ようやく一律10万円の給付が発表されたかと思ったら、麻生財務相は「希望する人に支給する」とか馬鹿げたことを言い出して早くも炎上しています。そんな制限をつけていたらタイミングが遅れるばかりだし、手続きも大変だし、なぜマスク２枚は一律に全戸に送り付けられるのに、10万円にはいちいちハードルを上げるのか。本気で金を配るのがイヤなんだなということがつくづくわかります。

　そもそも税金は安倍や麻生の金ではなく、国民のものなのに、なぜ偉そうに自分が配ってやるみたいな感じで喋っているのかも理解できません。麻生は何回も「貯金されてしまうから」「消費に回らないから」と繰り返していますが、今回の10万円は経済対策ではありません。景気浮揚のために金を給付するわけではなく、感染対策として外出を控えてもらうための給付です。目的が違うのですから消費に回らなくても仕方ないのです。

　感染対策だから日本に住んでいる外国人にも区別せずに給付することも必要です。コロナは国籍を選びません。外国人だから外出しても良いわけでもありません。だったら給付もしなくてはいけないのは理の当然です。だいたい海外在住の日本人は現地の人と分け隔てなく現金を給付されているそうですから、日本だけ外国人を差別することはできないでしょう。そんなことをしたら国際的にどれほど非難されることやら。

　もうひとつ腹が立ったのが経済同友会の桜田代表幹事が「現金ではなく電子マネーで」と言ったことです。こちらは麻生発言以上に大炎上中です。もう考えるまでもなくアホです。何のために、誰のために現金給付をするのかその趣旨を理解せず、自分たちの儲けのために発言しているだけですから炎上して当然です。こういう人間が経済界のリーダーなのですから、日本の経済界も腐ったものです。この国難の時に財界人として自らリーダーシップを取って国民を救おうともせず、こんな目先の欲にとらわれた発言しかできないのですから、即刻代表の座を退いてもらいたいと思います。

　そもそも１回こっきりの10万円なんて焼け石に水です。困窮している人にとっては今月の家賃光熱費が払えるくらいで、じゃあ来月からどうしたら良いのかというレベルです。マスク２枚よりは役に立つかなというくらいのことなのですから、これで終わりではなく、二の矢三の矢を用意してもらわないといけないのですが、政府にその気持ちはあるのでしょうか。支持率低下で焦って10万円給付に踏み切ったのに、なぜか自分の手柄顔をしている岸田政調会長や公明党にはぜひ本当の手柄を立ててもらいたいものです。