1998年6月上旬のコーカイ日誌


とりあえず、読むたびに(1日1回)

を押してください。
日記猿人という人気ランキングに投票されます。
結構更新の励みにしているので、ひとつよろしく。

初めての方、なんのことやらわからない人は日記猿人投票システムをご参照ください。
簡単な手続きで投票者登録できます。プライバシーは守られているはずなのでご安心を。


ファイル紛失!
うわ〜、勘違いから6月上旬の「コーカイ日誌」が 完全に消失してしまいました! 僕の単純なミスです。 辛うじて6/1〜6/4分までは岡山の長谷川先生がソースファイルを保存していてくださったので、復活できました。6/5〜6/10分をもしかして持っている人がいたら、是非教えてください。
●カズ外しの深慮遠謀。(98/6/4)
 W杯メンバーからカズが外されたことで、マスコミも巷のサッカーファンも話題騒然 です。以前にも書いたことですが、スポーツを実際のプレーではなく人事や人間関係で見ることは、本来的な楽しみ方ではない と思いますが、このカズ外しに僕は岡田監督の深慮遠謀を見た思いがします。
 世間では「日本のサッカーを引っ張ってきた功労者カズに対してここで外すのは失礼 だ、どうせなら最初から連れていかなければ良いのに」という意見も多いようです。し かし岡田監督はそんなカズの気持ち(及び「功労者」などというセンチメンタルな世間のワイドショー的思考)よりも、代表 チームをどう戦う集団として純度を高めていくかだけを考えたのだと思います。カズを25人の中に選んだのは、フォワード陣、特にカズを慕う城とゴンへプレッシャーを与え るためであり、またカズほどの選手でも遠慮なく切る、その姿勢によってチームの緊張 感と一体感を高めるための手段でもあったはずです。
 すなわちカズは最後に切られるために25人 の中に選ばれた、と僕は考えています。最後に切られる3人は、切られることによって チームに貢献しなければなりません。「あいつには負けたくない」そして「あいつの悔 しい思いの分まで頑張ろう」。そう選手に思わせる人選が必要です。ドーハ組のカズと 北沢、そして最年少の市川というのは、そういう意味でもまさに最適な人選だったので す。僕の推察通りなら、岡ちゃん、実に策士ですが、果たして本当のところはどうで しょうかね。
●オヤジの母乳信仰。(98/6/3)
 厚生省がSIDS(乳幼児突然死症候群)の発症リスクを統計的に調査して、「うつぶせ 寝」「人工乳」「親の喫煙」の3つを槍玉に挙げ啓発キャンペーンを始めると発表しま した。しかし、どうもこのキャンペーン、素直に受け取ることができません。なにせこ れは単なる統計的な調査から得られた推察(当てずっ ぽ、とも言えます)であって、本当にSIDSとそれら3つの要素の因果関係を明確 にできたわけではないからです。
 そもそもSIDSは原因不明の突然死です。原因不明のものなのに、どうして「うつぶせ 寝」や「人工乳」がいけないと決めつけられるのでしょうか?「親の喫煙」には確かに メリットは感じられませんが、例えば「うつぶせ寝」には「あおむけ寝」には得られな いメリットがあるはずです。だからこそ、この10年ほどの間に急速に「うつぶせ寝」が 広まったのです。いわんや「人工乳」か「母乳」かというのは単なるメリット・デメ リットを超えたもっと複雑な問題です。まず母乳で育てたくても無理な人がいる、とい うこと。母乳が出ない、また時間的にとても母乳では育てられない人もたくさんいま す。その上、ダイオキシンなどの問題が取り 上げられている今、本当に母乳は安全なのか、という検証がなされていません。人工乳 によるSIDSの発症確率と、母乳の安全性、秤にかけて子どものために本当はどちらを取るべきなのでしょう。
 この厚生省の啓発キャンペーンにはどうも反フェミニズム的臭みを感じてしまいま す。日本古来の「うつぶせ寝」にしろ、母親は働きに行かずに家にいて母乳で子育てに専念しろ、という、いかにも夫婦別姓問題 に反対しそうな自民党や官僚・財界のオヤジ達の発想がバックにあるような気がしてな りません。もしそれが邪推だと言うのなら、厚生省はもっと科学的かつ包括的な検証の 元にSIDSについてのきちんとした見解を示して欲しいと思います。
●自社さ連立解消、なんてどうでもいいか。 (98/6/2)
 自社さ連立が解消され、自民党単独政権が復活しました。もっとも1996年の総選挙以 降は、実質的に自民党の単独政権だったようなものですから、今さら感は拭えません。 社民党の与党離脱は明らかに時期を逸しました。そもそも「自社さ」というのは「反小沢」で成り立っていた「野合」でした。新進党 の解党で「反小沢」というテーゼも消失してしまったわけですから、「反小沢」以外に 掲げるなにものもない社民党とさきがけは、今後なにを有権者に訴えていくのでしょう か。いきなり民主党の「反自民」路線に乗っかることも難しいでしょうし、争点を見い だせないまま、中途半端に迎える今度の参院選で、いよいよ政党消滅の危機に瀕するこ と間違いなしです。
 もっとも、ロシアにおける社会主義実験の破綻が今の社民党の瀕死の状態を生み出し たのだと考えれば、遅かれ早かれ同じ結末を迎えたことには変わりはないのですから、 しばし与党の夢を見られただけでも、確かに 土井さんの言うように「よい経験」にはなったのでしょう。この上は栄光の歴史をこれ 以上汚すことなく、立派に大往生を遂げていただきたいものです。
 ・・・なんて政治の話は、こういうところに書いていても虚しいですね。かつて政治 というのはトップニュースでした。いや、今でもマスコミではトップニュース扱いでは あるのですが、実際の話、巷で本当に政治に興味がある人というのはどれくらいいるで しょうか。アムロの出産や聖子の結婚、はたまた若乃花の横綱昇進にサッカーW杯。これらのニュースの方が、はるかに興味を持って人々に迎え入れられています。また円安 や失業率アメリカ並み、という経済ネタの方 が、少なくとも政治ネタよりは反応がビビッドでしょう。世の中の大半の人にとって は、心理的にはすでに政治はトップニュースどころか、ずっと下位にランクされている 「どうでもいい」ネタなのです。長く続いた「政治不信」時代を経て、今や「政治無関 心」時代。これも実は誰からも文句言われずに好き勝手やるための政官共同の陰謀なの でしょうか。だとしたら大成功です。
●全仏オープンが見たい。(98/6/1)
 テニスの4大トーナメントの中でも最も格式があるのがウィンブルドンであることは間 違いありませんが、最もお洒落なのはやはり全仏オープンでしょう。ローランギャロスの赤土のコートで繰り広げられる戦略性に満 ちたテニスと、パリのエスプリを感じさせる大会の雰囲気は、エレガントでシック。5 月末から6月にかけてのフランスという気候にも一番恵まれていて、一度は訪れてみた いと思わせるトーナメントです。
 もちろん、そう簡単に見に行けるほど恵まれた環境にはないので、もっぱらテレビ観 戦をしようと思っているのですが、それがここのところ芳しくありません。ご存知のよ うに全仏オープンは地上波はもちろん、NHK衛星でも放送してくれません。そう、WOWOW の独占放送だからです。そりゃもちろんWOWOW に入ればいいじゃないの、ってことなんですけど、なんかいかにも向こうの思惑通りに 加入するのが口惜しくて(へそ曲がりでしょうか)、新聞報道を読みながらいろいろ想 像を膨らませています。不幸中の幸いと言うべきか、伊達の引退以降日本人選手があま り活躍してくれないので(去年の平木の優勝はありましたが)、どうしても見たいと思 わなくて済んでいますけどね(へそ曲がりだなぁ、かなり)。まあこうしてフラスト レーションをため込んで、それをエネルギーにしていつか本当のローランギャロスの土 を踏みたいと思っています。はは、負け惜しみだな、やっぱり。


1998年5月下旬のコーカイ日誌へ


おっと、忘れるところだった

押してね。