幹事クリタのコーカイ日誌2002

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7月4日 ● ジーコでいいんですか?

 なんでもトルシエの後釜はジーコだそうで。それも、もうすでにジーコに絞って交渉中とか。早いです。迅速です。でも日本には「拙速」という言葉もありますが、協会幹部は知っているでしょうか。

 もちろん、ジーコじゃ絶対ダメだとは思いません。しかし、この時期に早くもジーコ一本化というほど、ジーコに絶対的信頼がおけるとも思えません。どうしてジーコなのか、わかりやすいけれどわからない人選だと感じられて仕方ありません。

 ジーコ、という名前はすぐに挙がることでしょう。なにせ日本ではプロの外国人監督自体がほとんど知られていません。ベンゲルとかネルシーニョとか、Jリーグでそれなりの実績を残した監督以外は知らないしコネもないしどうしたら良いかわからないって感じです。だからトルシエに決まった時も、本当はベンゲルにお願いしたらあっさり断られて、代わりにベンゲルに推薦されたから、というだけでトルシエになってしまったのです。

 その時もやはりベンゲル以外に名前が挙がったのがジーコとかネルシーニョでした。日本のサッカーを知っているから、日本語も理解できるから、協会も知っているので安心だから、そんな理由で選んでいるとしか思えません。本当に監督としての力量をきちんと検討して、世界中から日本代表に相応しいと思われる監督候補をリストアップして決めたのでしょうか?

 ジーコは確かに世界的スーパースターですが、引退後監督経験はありません。鹿島の総監督という名の名誉職は務めていますが、それは現場で指揮をふるっているわけではないのです。しかも、ジーコはJリーグ発足前から基本的にはずっと鹿島にいます。ヨーロッパのサッカー先進国のサッカーはそれなりに見てはいるでしょうが、肌で知っているわけではありません。ジーコの知っているサッカーは、もしかしたら1980年代のブラジルサッカーで止まっているのかも知れません。どれだけ現代の先端のサッカーを理解しているのか心許ない気がします。

 もちろん、以上の心配は単なる杞憂であることも考えられます。なんたって世界のジーコです。他国に対して「あのジーコが監督」ということで話題性もあるし注目もされることでしょう。代表を多く輩出している鹿島の総監督ですから、代表に対する協力も連携もスムーズにいくと思います。ただ、それだけで監督経験のない人物を代表監督に据えてしまっていいのでしょうか。かつてファルカンが代表監督をして失敗をした時のことが思い出されます。ジーコとともに「黄金の中盤」を形成したファルカンは、1年たたずにクビを切られました。もしかしたらブラジルサッカー自体が、日本に合わないのではないかという心配がぬぐい去れません。本当にジーコでいいのでしょうか?


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