球団史上最悪の７年連続Ｂクラスを続けている中日ドラゴンズ。今年もＢクラスならさらにワースト記録を更新してしまいます。プロ野球を見続けて50年以上経ちますが、中日がこれだけ長らく弱小球団であり続けたのは初めてだけに、つくづく情けなくなります。巨人のV10を阻止した1974年から82年、88年、99年、04年、06年、10年、11年と大まかに10年に一度以上の頻度では優勝してきたのですから、そろそろ低迷期を過ぎてもいい頃でしょう。

　今年は巨人一強だけに他の球団は団子状態で上がったり下がったりしています。比較的ずっと上位にいたDeNAがここにきて調子を落としているし、阪神はコロナ禍に見舞われました。中日にとっては久しぶりにＡクラス入りするチャンスです。いまはDeNAを抜いて0.5ゲーム差で3位に浮上、2位の阪神とも2.5ゲーム差と十分に射程範囲内です。今年はクライマックスシリーズがないので2位でも3位でも大して変わりはしませんが、とにかく最低でもAクラス入りはしてほしいものです。

　残り試合が30試合を切ったところですから、いよいよここからシーズン終盤。あまり故障者も出さずベストメンバーで戦っている中日は他球団に比べたら余裕がありそうです。鍵を握るのは打力の弱さをカバーする投手陣。特に先制されると逆転できるだけの打線の力がないだけに、先発投手陣の踏ん張り次第といったところ。大野以外はいまひとつ安定感に欠けるのが不安材料です。

　それにしても今季は貧打です。打率も上がらないし、もともとなかった長打力は悲惨なことになっています。チームの総本塁打が55本、リーグ1位の巨人の半分以下、リーグ5位のヤクルトだって90本ですからまったく話になりません。来季はぜひとも一発のある選手を3人くらいは揃えてほしいものです。