幹事クリタのコーカイ日誌2002 |
8月24日 ● 『北の国から』カウントダウン。 1970年代、ドラマと言えばTBSでした。『ありがとう』『時間ですよ』など良質なホームドラマを次々と放送して高視聴率を獲得していました。日本テレビはTBSに対抗して青春ドラマや刑事ドラマなどでヒットを連発。TBSの万人向けファミリードラマよりも、『傷だらけの天使』とか『太陽にほえろ!』『前略おふくろ様』『俺たちの旅』など、日本テレビのちょっと癖のあるドラマに僕たちは熱中しました。 その谷間で喘いでいたフジテレビに突然ドラマの花が開いたのが『北の国から』でした。1980年、いよいよ爛熟の時代に向かう前兆があったこの時期に、北海道の原野に子どもと移り住みサバイバルまがいの生活を始めるこのドラマは、贅沢とかお洒落さとか軽さとかがキーワードになりかかっていた世の中へのアンチテーゼとして登場した趣がありました。 北海道へのロマンをかき立てられる美しい映像。けなげで可愛い子役。朴訥な富良野の人々。それは都会の快適な空間でテレビから眺める「北海道」そのものでした。本当の寒さ、本当の厳しさはわからないけれど、時代が快適さに向けて一直線に突っ走りはじめていただけに、余計に『北の国から』の世界は際立ちました。 それから22年。時代はバブルを経て空白の90年代から21世紀へ。『北の国から』もスタッフの高齢化には勝てず、いよいよ9月6日・7日に最終章を迎えるそうです。フジテレビではその後の“ドラマのフジ”の基盤を作ったこのドラマの終焉に向けて、盛り上げに懸命です。昨晩の総集編前編を見ながら、僕は“自分の80年代”に思いを寄せていました。来週の総集編後編、そして再来週の本編まで、しばらくはフジの思惑に乗せられていようと思っています。 |
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