幹事クリタのコーカイ日誌2000

 
 4月29日 ● 本当にベンゲルは1年で十分なのか。

 韓国戦での敗戦で、いよいよトルシエ監督が解任されるようです。以前にも書いたように、僕はトルシエは育てる監督であって采配を振るう監督ではないと考えています。若いユースや五輪代表にはよくても結果を出すことが全てのA代表には相応しくありません。実際、今回の韓国戦でも選手交代が後手に回ってしまい、うまくチームが機能していたとは言い難いようでしたから、解任も仕方ないと思います。

 で、報道によればベンゲルが「W杯1年前から受ける。それで十分だ」と言ったとかで、早くもベンゲルがメシアのように祭り上げられています。グランパス時代のベンゲル采配を見てきた名古屋のファンとしては、ベンゲルの能力をかけらも疑うものではないのですが、それにしても本当に1年で十分なのか、という疑問は残ります。

 いくら日本のサッカーを知っているとは言え、当時と今とでは随分若い選手が育ってきて様子が変わっています。日本代表は揃って合宿をやるような時間がなかなか取れないし、W杯の予選も免除されているため、チームとしてまとまってサッカーをやる時間が極端に少なくなる可能性があります。本当に能力のある選手を見出して、それを束ねてチームとして万全に仕上げるのに、1年という短期間でできるのでしょうかね。

 時間が足りないだけではありません。今トルシエを解任して1年後にベンゲルが就任するまでの1年間、誰かが中継ぎで監督をする必要があります。もちろん1年の中継ぎとわかっていて外国人の大物が監督を引き受けてくれるはずもありませんから、当然山本コーチなり西野朗なり、協会として損な役を押しつけやすい人に回すことでしょう。

 しかし、その1年はA代表にとってほとんど無意味な1年です。代表に選ばれたってベンゲルが来たら、メンバーがどう変わるかわからないし、となるとチームとしての練習をしたところで無意味になってしまいます。しかも、トルシエのように基本的な技術や戦術を教えるのに長けている監督でもないのですから、代表と言っても選手としての成長には役立ちません。

 今でも決してそれほど強いわけではないのに、1年も無駄にして果たして本当に2002年W杯で勝てるのでしょうか?そこまで日本は余裕があるチームなのでしょうか?1年で十分と言っているベンゲルにこだわらず、これから2年間をしっかり託せる監督を選んだ方が良くないのか、と僕など思ってしまいますが、協会は「ベンゲルと一蓮托生」の方針のようですね。相変わらず日本のサッカー人はブランド好きなようです。
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