幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 9月30日 ● 20世紀最後の連ドラを予想する。

 ずーっと、3ヶ月に1回ずつ書いている新ドラマの予想ですが、最近はほとんどドラマを見る気が失せているせいか、どうも予想にも気合いが入りません。単に僕がドラマのターゲット年齢から外れているからか、とも思いますが、ドラマ全体の長期的な視聴率低落傾向を見ると、やっぱり「つまらない」ということに尽きるのかも。

 で、テレビ局もいろいろ悩んでいるのがよくわかる秋のドラマラインアップ。『眠れる森』以降主流を占めていたサスペンス系がぐっと減って、今期は軽いラブコメディが揃いました。これは『ナースのお仕事』『ショムニ』がシリーズ化されて手堅く視聴率を稼いでいる影響でしょう。安易と言えば安易ですが、テレビ局の編成もちゃんと売れるかどうか考えなければなりませんから、冒険できないのでしょう。

 さて、そのラブコメディで一番キャスト的に話題を呼びそうなのがフジ系木曜夜10時『ラブコンプレックス』。主演に唐沢寿明と反町隆史を並べました。女の園・秘書室を舞台にしたコメディということで、いかにも女性受けしそうな設定です。個人的には秘書役の女優陣(木村佳乃、りょう、小雪ら)が好みではないので、あまりそそられませんが、脚本が『踊る大捜査線』の君塚良一ですから、とりあえず見てみようかな、という気にはなっています。

 フジの月9もラブコメディです。松島菜々子主演『やまとなでしこ』。お金にしか興味がないスッチーと、純愛男のロマンチックラブコメディだそうです。脚本は中園ミホ、共演が堤真一、西村雅彦、矢田亜希子、東幹久、筧利夫。うーん、ちょっと弱いかなぁ。設定もありきたりだし。演出が若松節朗っていうのは魅力的ですけどね。

 テレビ朝日系なのが不安要素ですが、ちょっと面白そうなのが木曜夜9時『スタイル!』。脚本が田淵由美子ですし、キャストも本木雅弘、竹内結子、佐野史郎、坂井真紀、佐藤康恵、戸田恵子とクセのある面子を揃えています。デパートを舞台にしているということで、秘書室ドラマと「女の園」対決です。設定もキャストも良いんですが、難点はやっぱりテレ朝ってことですねぇ。

 恋愛色は薄いですが、他にコメディとしては田村正和、広末涼子、水野美紀、岡田准一、石田ゆり子、黒木瞳、及川光博と豪華キャストを揃えたTBS日曜夜9時『オヤジぃ。』が注目です。この枠でお馴染みの田村正和が、広末はじめ人気若手俳優陣とどう絡むかがみものです。もっとも確かに名前は豪華だけど、ちょっと勢いの落ちた人ばかり、というキャスティングだけに爆発力はなさそうです。

 後は『ひとつ屋根の下』の2匹目のドジョウ狙いドラマフジ系水曜夜9時『涙をふいて』(江口洋介、二宮和也、内田有紀、トータス松本)というのもあります。吉田紀子脚本で、いかにもヒューマンコメディ路線。ちょっとあざといくらい江口洋介お得意な役柄です。

 他にも『編集王』(原田泰造、京野ことみ)、『ただいま満室』(榎本加奈子、沢村一樹)、『新宿暴走救急隊』(ロンドンブーツ1号2号、上原多香子)などのハチャメチャ系もありますが、揃いも揃って話題のドラマがコメディでは、それ以外のジャンルで何かないか探してみようという気にもなります。

 そこで一番注目しているのがニュース番組に関わる報道マンを描く職業ドラマ『ストレートニュース』(日テレ系水曜夜10時)。キャストにやたらと達者なメンバーが揃っています。三上博史、原田知世、大塚寧々、浅野ゆう子、米倉涼子、森本レオ、竹中直人、金子賢、吹越満、柴田理恵、田口浩正などなど。これだけの役者をどう上手に捌くか、脚本の伴一彦の手腕も問われるドラマです。

 今期はジャニーズが目立ちません。またクリスマスをテーマにした純愛ドラマも少ないようです。今までの秋ドラマとはちょっと毛色が変わってきているところが、どう視聴率に反映するのか楽しみです。

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