先日とあるWeb日記を読んでいたら「テニスでも始めてみようかな」とあったので、思わず「まずはスクールから行った方がいいですよ」と余計なお節介をしてしまいました。テニスをこよなく愛する者として、やはり一人でも愛好家が増えるのは喜ばしいことですから（それが特に女性の場合はね）、ついつい親身になってしまいます。

　『テニスの王子様』以降、第４次テニスブームだという話も聞きます。テニスは始めるのは比較的たやすいのですが、続けていくのが難しい趣味です。なにより一番の難点は簡単に上達しないことです。僕は「男性なら1年、女性なら3年続ければ楽しくなりますよ」と言っています。

　もちろん、これはかなり運動神経に恵まれない人を念頭に置いています。そんな女性でも3年熱心に続ければ、それなりに試合に出て楽しむことができるようになるのです。もちろん運動能力の高いスポーツ経験のある人なら、始めてすぐにゲームで勝てるようになることもあり得ます。

　ただ、そこから奧が深いのがテニスです。かなり運動神経が良い人であっても、社会人になってから始めた人はいつまでも「まだまだ」という気分になります。なにせ上達が遅いのが特徴のスポーツですから。あれができない、ここが悪い、そう思ってはまり続けている人がどれほど多くいることか。とにかくひとつできるようになると次の課題が浮かび上がるという図式で、いつまでたっても自分のプレーに満足できることがありません。その代わり、技術だけではなく、メンタルや戦略を駆使して体力の衰えをカバーできるスポーツですから、20代を簡単に打ち負かす50代がゴロゴロいるのも、生涯スポーツとしてのテニスの魅力です。

　とりあえずテニスを始めてみようと思っている人は、まずテニススクールに通うことからスタートするのが良いでしょう。半年とか1年とか通って、ある程度ボールが前に飛ぶようになったら、次にサークルに入ると、友達もできるしゲームも楽しめるのでますます楽しくなると思います。

　そしてさらに趣味が高じてきたら、自分でサークルを作って、やりたい時間・場所・相手とテニスをするようになると、もうズッポリはまって抜けられなくなります。あ、それは僕のことですけどね。