幹事クリタのコーカイ日誌2002

 
 5月9日 ● 乞食を見た朝。

 昨日、家を出て駅へ向かう途中、汚いオジサンが道端に正座していました。「?」と思って前に差しかかったら、いきなり頭を下げられてビックリ。見れば彼の前には犬の餌を入れるようなプラスチックの皿がちゃんと置いてあるではないですか。中には小銭ひとつ入ってはいません。「おっさん、その皿に2〜3枚小銭入れておくのがコツなんだぜ」などと、思わずアドバイスしたくなりましたが、もちろん無視して通り過ぎました。

 あんな人通りの少ないところで座っていても全く乞食稼業は成り立たないでしょう。どうせ座るのなら、もう少し商店街の方に行けば良いのに、と思いましたが、自分の店の前で乞食をやられても困りますから、追われてとうとうあの場所にたどり着いたのかも知れません。

 いずれにしても久しぶりに乞食している人を見ました。ホームレスは確かに増えている印象はありますが、乞食は1980年代に絶滅したと思っていました。最近ホームレスも増えすぎて分け前が得られなくなったのか、ホームレス間の派閥争いやイジメが激化しているという噂ですから、いよいよホームレス社会からも落ちこぼれが出るほど世の中厳しくなってきたのでしょうか。

 時代は確実に悪くなっている、ということをはっきり見せつけられた思いです。あの乞食の姿は、明日は自分なのかも知れないのです。雪印食品の社員は、まさか自分たちの会社がいきなり無くなるとは思っていなかったでしょうし、そうでなくても中年以上の世代はいつリストラされるかわからない御時世です。

 小泉首相は結局この1年何をしたのか、調子の良い言葉を並べて誤魔化してきただけではなかったのか。乞食を見て朝から暗澹たる気持ちになってしまいました。

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