【アルバム名】
MEDINA (BLUE NOTE)
【リーダー名】
BOBBY HUTCHERSON (1968/11/11,1969/8/11)
【パーソネル】
HAROLD LAND (ts,fl) BOBBY HUTCHERSON (vib) STANLEY COWELL (p)
REGGIE JOHNSON (b) JOE CHAMBERS (ds)
【収 録 曲】
AVIS / COMES SPRING / DAVE'S CHANT / ORIENTALE / MEDINA / UNGANO / RUTH /
THE WEDDING MARCH / POOR PEOPLE'S MARCH / SPIRAL / VISIONS
【内   容】
「こんにちは。志摩子でぇす。」
「大阪の彰子ですぅ。」
「女子高生ひなのでぇーす♪」
「・・・って、なんで私らがここにいるのよぉ!」
「ネタぎれ〜!」
「ひなの、ジャズのことなんか全然わかんないわよぉ。」
「でも、さばさんが今日はヴァイブの話だからひなのちゃんを呼べって。」
「なによ、それぇ!」
「あ、ひなのちゃん、ヴァイブには詳しいからねー。」
「私、知らないってばぁ!」
「ということで本日はボビー・ハッチャーソンの“メディナ”というアルバムを紹 介したいと思いまぁす。」
 
     ※
 
「ほらぁ、こういうジャケットなんだけどぉ。」
「うわー、ヘタクソな絵!」
「ちょっと、ひなのちゃん!」
「ひなのちゃん、素直なのはいいけど、ちょっとはっきりホントのこと言いすぎる のよぉ。」
「そうそう、昆布くんのことを“はやいのね”とかぁ。」
「ひなの、そんなこと言ってないってばぁ!」
「オトコは傷付きやすい生き物なんだからぁ。」
「はーい。」
「で、この人がボビ・ハチさんなんやね。」
「そうです。ちょっと昔に比べると服装のセンスとかに問題アリなんだけど。」
「この、手に持っているのがヴァイブなのかなぁ?」
「そうそう。この頭のまるいところがぐるぐると・・・って、何を言わせるのよ! 」
「下のほうに鉄琴みたいな楽器が写っとるねー。」
「そうでぇす。これがヴァイブラフォンという楽器。通称ヴァイブ。」
「志摩子ねえさんの口からその言葉がでると、なんだかエッチぃ〜!」
「ひなのに言われたくないわよ!」
「ハロルド・ランドのテナーが入っているんやね。」
「ひなの、テナーサックスの音ってけっこう好きなの〜。」
「サックス好きの女子高生!」
「危ない危ない!」
「ちょっとぉ、何ヘンなこと想像してるのよぉ!」
「でも、ランドってブラウニーと一緒にやっていた人でしょ?」
「えーっ、ブラウニー?ブラの中にウニを・・・」
「入れない入れない!」
「どういうプレイなのよ!」
「寿司プレイ!」
「はい、ひなのは放っておいて。」
「あ〜ん、放置しないでぇ♪」
「で、ボビ・ハチとハロルド・ランドではスタイルが合わないような気がするんや けど・・・」
「でも、“トータル・エクリプス”以来、双頭コンボみたいな形で活動を続けてる んですよね。」
「えーっ、早漏昆布ぅ?」
「違うってぇ!」
 
     ※
 
「はい、では1曲目から聴いてみましょう。」
「ボビ・ハチさんのオリジナルやね。“アヴァイス”って読むんやろか。」
「はやいっすぅ?」
「ひなのちゃん、そればっかり!」
「何か不満でもあるのぉ?」
「いえ、別に・・・」
「ちょっと解りにくい感じの曲やね。」
「ええ、よくも悪くも60年代的というか。」
「けど、意外だったのがランドのプレイ。えらくモーダルなんやねぇ。」
「そうそう。夏休みが終わったら急にケバくなってた女子生徒みたいにバケちゃっ てまぁす。」
「なるほどなぁ。」
「ちょっとぉ!どうして私のほうを見るのよぉ!」
「ゴメンゴメン。ひなのちゃん、見た目だけは清純そうやもんね。」
「見た目だけって、なによぉ!」
「スタンリー・カウエルのピアノ、かなりいいセンいってるねー。」
「あと、ジョー・チェンのトニー・ウイリアムスっぽいドラミングもポイントです ぅ。」
「典型的な新主流派サウンドでした。」
「ひなの、ぜんぜんわかんな〜い!」
 
     ※
 
「はい、2曲目の“カムズ・スプリング”。」
「あ、これちょっとイイ感じぃ。」
「いかにもボビ・ハチらしいバラードですねぇ。」
「イントロのヴァイブの音色がちょっとチェレスタ風でオモロイね。」
「あ、ランドのソロに入るとミディアム・テンポになるんですね。」
「これもかなりモーダルなソロやね。」
「モーテルでソロプレイ?」
「勝手に一人でしてなさいよぉ!」
「ひなのちゃん、真面目にねっ!」
「だってひなの、ジャズわかんないしぃ・・・」
「あ、ゴメンゴメン。」
「じゃ、3曲目いきましょう。」
「“デイブス・チャント”。これはスタンリー・カウエルの曲。」
「ちょっと解りにくいメロディやね。」
「リズムパターンもなんだか複雑ですよねぇ。」
「あ、でもボビ・ハチのソロは結構ノッてるわー。」
「ランドのソロも頑張ってますねー。」
「みんな頑張っていて感心でぇす。ということで、じゃ4曲目。」
「あー、これなんだかオリエンタルな感じがするぅ。」
「ひなのちゃん、大正解!」
「その名もずばり“オリエンタル”という曲なんやね。」
「えーっ、そうなのぉ?」
「ひなの、すごーい!」
「えへへへへぇ。」
「ランドの吹くフルートが東洋的なムードを出してるわね。」
「ちょっと尺八を思わせるような・・・」
「あー、ひなの得意っ!」
「なんだってぇ!」
「あ、いやいや・・・」
「5曲目の“メディナ”はジョー・チェンの曲なんやね。」
「この人の書く曲って、ちょっぴり難しいのよねぇ。」
「この曲もかなり複雑なメロディよね。」
「リズムも複雑に変化してるなー。」
「あ、ここでのランドのソロはかなりコルトレーン入ってますねぇ。」
「ほとんど絶叫!」
「あ〜ん♪」
「6曲目の“アンガノ”とかいうのもジョー・チェンさんの曲でぇす。」
「あ、これはけっこうイイ感じのメロディやね。」
「クールでモーダルな、いかにも新主流派なサウンドですね。」
「ということで、変身したランドとボビ・ハチの相性は意外にもばっちりだったと いう1枚でした。」
 
     ※
 
「ここまでが“メディナ”というアルバムからの収録。さばさんが買ってきた輸入 盤CDにはオマケが5曲も入ってますぅ。」
「これは“スパイラル”というアルバムからの収録なんやね。」
「そうでーす。BNLT-996の“スパイラル”というアルバムは1968年のセッショ ンから5曲、65年のセッションから1曲を寄せ集めて作ったんだけど・・・」
「志摩子ねえさんも寄せて上げてるよねぇ。」
「そうそう、これでオトコを・・・って、ひなのちゃん、余計なことを言わないの っ!」
「はーい。」
「で、その68年のセッション5曲が、このCDに完全収録されているわけやね。 」
「そうでーす。メンバーも“メディナ”とまるっきり同じだし、これは意義あるC Dオマケ曲ですよねぇ。」
「実質的に“2in1”のCDやね。」
「とってもお得でぇーす!」
「7曲目は“ルース”と読むんかな?」
「ジョー・チェンの曲ですね。」
「これまた複雑な構成の曲やね。」
「ということで、次いきましょう!」
「スタンリー・カウエル作の“ザ・ウェディング・マーチ”という曲。」
「結婚行進曲ぅ。」
「きっと、らぶらぶな曲なのねっ♪」
「ところがひなのちゃん、これが暗い曲なのよぉ。」
「えーっ?なんか気がすすまないみたいなぁ?」
「できちゃった結婚やね、多分。」
「ひなのちゃんも気をつけてね。」
「ご忠告ありがとうございますぅ。」
「で、9曲目が“プアー・ピープルズ・マーチ”だって。」
「貧しい人々のマーチ。アンタ達にぴったりやね。」
「ひなの、学生だからお金がなくって貧しいのぉ・・・」
「志摩子、筋肉質だから胸がなくって貧しいのぉ・・・って、何を言わせるのよっ !」
「そぉよぉ。頑張って寄せてあげてるのにぃ!」
「ま、努力は認めましょう。」
「でも無駄な努力なのぉ!」
「ひなのちゃん!」
「2枚のアルバムを通じて唯一のランドのオリジナルやね。」
「ちょっとマイナーなムードがあって、なかなかイイですねっ。」
「ちょっと渦巻きみたいなメロディやから、最初はこれがアルバム・タイトルの“ スパイラル”かと思ってたわー。」
「その“スパイラル”は10曲目ですね。これはジョー・チェンバースの曲。」
「ヘンな曲ぅ。」
「確かに!」
「で、ラストの“ヴィジョンズ”はボビ・ハチさんの曲。」
「暗い曲ぅ。」
「確かに!」
「ということで、結論を言いますと・・・」
「オンナ3人集まって論ずるようなアルバムじゃないっ!」
 
     ※
 
「ということで、塩サバ通信からのお知らせでぇす。」
「慢性ネタぎれの“jazz giant”は水曜日と金曜日、週2回の更新とな りまぁす。」
「その変わり、毎週木曜日には」
「志摩子と」
「彰子と」
「ひなのの」
「“気ままにstandard”が始まりまぁす♪」
「何よそれ?」
「さぁ?」
「とにかく明日をお楽しみにぃ♪」
「またね〜♪」


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