幹事クリタのコーカイ日誌2020

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5月25日 ● 距離を近づける時期。

 コロナ前は「距離が近い」と言えば物理的な距離ではなく心理的な距離のことが多かったと思います。踏み込んでほしくない壁を超えてグイグイと内側に近づいてくる、みたいな。この心理的な距離感が食い違うと困惑したり、ハラスメントになったり。しかしコロナ以降は「ソーシャル・ディスタンス」がうるさく言われるように物理的に距離を取ることが推奨されています。感染が広がっている時にはもちろん必要なことです。

 テレビの収録が止まって再放送や総集編ばかり流しているのも、出演者、スタッフのお互いの距離を取らないといけないからです。スポーツの試合が中止になっているのも同様。音楽や演劇などのステージができないのも、通勤電車に乗れないのも、学校が休みになっているのも、全てはこの「距離」が原因になっています。で、いつになったらこの距離を詰められるのかが問題です。

 どれくらいの距離なら感染率がどう変わるかという確かな実験結果もありません。まあ2メートルくらい離れていれば飛沫感染はほぼほぼ防げるかな、ということですが、じゃあ対面している場合と横に並んでいる場合はどう変わるのか、喋っているのと黙っている場合、マスクをしている時としていない時、それぞれ距離は変わってきて当然のはず。そもそも感染していない人間同士なら、密接していたって当然感染しません。なのにむやみと距離を取っているという光景は見ようによっては喜劇です。

 いつまでも「ソーシャル・ディスタンス」を守っていては何もできません。緊急事態宣言が解除された今、いよいよ距離を詰めていく時期にきています。野球やサッカーの試合をする、コンサートやライブをする、会食をする、遊びに行く。そうやってみんなで近づいていって、果たしてどの程度感染が広がるのか、やってみないとわかりません。じゃないと、コロナに感染しなくても経済的な理由で早晩死んでしまうからです。もちろん最初にやるのは勇気がいるものですが、せめてそのチャレンジャーを責めないようにしたいと思います。


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