幹事クリタのコーカイ日誌2024

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2月12日 ● バックハイボレーを決めたい。

 今日の山本麻友美プロのレッスン会。何を教えてもらおうかと考えて、バックハイボレーでチャンスボールを決めるコツを教えてもらうことにしました。前衛にいてバック側にチャンスボールが飛んできた時、決めなければいけないのに決めきれなかったり、もっと悪い時には相手前衛に打ったらカウンターで切り返されて逆に失点したという経験があるテニス愛好家は多いと思います。なぜ決められないのか、ひとつはバックハイボレーは力が入りにくいから、もうひとつは慣れない体の使い方なので少し慣れとテクニックが必要だからです。

 今回の想定としては自分が前衛にいてアドサイドでの後衛のラリー中に、センター付近にチャンスボールが飛んできたという、もっともバックハイボレーのありがちなパターンでレッスンをしてもらいました。この場合、狙うコースは、(1)相手前衛の足元、(2)相手前衛サイドのアレー、(3)相手後衛サイドのアレー、(4)センターが考えられます。安全にと考えると(4)のセンターに打ってしまいがちですが、これは相手後衛がカバーに入りやすいし、しかも右利きならフォアハンドで取れるので拾われる確率が高いので、チャンスボールを決めたいなら狙う意味はあまりありません。

 (2)の相手前衛サイドのアレーは、入れば決まる確率が高いです。しかも相手前衛は触っても余裕がなければストレートかサイドアウトになりがちです。ただ狭いアレーに打つのは技術が必要な上に、逆クロスへのバックハイボレーはラケット面からコースがバレバレなので、前衛の反応が良いとカウンターで切り返されて失点する可能性も高いです。よほどコントロールに自信がなければ避けた方が無難です。と言うことで、(1)の相手前衛の足元か(3)相手後衛サイドのアレーを狙うのがベストだと考えられます。

 さて、そこで必要な技術ですが、山本プロの説明では、やりがちなのが力んで横を向いてしまって、腕の力だけで振ってしまうことで、これがミスのもとだそうです。そうではなくあくまでも体は前向きで入って上半身だけ捻る、そして左足を軸にして壁を作り、前に踏み出しながらコンパクトにボレーするというのが基本だそうです。この形でバックハイボレーに入れれば腕の力に頼らずに鋭い当たりができ、なおかつミスヒットも減り、さらには先ほどの(1)と(3)のどちらのコースにも打てるから、相手にコースがわかりにくいので決まりやすいそうです。

 また体を横向きにせず前向きで入っていくメリットは、相手コート全体が見渡せて、相手ペアの動きもわかるので逆を突きやすいし、また相手に拾われても次のボレーに入りやすいから二の矢で決めることができるということでした。なるほど、実に理に適った説明で納得でした。これまで自分がどれだけ腕の力だけでバックハイボレーを振り回していたか、そして拾われたボールがフォア側に来て間に合わずにあたふたしたかを思い出してしまいました。

 さらに山本プロに指摘されたのは浮いてきたチャンスボールを構えて待つのではなく、その時間に少しでもネットに近づく動きを入れることでした。じっと構えて待つと動きが止まってしまうのでミスをしやすくなるし、ネットに近づけばそれだけ相手の時間を奪える上に、自分はアングルに打ちやすくなるので、より力を入れずに決めやすくなるということで、これも納得の説明でした。

 山本プロの技術理論はこのバックハイボレーに限らず、ほぼ全ての技術が腕力に頼らないで、安全に確実にヒットしながらいかにパワーを得るかという組み立てでできています。女性や年配者に最適なだけではなく、まだ力のある男性でも取り入れればより無理せずに威力のあるボールが打てるようになりますから、傾聴に値するなといつも思っています。



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