ＡＫＢ４８の指原莉乃が福岡の姉妹グループＨＫＴ４８に異動になるという発表がありました。実に斬新なアイデアにびっくりです。アイドルに人事異動、しかも左遷による地方転勤。一般企業と同じ発想をアイドルに取り入れるというのは完全にオリジナルな発想ではないでしょうか。

　左遷の理由は指原の元カレの告白記事が原因らしいですが、すぐさまそれに対して処分が発表されるという迅速さだけでも、野田内閣の愚図っぷりと比べて即断即決で好感度が高いです。ＡＫＢ４８の「恋愛禁止」といういささか時代錯誤的なルールを厳守するというアピール効果は高いですし、それが先日の総選挙で４位に躍進したばかりのホープである指原も例外ではないという徹底振りも、曖昧な解決を模索するばかりの日本の政治へのアンチテーゼとなっています。

　さらに地方グループ、しかも後発のＨＫＴ４８へのテコ入れとしてこれ以上の人事はありません。これで一気にＨＫＴ４８の注目度は上がります。ＳＫＥ４８のＷ松井のように自前でエースが育てられれば良いですが、後発組は中央からエースの異動というのが手っ取り早いことは確かです。指原にとっても東京で干されるよりも地元へ戻って出直す方が、ここからの再出発という物語ができるし再起しやすいことでしょう。まさに一石で何鳥も狙った見事な手です。秋元康恐るべし。

　今後、ＡＫＢ４８のメンバーがさらに地方グループに異動になることも十分考えられます。人事交流が盛んになってお互いの活性化も図ることができるし、メンバーの気も引き締まることでしょう。地方グループの嵩上げと、地元ファンの掘り起こしもできるし、東京から地方への注目も増します。「地方の時代」は橋下市長ではなく、ＡＫＢ４８から始まるのかも知れません。