幹事クリタのコーカイ日誌2018

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3月12日 ● 大坂なおみとダニエル太郎。

 インディアンウェルズで開催されているBNPパリバ・オープンで、男女の日本人選手が活躍をしています。女子は大坂なおみ。かつての世界1位シャラポワを破り、さらにかつての世界2位アザレンカも立て続けに撃破しました。どんどん強くなっている大坂の前には「かつて」のトッププレーヤーは敵ではないようです。すでに3回戦も勝っています。

 大坂の成長は何よりも力任せのテニスをしなくなったことでしょう。これまではツアートップクラスのパワーに物を言わせてひたすらオーバーパワーするような荒々しいテニスをしていたのですが、新しいコーチに全力で打たなくても十分に力強いと言われてからは、きちんとボールもメンタルもコントロールするテニスをしているようです。それによって安定感が増して簡単に崩れなくなりました。

 一番の課題だったメンタルがコントロールできるようになれば、持って生まれた身体能力の高さが生きるわけで、今年は一気にジャンプアップできる可能性が十分です。このままいけば、伊達公子、杉山愛に続くトップ10プレーヤーも間近かも知れません。さらには現在の女王不在の女子シングルスの混沌とした状況ならば、グランドスラム制覇だってひょっとしたら期待できます。

 もうひとつのビッグニュースは男子のダニエル太郎があのジョコビッチに勝つという大番狂わせを演じたことです。ダニエルは現在ランキング106位。この大会には予選から勝ち上がってきました。今季ツアー未勝利のダニエルが予選から本戦入りし、さらに1回戦を勝ち上がっただけでも十分な活躍でした。2回戦でジョコビッチと対戦するのは不運だなぁとドローを見た時には思ったものです。

 ところがジョコビッチも「かつて」の世界1位に過ぎませんでした。昨年から故障で調子を落としていてランキングも今は13位。全豪以来大会出場もしていない状況では多くを望むことができなかったようです。その隙を失うもののないダニエルが突きました。7-6、4-6、6-1というスコアからして、ジョコビッチが最後に心身共に力尽きてしまったことが窺えます。

 ダニエルにとっては大金星です。これが自信となってさらなる躍進が期待できます。反面、ジョコビッチにとっては復活をかけたマスターズ1000の大会での初戦敗退(シード選手は2回戦から)は辛い結果でしょう。ナダルもマレーも故障で出場していない上に、ベテラン若手ともに早期敗退が続いている今大会はフェデラー以外に誰が有力選手なのかも見当がつきません。フェデラー1強時代はまだまだ続きそうです。


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