1998年6月中旬のコーカイ日誌


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●畳の部屋では土足厳禁。(98/6/20)
 ちょっと古い話ですが、先週の『LOVE LOVE愛してる』で篠原ともえがゲストの織田裕二の楽屋に入る時、ちゃんと靴を脱いで「わたし土足で部屋に上がるなって怒られてしまったんですよぉ。信江さん、ちゃんと脱ぎましたからねぇ〜」などと言っていました。なんと僕の友人のキンキファンA木が、わざわざ番組にメールを出して、篠原を土足で上がらせるな、と叱ったらしいのです。叱るA木の説教ババアぶりも大笑いですが、わざわざそんなクレームにテロップで名前(「名古屋の信江さん」)まで出す番組側もなかなかのものです。指摘を本心から感謝しているのか、それとも「うるせぇな、これで文句ないだろ」と嫌味で出したのか、果たしてどちらなんでしょう(笑)。
 それにしても最近の若い子たちは下着(キャミソールのことね。いまどきシュミーズとか言ってんじゃないぞ、オヤジ)で街を歩くくらいですから、なにをやりだすかわかりませんよ。土足で部屋に上がるくらい本当に流行らせかねないから怖いです。外国人のように「どうして靴を履いたままじゃいけないの?フローリングの床に寝ころぶわけじゃないからいいじゃない」なんて言い出す日も近いかもしれません。まあこの際フローリングは土足でもいいです。せめて畳の部屋での土足厳禁だけ守って欲しいな、オジサンとしては。
7月新ドラマ速報予想。(98/6/19)
 いよいよ7月から始まる新ドラマのラインアップがテレビ誌で特集されるようになりました。去年の夏ドラマは『ビーチボーイズ』で最も印象的でしたが、果たして今年は何が目玉でしょう。
 まず注目は去年『ビーチボーイズ』で当てたフジ月9ですが、この夏はその女性版『ボーイハント』。観月ありさ&瀬戸朝香で、新しい夏の恋を求めて南の島へ、といういかにもの内容。いしだ壱成、華原朋美、酒井美紀、川岡大次郎と完全に女子大生狙いのキャスティングです。うーん、ちょっとついてけないかな。僕的にはパスです。でも視聴率はそこそこいくかもね。
 『きらきらひかる』『WITH LOVE』とちょっと凝ったドラマ作りで評価が高いフジの火曜9時枠、今回は金城武主演『神様、もう少しだけ』。このドラマ、金城武以外に話題がないぞ。続くフジ火曜10時は人気マンガ原作の『GTO』。元暴走族の教師役に反町隆史。なかなかぴったりなキャスティングだと思いますが、これもまた他のキャストがちょっと弱い。それよりはコメディ枠のフジ水曜9時、明石家さんま&広末涼子の『世界で一番パパが好き』。脚本=君塚良一、演出=鈴木雅之というコメディならお任せのスタッフだけに、こちらは安心して楽しめそうです。現在好評の『ショムニ』に続いてまたもマンガが原作のフジ水曜10時『ハッピーマニア』は、稲森いずみ、藤原紀香(いったい何クール連続だ?お前は内藤剛志か)、諸星和己、金子賢、阿部寛という軽いノリのキャストでテンポ良く行けば意外と面白そうです。
 そして今回の目玉はフジ木曜10時『今夜、宇宙の片隅で』。三谷幸喜脚本の三人劇。西村雅彦、飯島直子、石橋貴明の3人だけで舞台のようなドラマを作るというのですから、これは大注目です。ここのところドラマを外し続けている三谷だけに、今度こそと期待していますが、果たしてどうでしょうか。
 ところでここまで全部フジのドラマ。他局には全然面白そうなドラマがありません。特にTBSは、フジと真っ向から対抗する本数とキャスティングなんだけど、なんか面白そうじゃないんだよね。意外性がないと言うか、企画とキャストの組み合わせに惹かれるものがないと言うか。金曜10時の『青の時代』なんて、堂本剛、上川隆也、奥菜恵、安藤政信、小橋賢児と良いラインを揃えているんだけど、どっかで見たことがあるような企画に見えてしまうのはなぜでしょう。木曜10時『ラブとエロス』(浅野温子、長瀬智也、藤井フミヤら)もそうですが、フジのような抜けの良さが企画からは見えてこないんですよね。もちろん中にはTBSドラマの暗さ、湿っぽさが良いというファンもいるでしょうから、軽々しく路線変更を勧めるつもりはありませんが、このままではどんどんTBSは視聴率的に離されていくばかりだろうな、と思います。
●吉田正に国民栄誉賞?(98/6/18)
 先日亡くなった作曲家の吉田正に国民栄誉賞を、という話があるそうです。吉田正は「異国の丘」「いつでも夢を」などのヒット曲を作った昭和を代表する作曲家の1人ではあります。しかし、国民栄誉賞と言われてしまうと思わず首をひねってしまいました。
 実は吉田正に関して僕には苦い思い出があります。2年半ほど前に朝日放送の『パネルクイズ・アタック25』に出たことがあります。当時幼稚園児だった長男に「お父さんも出て欲しい」と言われて応募してみたのですが、運良く一発で予選通過して、そのまま本番でも優勝することができました。その時、最後のアメリカ旅行をかけた問題が、この吉田正だったのです。優勝と言っても激戦でパネルが10枚しか取れなかったこともあって、僕には誰か作曲家だな、ということしかわかりませんでした。この時見ていた40才以上の人は、結構答えがわかった人が多かったようですが、僕たちくらいから下の人間は誰も吉田正自身を知りませんでした。僕は一応知ってはいましたが、よく見えないヒントだけではとても思い浮かびませんでした。吉田正とは大衆性においてはその程度の作曲家です。
 国民栄誉賞を受賞した人は王貞治を最初に過去12人。作曲家は古賀政男、服部良一の2人です。確かにこの2人が受賞しているのなら吉田正だって業績としてはさほど負けていない、と思うかも知れません。ですが、国民的な知名度や人気、影響の大きさという意味では明らかに吉田正はこの2人に劣っています。もちろん絶大な人気を誇るそれ以外の10人(美空ひばりとか千代の富士とか渥美清とか)には及ぶべくもありません。国民栄誉賞なんてミーハー度だけで決めているような賞です。なにせ時の内閣の人気取りのためにやっているような賞なんですから、目立たなくともきちんと業績を評価して選ぶべき本来の褒賞とは全然意味が違います(だからこそどうして石原裕次郎と手塚治虫に国民栄誉賞を与えなかったのかわかりません)。内閣の人気取りにもならない吉田正の国民栄誉賞。そんなこともわからないようでは、橋龍もいよいよ本当に焼きが回ったかも。
●「2番清水」の意味を問う。(98/6/17)
 W杯の陰に隠れてしまってはいますが、今年のプロ野球はなかなか面白いゲーム続きで、見どころの多い展開になっています。首位攻防となったG-D戦。競り合った末に、抑え投手不在のジャイアンツが最後にゴメスに特大ホームランを食らって負けてしまいましたが、ポイントは逆転される前の8回裏にあったと思います。
 2-1と最小得点差でリードしていたジャイアンツは、ランナー1塁で2番清水にバントをさせました。テレビ解説していた中畑は「当然です」なんて言っていましたが、僕には全く当然とは思えませんでしたね。1点が欲しい終盤。投手は左の野口。左対左だし2番なんだから当然バントしてクリーンアップにつなぐ、というのは、普通の野球をやっているチームの考え方です。ジャイアンツは何のためにバントの下手なクリーンアップタイプの清水を2番に置いているのか?打って打って打ちまくって勝つためです。先発ガルベスはすでに140球も投げていて限界。しかし頼りになる抑えがいない以上、1点差が2点差になったところで全然安泰ではありません。ここで確率の低い清水のバントが仮に成功したところで、1塁が空いて松井とまともに勝負してもらえるわけがありません。アウトひとつをみすみす進呈するよりも、左投手を苦にしない清水に思い切って打たせて野口をひきずり降ろし、一気に大量点を狙うべきなのです。もし同点に追いつかれたら、落合・宣を擁するドラゴンズが有利に決まっているんだから、絶対に追いつかれないところまでジャイアンツは引き離さなければならなかったのです。
 案の定、その後松井は臭いコースを突かれて四球、後続の広沢・ダンカンが凡退して清水のバントは無駄に終わりました。そして9回にガルベスが乱れて逆転されるわけですが、それもこれも折角の「2番清水」の意味を理解していない長嶋監督の采配ミスです。2番清水は、ディフェンダーが最前線でシュートを放つ現代のサッカーと同様、つなぐだけという固定した役割の2番バッターは現代野球に不要、とにかく打てるバッターに数多く打席を回すための打順なのです。自分で組んだ打線の意味を論理的に理解していないところが、いかにも天才長嶋らしいと言えばそれまでですけどね。わかってなくても勝てるんだから。
●関東地方だけ、視聴率60.5%。(98/6/16)
 W杯アルゼンチン戦、なんと関東地方で視聴率60.5%。ジョホールバルでの第3代表決定戦は超えるだろうと思っていましたが、まさこここまでとはちょっと予想できませんでした。久しぶりの「国民的」視聴率です。ただ、関西地方55.8%、名古屋地方48.9%(*1)と、他の地方では関東地方ほどの高い視聴率は出なかったんですよね(それでも大した高視聴率ではありますが)。このあたりに現在の日本におけるサッカー人気の将来に対する不安と底の浅さを感じます。
 全国ネットのマスコミ報道を見ていると、まさに日本国民こぞってW杯一色のように感じてしまいます。でもそれは実は東京を中心とした大都会の若い世代だけの熱狂ぶりなのかも、と疑問に思わないでもありません。以前から感じていたことですが、現在のサッカー人気は実は「日本代表」の人気ですよね。熱狂しているのは青いユニフォームを着た代表チームにだけであって、決してJリーグやサッカー全般に対しての人気ではありません。Jリーグや高校サッカーが、プロ野球や高校野球のようにスタジアムを満員にさせてテレビでも安定して視聴率が取れるのなら、日本にも本当にサッカーは根付いたと言えるのでしょうが、今のままではW杯が終わると一緒に、「サッカーファン」の大半はどこかへ雲散霧消してしまいそうです。
 もちろん現在の人気は日本サッカーにとってマイナスではありませんが、これをJリーグ開幕時のような一過性のブームに終わらせないよう、どうこの先に結びつけていくのかが、サッカー協会の課題でしょう。それにここまで日本代表が強くなったのも、Jリーグ創設による底辺からの強化があったからこそ。若い世代ほど日本は強いのですから、トップであるJリーグを潰してしまっては何にもなりません。サポーターもフランスへ大金はたいて応援に行くのもいいですが、本当にサッカーが好きなら、もっとJリーグへ行きましょう。
*1 50%を切ったのは名古屋だけのようですが、大阪を超えたのはサッカーどころ静岡(57.7%)だけで、他地域も軒並み52〜55%程度でした。
●守るだけならワールドクラス。(98/6/15)
 もちろん最低引き分けを狙っていったアルゼンチン戦だったのでしょうが、冷静に考えれば、優勝候補相手に初陣の日本が0-1なら善戦という評価が妥当でしょう。特に守備はさほど破綻も見せず、川口もアトランタ五輪のブラジル戦に比べれば楽だったことでしょう。
 相手がアルゼンチンだったことを考えれば、中盤から中田がパスを出すまでは本当に日本は成長したなと感じさせるような試合展開でした。問題はわかっていたことながら、ラストパスからシュートまでの精度ですね。正直言って、日本のW杯での戦い方は「守って奪ってカウンター」しかないわけですが、「守って奪う」までは何とかできるようになったけれど、「カウンター」の部分は手つかずのまま大会入りしてしまった、という印象です。だから中田がボールを持って攻め上がっても、そこから先はどうしようか、とウロウロしているだけにしか見えません。あれではアルゼンチンから点を取るのは僥倖に恵まれる以外ないでしょう。日頃Jリーグで強力な外国人FW相手に守備をしている日本人にとって、守るは易く攻めるは難いというところでしょうか。これはもう次回2002年への課題ですね。
 さて、負けてしまったものは仕方ないので、気分を切り替えて次は20日のクロアチア戦。アルゼンチンほどは守備が堅くない相手だけに、僥倖の可能性も高いと思われます。今度こそ引き分けて、最後のジャマイカ戦に臨みたいところです。
●MOのトラブルはIEのせい?(98/6/14)
 1ヶ月ほど前からMOドライブの調子がおかしくなり悩んでいました。ハードウェア的には認識しているのに、ディスクにアクセスした途端に「例外06がFFFF00002313で発生しました」というエラーメッセージが出てWINDOWS95がフリーズするのです。僕の機種はNECのPC-9821Xa10、PCIバスにメルコのSCSIボードから外付けHDDとMOドライブを繋いでいます。
 HDDがちゃんと動いている以上、SCSIボードのせいとも考えにくいので、とりあえずMOをショップに持ち込み、メルコに修理に出しました。保証期間なので無料です。しかし、メルコからは「異常なし」と返ってきてしまったのです。しかし症状は同じ。もう一度ショップがメルコに送り返したら今度はドライブごと交換してきました。確かにショップで試してみてもちゃんと動きます。でも家で繋ぐと結果は変わりません。
 こうなると問題はシステム的なことしか考えられません。疑わしいのは、MOがおかしくなる前にインストールしたインターネット・エクスプローラ4.0。ショップの店員も「IEでMOにトラブルが起きたことがある」と証言(だったら早く言えよ!)。解決策はWINDOWS95の再インストールしかないようです。僕は去年後半からトラブル続きですでに3回も再インストールしていて手慣れてはいるのですが、それだけに時間がかかる面倒な作業であることも知っています。MOドライブ以外は問題なく動いているので、ちょっとその手間と時間をかける気にならないんですよね。どうしようかなぁ。
叱って欲しい時にドゥンガはいない。(98/6/13)
 ブラジルチームのドゥンガは本当に良くチームメイトを叱っています。以前ジュビロの若手がドゥンガに叱られて逆切れして言い返していましたが、ブラジル代表主将に言い返すなんて、切れなければなかなかできることではありません。そもそも、それほどの人に叱ってもらえることの有り難さを感じるべきだと思います。
 若いうち、特に子どもの頃なんて、毎日のように叱られていました。ご飯を残しては叱られ、好きなものばかり食べて叱られ、タンスの上から飛び降りて叱られ、暗くなるまで帰ってこなくて叱られました。子どもがやりたいことは面白そうなこと。それは大抵どこかしらぶっ飛んだ極端なことで、だからこそ「ほどほど」「中庸」を好む大人から叱られます。ところがだんだん成長していくと、人間その「ほどほど」がわかるようになり、いつの間にか叱られるような極端な行動をしなくなり、しまいにはそういう人間を見ると今度は叱るようになります。
 僕なんかでも会社に入社してからしばらくは、よく先輩上司から叱られたものでした。しかし、いつの間にか中堅からベテランの域に近づいてくると、叱ってくれる人が少なくなりました。叱られないことは精神的には良いことなのかも知れませんが、その代わり自分では気づかない欠点を指摘されることも少なくなり、これ以上の成長もしなくなります。そして、そのままほっておかれると、いつの間にやら「使えない」「わかっていない」オジサンとしてつま弾きになっているわけです。
 ドゥンガのようにいつでも叱ってくれる人の存在は、確かにうざったいとは感じるでしょうが、本当はその情熱を有り難いと思うべきなのです。もっとも、孝行したいときに親はなし、叱って欲しい時には叱る立場になっているのが人間です。叱ってもらえなければ、せめて周りの人の困惑顔・迷惑顔に気づいて自らを律すべきでしょうね。ま、それができるような人なら、最初から困ったオジサンにはならないのでしょうけど。
●日本戦のチケットは金のなる木。(98/6/12)
 旅行代理店で予約したはずのW杯チケットが回ってこないので手に入らないと話題になっています。その足りない度合いが尋常ではなく、予約した数%しか入手できないと言うのですから異常事態です。すでにフランス入りしているサポーターは途方に暮れているという話も聞こえてきますが、多分試合が近づくと一斉に出回るのでしょう。どう考えても日本の試合をフランス人がそんなに見たがるはずがありません。ダフ屋による買い占めとしか考えられないからです。
 初めて出場できると浮かれた日本のサポーターが、ドッとフランスに押し寄せると言う情報を得れば、ダフ屋ならずともこのチケットを押さえてプラチナチケット化して儲けようと思う人間が出てきます。日本はサッカーでもカモだと思われていますが、サポーターもまたカモにされるというわけです。逆に言えば会社を休んで(または辞めて)フランスまで行き、10万円払ってダフ屋からチケットを買える日本人が、もう本当にたくさんいるわけですから、どこが不況だと思われるでしょうね。実際、今の不況は心理的な不況という感がかなりあります。お金はあるけど先行きが不安だから、とりあえず使わないでおこう、という不況ですから、こういうきっかけさえあれば、消費は一気に爆発するということも十分に考えられます。もちろんフランスのダフ屋にお金を落としてきても日本の景気は良くならないのですがね。
●W杯開幕にちなんで、思い出話など。(98/6/11)
 日本でその歴史上最大の注目を集めるW杯が開幕しました。古いサッカーファンなら誰しも感じていることでしょうが、本当に一昔前とは隔世の感がある今日の盛り上がりぶりです。
 僕がサッカーに目覚めたのは、当時の多くの少年ファンがそうであったように1968年のメキシコ五輪銅メダルと、それに伴う第1次サッカーブームからでした。まだ7歳だった僕は少々早熟のファンではありましたが、当時の日本代表釜本・杉山というのは、今の中田・川口に劣らないヒーローでした。野球の長嶋・王にも迫る人気が(一時的でしたが)あったと思います。そんな余韻が残る中、70年W杯メキシコ大会が開かれました。今と違って小さな新聞報道が主な情報源でしたが、そこで「神様」ペレの存在を知り、釜本より偉大な選手がいることに、サッカーの深さと広がりを思ったものでした。しかしこれ以後日本でのサッカー人気は低迷し、マスコミでの扱いも小さくなりました。テレビで見られるサッカーと言えば『ダイヤモンドサッカー』だけ。僕も4年おきに巡ってくるW杯の時だけ興味を持つエセサッカーファンになりました。と言うより大げさに言えば世界のサッカーの動向は4年に一度しか日本に入ってこないような状況だったのです。
 74年西ドイツ大会。中学生になっていた僕は、ペレの代わりに現れた「皇帝」ベッケンバウアーと「フライング・ダッチマン」ヨハン・クライフの2大スーパースターの競演に魅せられていました。78年アルゼンチン大会では「闘牛士」マリオ・ケンペスが地元アルゼンチンに初めての優勝をもたらしました。紙吹雪の舞う決勝戦の印象は日本と全然違うサッカー世界があることを感じさせたものです。82年スペイン大会。ジーコ、ソクラテスら「黄金の中盤」を擁するブラジルの極めて美しいサッカーが敗れ、イタリアのロッシが得点王に輝きました。あの時のブラジルチームが優勝できないのですから、W杯と言うのは怖いな、甲子園に似ているなと大学生になっていた僕は思ったものです。86年メキシコ大会。「神の手」「5人抜き」のマラドーナ、フランスの「将軍」プラティニらが活躍したこの大会、会社の先輩が「社内でW杯トトカルチョをやろう」と言いましたが、誰ものってくれずに企画倒れに終わりました。今では考えられないことです。90年イタリア大会では、相変わらずマラドーナの活躍が印象的でした。そして未だに記憶に新しい94年アメリカ大会、ブラジルとイタリアの決勝PK戦へと続いていくわけです。
 こうしてW杯の思い出をたどってくると、結構熱中していたように思われるかも知れませんが、僕はあくまでもパートタイムのエセファン。とても最近よく古いファンが言うような「にわかファン」批判をできるほど立派なファンではありません。それに古いファンが最近のファンに冷ややかな意見を言いたくなる気持ちもわかりますが、彼らの熱中ぶりのお陰でこうして全試合生放送なんて夢のようなことが実現したわけですから、文句を言ってはバチが当たります。僕は全仏オープンテニスから続く寝不足との戦いになりますが(そのままウィンブルドンに続くし)、このビッグウエーブに一緒に乗って楽しみたいと思っています。


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おっと、忘れるところだった

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