。

 それに対してフランスは、開催国であったというだけではなく、前回ブルガリアに最終予選で思わぬ敗退を喫して本大会に出場できなかった悔しさが、今回の優勝につながったと思われます。ブラジル同様予選は免除だったにも関わらず、完璧な守備ラインで貧弱な攻撃陣を補い、ジダンの華麗なゲームメイクで勝ち上がってきました。デサイーとブランという守備の要2人が欠けてもブラジルの攻撃をシャットアウトできるのだから、いかに守備陣が鍛えられているかわかろうと言うものです。

 このフランスの優勝は、日本にとっても大いに参考になると思います。日本も再三言われているように、決定力不足のフォワードを守備で補って勝ってきたチームです。もし次回2002年には1勝、そして決勝トーナメント進出を目指すなら、このフランスのように守備で奪ったボールをいかに素早くカウンターにして攻め上がれることができるか、ということと、セットプレイからどう点を取るか、ということを十分に考えなければなりません。天才的なエースストライカーの登場を待つよりも、現実的に点を取って勝つ方法を折角フランスが見せてくれたのですから。
●自民党にレッドカード。(98/7/13)
 不在者投票制度を大幅に改正したり、投票時間を夜8時まで延長したりした成果か(僕も夜7時半頃に投票に行きましたが、その時間に続々と人が来ていました)、投票率が予想を大きく上回り約60%まで伸びました。以前ここで「とてもW杯の視聴率には到底及ばないだろう」と言う話を書いたのに、日本-アルゼンチン戦とタメを張る驚くような高投票率です。そして自民党劣勢、民主党・共産党伸長という結果からわかるように、明らかに現在の橋本政権に対する批判票が投票率を伸ばしたわけです。「自民党に対するレッドカードだ」と菅直人が言ったそうですが、自民党は退場に追い込まれるのかどうか、いよいよ正念場です。

 こうなると難しいのは自民党は次期総裁を誰にするかです。当然野党各党は解散・総選挙を、と勇むことでしょうが、自民党にしたらここで総選挙をしたらもう惨敗は必至。なんとか橋龍のクビを切って、外から見て期待できそうな人間を新しい顔に立てないとなりません。もたもたしていると市場の反応がマイナスになり、さらに株安・円安になることでしょうし、かと言ってすぐに総裁に立てられるようなフレッシュな人材が自民党のどこにいるのか。これはかなり自民党にしたら難しい選択になりそうです。今までのような党内の論理だけで新総裁を選ぼうものなら、総スカンを食らうことでしょうからね。
●世界人口60億人。(98/7/12)
 子どもの頃、世界の人口は35億人と聞いたような記憶があります。また毎年フランス1国分の人口が世界で増え続けている、という話も聞いて、何となく「トレビア〜ン」とか言ってる気取った白人が増え続けていく地球、みたいな妙なものを思い浮かべたりもしました。

 それから約30年。国連の発表ではいよいよ来年世界人口は60億人を突破するそうです。50億人を突破しのがついこの間のことのように思っていましたが、それから12年。地球では毎年約9000万人も人口が増え続けてきたわけです。これはもうフランスだけではとても追いつきません。フランスに加えてスペインまで毎年増え続けているくらいの計算になるわけで、なんかそう考えると地球に毎年ラテン野郎が増えて暑苦しくなってくるのも納得できます(←できるか?)。

 で、国連によると、このまま増え続けると2150年には世界人口は108億人に達し、2200年頃には110億人くらいで安定するという予測だそうですが、でもそれって「安定」なんでしょうかね?環境や経済状態が「安定」していないと、とても110億人もの人類が「安定」して生きていけないような気がするんですけど。それに、200年後まで地球は平穏なんでしょうか?例え核戦争が起きなくても、空から恐怖の大王が降りてきたり、巨大彗星が激突したり、オゾン層に大穴が空いて、白人は全員皮膚ガンで全滅したりするかも知れないのに。もっともこの予測をした国連の人も2200年にはみんな死んでしまっているので、当たろうが外れようが知ったことじゃないでしょうけどね。
●人に貴賤はありますか?(98/7/11)
 「職業に貴賤はあるか?」と問われた時、「ある」と答えた人のほとんどは「現実的に職業で差別されることが世の中にはある」という意味での「ある」でしょうし、「ない」という人は「理念として職業で人を差別してはいけない」という意味の「ない」であろうと思われます。すなわちこれは表裏一体の解答であって、共に「世の中には職業で人を差別してはいけないのに、実際には差別されることがあるんだよなぁ」という意味であることに違いはありません。これは戦後民主主義教育の見事な結実であるとともに、限界でもあると僕は思います。

 まず勘違いしないで欲しいのは、ここで僕が考える「貴賤」と言うのは「好き嫌い」とか「有用無用」とか「正しい悪い」とかとは関係ないということです。「貴賤」とは本人の努力や才能によらず、持って生まれた特質のことであり、現世でそれが無用で役に立たなかろうが「貴」は「貴」ですし、逆にどんなに立派で有用であっても「賤」は「賤」なのです。だから芸能レポーターは役に立たないから「賤」である、という決め付けは的外れということになりますし、「魚屋は肉屋より貴い」というのも、そう決まっているのだったら仕方ないということです。そして大事なことは、この「貴賤」とは権力者が自分と一族の身の保全のために差別的に行った統治手段であり、かなり恣意的に決められてきたものだということ。「貴賤」と「差別」は密接につながっているということです。決して今、あなたが自分で考えた「貴」や「賤」ではなく、歴史的に存続してきている「貴賤」を問題にしています。

 例えば秀吉の時代から「賤業」とされてきたのは皮革業者でした。これは四つ足動物を屠殺して生計を立てているから穢れた職業だという理由をつけて、彼らを差別したことに始まります。もちろん賤業とされたのは皮革業者だけではありませんでしたが(肉屋が魚屋より下に見られるのもここに原因があります)、とにかく世の中の役に立つことでは押しも押されぬ存在であるはずの皮革業者を、秀吉は「賤業」と決めつけ差別的に扱いました。これには皮革業(武具を作っているわけですから軍需産業です)を一手に仕切ってまとめておきたいという秀吉の意図があったと言われています。勝手に他で武具を作られて軍事力を高められては困るからです。そして秀吉が決めたこの差別的措置が今に残る同和部落の発端となりました。

 「貴」が「貴」であるためには「賤」を作る必要があり、それを職業に求めたのは、封建制度の元では親の職業を子が継いでいくからです。公家の子は公家だし、大工の子は大工、魚屋の子は魚屋でした。職業と人とが離れがたく一体化していたために、職業差別を設けることで、階級差別を強化できたわけです。現代では人と(もしくは家と)職業の分離が進んでしまったために、このあたりが理解されにくくなっていますが、職業を貴賤によって差別することは、もともと人を貴賤というキーワードで差別しようという意図から生まれているということなのです。

 ではなんのためにそんな貴賤を設けたのか?日本の場合、それはもちろん天皇制を守るためです。天皇を最も「貴」とし、その下に多くの階級を作ることで、天皇制の基盤を固めようとしたわけです。天皇が「貴」であるのは天皇という職業が「貴」であるからであり、「貴」の職業を継ぐのは「貴種」しかあり得ないという論理。もしくは「貴人」である天皇家の人間が代々受け継ぐ職業だからこそ「天皇」は「貴」であるという論理。どちらが先か後かはともかく、そうして天皇の血統による世襲を世間に納得させてきたわけです。

 人は人であるだけではなかなか権威をつけることは難しいものです。しかし「貴」の職業を代々受け継いでいる一族の末裔なら、その人も血統的に「貴」である、という理屈をつけられます。ですから職業に貴賤を認めるということは、人の貴賤を認めることであり、天皇の「貴」を認めることにつながります。逆に天皇制を認めるということは、職業の貴賤も人の貴賤も(厳密に言えば貴賤による差別を)認めているということに論理的にはなります。(この場合の「認める」と言うのは、差別があることを認識する、という意味の「認める」ではありません。差別の存在を認証する、という意味の「認める」ですのでお間違いなきように)

 ある調査(出典は忘れました)によると、日本人の約9割が天皇制を支持しているそうです。「人は皆平等」という意識を植え付けられたはずの戦後民主主義教育の申し子たちの約9割です。黒人を人種的に差別してはならない、と考える同じ人間が、天皇は生まれながらに「貴人」であり、自分たちとは違うんだ、と考えていることになります。無論、天皇制支持者が全て差別論者である、と言い切るのは暴論ではありますが、無意識のうちに差別を内在させている可能性はあります。このあたりの矛盾が差別問題の根深さでしょう。ちなみに僕は天皇と自分を対等であると思っています。橋龍とも三浦和義とも城とも「貴賤」という意味では対等です。「上下」とか「好悪」とかのキーワードでなら何らかの差があるでしょうが。


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おっと、忘れるところだった

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