1998年5月下旬のコーカイ日誌


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合唱団のファイヤー男。(98/5/31)
 先日の合宿で恐怖の高速道路逆走をして「リバースK上」と呼ばれているATCのK上君が、今回のグリーンピア恵那でのバーベキュー&花火で「ファイヤーK上」でもあることが判明、サークル内でバカ受けしています。
 なにゆえ「ファイヤー」なのか。K上君によると大学時代に所属していた男声合唱団(大学の部活動で男性だけの合唱団に入るという発想がまず理解できないですが)でのこと。1年生の彼は大学横断の合唱団イベントで「ファイヤーダンス」を踊らなければならなかったそうです。なぜ合唱団でダンス?それもファイヤーダンス??棒の先端に油を染み込ませた布をつけ、それに火をつけて上半身ハダカで両手に1本ずつ持って激しく振り回しながら踊る。確かにそれは「ファイヤーダンス」と呼ばれるものでしょうが、なぜにそれを合唱団が踊るのか、そこんところが全然わかりません。
 しかし頭に「?」マークをたくさん浮かばせながらも、その図を想像して笑い転げる僕たちをしり目に、話している当のK上君にはこれが全然不思議でも冗談でもないらしいのです。嬉しそうに当時の回想を語って聞かせてくれる彼の表情には、むしろ誇らしさすら浮かんでいます。そう、彼はファイヤーダンスに青春を捧げた男だったのです。
 もちろんその後の花火の時に、彼に花火を持たせてファイヤーダンスを踊って見せてもらったことは言うまでもありません。あんなに楽しそうな至福の表情でダンスを踊るK上君ははじめて見ました。僕たちも彼の真似をして花火を両手に持って振り回してみましたが、確かに言い知れぬ恍惚感がありました。どうやらファイヤーダンスは人間の根源的・原始的な部分にも「火をつける」もののようです。
ドジャースに残って良かったかどうか。(98/5/30)
 日本のマスコミが一斉に飛びついた野茂のトレード話ですが、結局不成立に終わってしまいました。野茂がいるからこそのドジャースファン、メジャーリーグファンという人が多い日本では何となくホッとした雰囲気の報道が流れていますが、果たして野茂にとっては残留したことが良かったかどうか。
 まず単純にマリナーズはケン・グリフィー・JRをはじめ強打者が揃っているチームなだけに、野茂としては今より楽に勝たせてもらえるのではないか、という期待がありました。それに野茂がドジャースに入った頃のドジャースと今は違う、ということもあります。オーナーも監督も捕手もみんないなくなってしまった今のドジャースは、本当に野茂にとってやりやすいチームなのでしょうか。今季不振の野茂にとっては、チームを変えることで何らかの復活ができたかも知れません。ちょっと残念なトレード不成立だと僕は思います。
●長時間会議は目が回る。(98/5/29)
 なんと企画会議で夕方4時から7時間、夜11時までぶっ通しで打ち合わせをしてしまいました。こんなに長時間休憩もなしで会議をしたのは久しぶりです。今回は社内でも粘り腰で有名なアートディレクターY氏がなかなか納得してくれなかったので、こんなことになってしまいましたが(そもそも企画を持ち寄るべき会議に何も考えてこなかったY氏に問題があるのですが、まあそれはこの際おいといても)、正直言って僕はほとんど無駄な時間を費やしたと思っています。
 もともと打ち合わせに限らず僕は仕事にむやみに時間をかけるのをよしとしないタイプです。経験的に言わせて貰えば、面白い企画というのは大抵の場合、最初の1時間以内に出ているものです。後はそれで良いかどうか判断するための時間。今回だって最終的に決めた案はすでに夕方6時頃にはまとまっていました。残りの数時間は単にY氏が納得するのにかかった時間です。
 世の中には仕事とは、どんな時でもギリギリまで頑張って粘ることこそ大事だと考えている人がたくさんいます。逆に効率を考えてそういう行為は無駄だと思っている人もまた多いようです。日本では、前者は「情熱的」とか言われ、後者は「やる気がない」と評価されることが多いようですが、実際にはビジネスの現場では効率を抜きにしては語れないはずです。また熱く暴走していく人よりもクールにブレーキをかける人の方が、この時代のビジネス向きだとも思います。もっともこの論理、「熱い」人たちにはなかなか通じないところが残念なんですよね。
堅忍不抜の不知火型。(98/5/28)
 相撲取りとして個人的には好きなタイプの若乃花ですが、横綱にするのは反対でした。そもそも小柄なあの体で綱を張れば引退が早まるだけだと思います。大型で素質に恵まれながら、てれてれと怪我しないように相撲を取っている貴ノ浪と好対照なだけに、とにかく無理はしないで欲しいと思います。
 しかも不吉なことに若乃花は土俵入りに不知火型を選んでしまいました。もちろんこれも予想がついたことです。現在の2人の横綱がともに雲竜型なのですから、3人目の横綱が不知火型を選ぶのは当然です。本来なら曙こそ不知火型に相応しい横綱なのに(相撲のタイプだけではなく、あの手足の長さは両手を広げてせり上がる不知火型の土俵入りが実に似合うと思います)、小兵名人型の若乃花が不知火型を選ばなければならない巡り合わせに、不幸の予感がします。
 そもそも攻防一体を表す雲竜型と違い、不知火型は攻め一辺倒の型です。ゆえに過去の多くの横綱は雲竜型を選び続けたのです。しかも不知火型の横綱には不幸の影が付きまとうために、余計人気がない土俵入りの型となってしまいました。現役で急死した玉の海や、親方と喧嘩して相撲界を飛び出した双羽黒も不知火型です。「堅忍不抜」もいいですが、余りにもその心で真面目に若乃花が相撲をとり続けると、またもや不知火型は悲運の横綱と言われかねません。
●ビジュアル系の終わり。(98/5/27)
 Xから始まったと言われる日本の「ビジュアル」系バンド。その後、ルナシー、黒夢、GLAY、ラルクらのブレイクが続き、日本のミュージックシーンに旋風を巻き起こし、今やコムロ系と入れ替わってトップに立った感すらあります。しかし、ここに来てさすがに飽和状態に陥ったか、ビジュアル系のためのビジュアル系のようなバンドが増えてきました。ビジュアルのインフレ現象を起こし始めていると言った方が正しいかも知れません。
 その最初の芽はシャズナです。IZAMの徹底して女装を極める姿は音楽のためではなく単なる彼の趣味として取り上げられています。ここにすでに「音楽二の次」主義がほぼ完成していると言ってもいいでしょう。デビュー2曲目でカバー曲をやるあたりにも、見た目勝負のバンドだとはっきりわかります。そして究極のビジュアル系バンド、マリスミゼル。ここまで来るともはやバンドと言うよりはコントかコスプレか、はたまた新手の演劇集団か、と言う「いっちゃってる」ぶりです。
 いずれにしてもこういうバンドが登場すること自体、すでにビジュアル系は自壊作用を起こしていると言えるでしょう。そうそう、先日朝日新聞にも「ビジュアル系」についての記事が取り上げられていました。朝日が取り上げる頃にはブームは終わっている、という俗説があります。ビジュアル系バンドのこの先もそろそろ不安です。
聖子と結婚する蛮勇を称えよう。(98/5/26)
 いやぁ。世の中には凄い男もいたもんです。一般人なのにあの松田聖子と結婚する奴がいるとは。勇気ある奴。「毒を食らわば皿まで」なんて言葉が思い浮かんだりします。いったい札幌の30歳のモテモテ歯科医はなにを考えて聖子という毒を含んでみようと思ったのでしょうか。普通のお姉ちゃんに飽きたのか、昔からの聖子ファンだったのか、単なるミーハーな有名人好きなのか。いずれにしても一般人がそんなところに足を踏み入れたら、もう普通の生活には戻れないぞ、という危険なところに立っている芸能人ですよ、聖子と言うのは。敢えてそんなジャングルに立ち入ろうとする歯科医に対して「馬鹿な奴」と思う反面、バカもそこまでやれば大したもんだ、と感心さえしてしまいます。
 さて、この結婚は即離婚へのカウントダウンだろう、と多くの人は感じていることでしょう。刺激的な毒を求めた男、一時の安らぎを求めた女は、きっとまた元の世界に帰っていくしかないと思います。このニュースですっかり消し飛んだ雛形の離婚(あ、結婚なんだけど、こちらもどうせ離婚するんでしょう。相手がCFディレクターじゃあねぇ)よりもさらに早いような気がしますが、果たしてどうなることか。一応聖子が先、とここでは予想しておきます。何年後かの芸能ニュースをお楽しみに。
●上げ底横綱はいらない。(98/5/25)
 大関若乃花が12勝3敗で先場所に続き連続優勝しました。これで来場所史上初の兄弟横綱になることはほぼ間違いないでしょう。相撲協会が人気回復のために懸命の努力をしたのが報われた(?)という感じです。
 しかし、結果として連続優勝したからと言って、若乃花が本当に横綱に相応しい実力者かと聞かれれば首をひねらざるを得ません。二子山部屋という大きな壁に守られながらの連続優勝、しかも星は12勝止まり。いくら曙・武蔵丸を破ったとは言え、曙戦は運が良かっただけだし、武蔵丸戦は相手の無気力な相撲に救われただけです。
 それにしても今場所の優勝争いは、まるで競輪でも見ているかのようでした。貴闘力や安芸乃島をはじめ貴乃花までが風よけのトップ引きをして若乃花を守り、最後の最後で道を譲って優勝させたという「部屋ぐるみ」優勝です。単独トップに立つや急いで自ら転げ落ちる貴闘力や貴乃花の姿は、若乃花への愛情(?)あふれるものでした。こうして折角の名大関を無理矢理全員で押し上げて作った横綱ですから、せめて体を壊して早々に引退なんてことにはならないよう願いたいものです。
●日本一会費の安いサークル。(98/5/24)
 ホームページを開いて他のサークルとの交流が盛んになって気づいたことのひとつに、どうも我々のサークルは会費が格安らしい、ということです。3ヶ月分前納で1500円。頑張れば3ヶ月で12回参加できますから、1回当たり125円です。基本的には他にビタ一文取りませんから、いくら公営コートを利用しているとは言え、なんの補助もないサークルとしては確かに安いのでしょう。
 で、よく「本当に赤字じゃないの?」と聞かれますが、実費だけで考えれば収支トントンなのです。コート代、ボール代、ハガキ代を計算しても赤字にはなっていません。もちろん幹事である僕の手間賃を考えれば全然違ってきてしまうのですが(高いですからね、僕の時給)。僕としては自分の手間がかかっている分は自分が楽しんでいる分だと考えていますし、こんなことで少々のはした金を儲けているのでは、などと痛くもない腹を探られるのもイヤなのです。
 ただ、あんまり「安い安い」と言われるので、これからは「日本一会費の安いテニスサークル」というキャッチフレーズを使うことにしました。もちろんこれは「日本一うまいラーメン屋」と同じようなもので、世の中にはきっともっと安いサークルもあるのでしょうが、とりあえず言ったもん勝ち(本当か?)ということで。なにが「ということで」かよくわかんないけど、こういうキャッチフレーズがあるのもいいでしょう。「日本一強い」とか「日本一古い」とかはとても言えないんだし、なんかビンボー臭くて僕の好みなんです。
●265億円で生まれる悲喜劇。(98/5/23)
 アメリカの宝くじでなんと265億円というビッグな当選が出たそうです。その額の大きさにも驚きますが、いつも思うのは、堂々と名乗り出るアメリカ人のメンタリティ。日本なら高額な宝くじが当たった人は大抵こそこそ隠していると思うのですが、アメリカではマスコミに登場してインタビューを受けたりしています。それって後々大変だと思いません?怪しい慈善事業や宗教団体、金融機関、聞いたこともない親戚にいきなり現れる知らない友人。265億円を100万円ずつ100人に配ったって、たった1億にしかなりません(100万かける100万は?というのは昔僕がタイムショックに出たときに間違えた問題です)。だったら俺に100万円くらい分けてくれたっていいじゃないか、と思うのも無理からぬ話ですが、もちろんそんなことをいちいち聞いていたらキリがありません。
 豪邸と別荘とクルーザーと高級車を1ダースずつ買っても多分お釣りがくる265億円。これ以上のラッキーはないと思いますが、その時点で一生が大きく変わってしまうのも間違いありません。財産目当ての犯罪に巻き込まれないとも限らない、そんな人生でも、やっぱり当たった方がいいのかなぁ。世界中に知られてしまう265億円よりも、誰も知らない1億5千万の方がいいかも。うーん、いや、やっぱり265億円かな。1億や2億じゃ家買って終わりだもんなぁ。夢がないや。
●イチロ、リストラ。(98/5/22)
 業績不振の日産自動車が大リストラをするそうです。まあこのご時世、自動車会社が生き残りをかけていろいろとあがくのも当たり前かも知れません。それにしても日産の長期低落傾向は社会党(現社民党)を見るような気分ですね。かつては偉大なるナンバー2として君臨していたのに、その後ナンバー1との差は開くばかり。そのうち世間はビッグ2とは思ってくれなくなります。
 もっともそのトップだって本当に元気がいいわけじゃないと思いますけどね。トヨタは確かに増収増益でしたが、これは円安によるもの。決して実力で得た増収増益ではありません。もともと乾いた雑巾を絞るようにして無駄使いを戒めてきたトヨタだけに、これからはもう一滴も出てこないかも知れません。まだたくさん絞れる日産とは違います。
 それにしても日産といいマツダといい、どうもあまり元気がない会社に限って広告は元気なのはどういうことでしょう?広告でなんとか現状を打開しようと思っているのかも知れませんが、広告だけじゃねぇ。
●10人が並ぶ大混戦、だけど。(98/5/21)
 大相撲夏場所は前代未聞の大混戦となってきました。なんと2敗の力士が揃って敗れ、3敗で10人が並ぶという、この先どうなることやら全く読めない状況です。それにしても横綱大関5人が全員8勝3敗というのも情けない話です。現在の上位陣は武蔵丸・貴ノ浪が大関になってから全然変化がありません。もう数年間ずっと変わらない状況にあるわけで、これでは本人たちにも刺激がないし、マンネリでファンが離れていくのも仕方ないでしょう。
 僕が覚えている限りでは、同じようなことが大鵬が引退する昭和40年代半ばにもあったと思います。横綱は北の富士・玉の海、大関は清国・琴桜・大麒麟らで全く変化なし。大鵬という大看板が衰えるとともに、相撲人気も下降の一途を辿りました。その後昭和40年代後半に入る頃には、貴ノ花(初代)、輪島、北の湖ら人気と実力を兼ね備えた若手力士が一気に上位に登場してきて相撲界もリフレッシュしたのですが、今の相撲界は当時と良く似たような雰囲気を感じます。上位陣は安定という名のマンネリ、期待の若手は育たずどこにもフレッシュさを感じません。10人が並ぶ大混戦と言っても、並んでいる顔触れが安芸乃島や琴錦らベテランではねぇ。サントリーのCMで剽軽なところを存分に発揮している小錦を見るにつけ、今の相撲界に「昭和の黒船」と呼ばれた頃の小錦のような強烈なキャラクターが欲しいと思います。


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