幹事クリタのコーカイ日誌2003

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11月10日 ● 玉虫色の選挙結果。

 まだ総選挙の結果は完全に出てはいませんが、ほぼ大勢は決したようです。選挙前の予想通り、自民党が苦戦しつつも与党連合としては過半数を維持、民主党は躍進するも政権交代には至らず、公明党はほぼ現状維持で、共産党・社民党・保守新党は揃って討ち死にしたようです。二大政党制への移行がはっきりした総選挙ということでまとめて良いのでしょう。

 小泉総理の改革路線はとりあえず維持ということになりそうですから、イラクへの自衛隊派遣も国民の信を得たという解釈でしょうが、まだまだ国会で揉めることでしょう。改憲論争もさらに拍車がかかりそうです。ただ、このまま小泉も改革路線を進み続けると、次の参院選で足元をすくわれそうな気配もあるだけに、どこまで強気で押していくかは難しいところです。

 ところで、個々の選挙区では興味深い当落劇がありました。スキャンダルなどで苦戦を伝えられていた土井たか子、山崎拓、松浪健四郎は揃って落選。また菅直人の息子も石原慎太郎の三男も落選したのは、有権者もそれほど甘くはないぞって感じです。熊谷保守新党代表も落ちましたが、これでいよいよこの党も解党の危機でしょう。さっさと自民党に吸収されてしまえば良いのです。

 船田元が復活当選したのは、前回でお灸をすえることができたので許してやるか、という感じでしょう。加藤紘一、田中真紀子の当選はさすがに底力があるなと思います。苦戦を伝えられた鳩山由紀夫も辛うじて勝ったようですが、今回の民由合併劇で蚊帳の外に追い出されて、いよいよ影が薄くなった感は免れません。弟の鳩山邦夫も菅直人との直接対決で負けたし、鳩山家にとっては菅は仇敵になりつつあるのではないかと思います。

 公明党としては上々の結果でしょう。自民党と民主党の間でキャスチングボートを握るためには、どちらかが大勝しては困ります。共産と社民が没落していく中、二大政党時代の第三党の位置を明確に確保し得たのは大きな収穫です。今は自民党と手を組んでいますが、政策的には民主党により近いだけに、今後も漁夫の利を得ていく可能性が大です。創価学会に日本の将来を握られているようで、個人的にはあまり喜ばしいことではないと思っていますけどね。

 自民党、民主党、公明党それぞれが、今回は「勝った」と言うことができるという意味では、限りなく玉虫色の結果だった選挙でした。とても賢いというか現実的な選択ではありますが、次回はもっとはっきりした結果が出たら面白いのになとも思います。

 

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